Shibuya Toyoko Line
一日の仕事の締めくくりは、とある研究グループの会合だった。専門家をゲストに迎え日本の司法制度について話し合った。日本の司法制度が実態としてどのように機能しているか、詳しく知れば知るほど、希望の兆しもいくつか見えるものの、日本で実際に変化が起きる可能性について僕は悲観的になってしまう。

1時間半かかる家路につき、通勤電車へ乗り換えるための電車に遅れまいと小走りで移動しながら、僕は日本で革新的な活動を行うことがいかに徒労かについて反すうしていた。駅に入ると、妙に大勢の人がホームにいるのに気がついた。

放送が事故のために電車が遅延していることを伝えた。日本では年間3万人を超える自殺者が出る(これは世界でも最も多い部類に入る)が、そのうちの800人ほどは「列車事故」によるものだ。酔っ払いのサラリーマン、疲れたOL、元気のない老人たちですし詰めになった列車にどうにか乗り込みながら、今度はどんな人物が電車の前に飛び込んだのだろうかと思いを巡らせた。

事故が起きた駅に近づくと、乗っていた電車は止まり、運転手が再度遅れを詫びた。待っている間にモーターの電源が切られ、誰も何も言わないまま、誰もがただ静かに立っている時間が続いた。疲れた様子で虚ろな目をしている人々を見まわしていると、また一人、日本社会で力尽きた誰かに対して、皆が無意識に黙祷を捧げているようであった。

自宅の最寄り駅に着くと、Mizuka が迎えに来ていた。沈んだ気持ちを彼女に話すと、そんなに落ち込まないようにと叱られた。家に着くと飼い犬の Pookie がキャンキャン吠えてそんな考えを吹き飛ばしてくれそうになったが、ともかくみんなにも考えてもらいたいと思いこれを書いた。

2 Comments

年間3万人の自殺者。首都圏では人口比率で3割の9000人が自殺している計算。伊藤さんと同じ気持ちをやはり電車で経験しました。死んだらどんなに楽でと決意している人は、巷ある救済情報は無意味でまっすぐ死にます。溺死を選んだ人で自宅の風呂で30cmの湯で自殺した例があります。死ぬ気になっているので顔を上げないのでしょう。この自殺までしなければいけないほど追い詰める物を、真剣に考えるプロジェクトのようなものが日本には必要だと思います。

ここ最近、古い友人が2名自殺しました。
子供もいる立派な社会人です
なぜ?何もできなかったことが残念でなりません
何年も会っていない間柄でしたが
ふと気になって携帯に伝言を残したことがあり
それがサインだったかもしれません
友人たちと「もう少し頻繁に会うことにしようか?」
そんな約束をしたところです

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