本日、我らがクリエイティブ・コモンズは著作権レジストリ(登録システム)実現の可能性を探っていくことを発表した。

レジストリが実現すれば、現在悩ませられている様々な問題点が解決できる可能性がある。例えば、作品を商業利用したい場合に誰に連絡をとればいいかがわからない、という"孤児作品"の問題が解決されるかもしれない。レジストリにより、クリエイティブ・コモンズの根幹を成す一要素である帰属の確認が容易になる。レジストリはまた、ユーザーによるコンテンツ投稿を可能にしているサイトが、権利を整理・明確化する一助となるかもしれない。

レジストリシステムを具体的にどのような構造にすべきかはまだはっきりとしておらず、かなりの検討と工夫が必要だ。モデルの一つとして、別途完全に新しいものを作り出すのではなく、著作権局が使っているような既存のレジストリを元にするというのがある。また別の案としては、複数のレジストリによる連盟体制とし、何らかの方法で相互に情報交換をするプロバイダのネットワークに管理させる手もある。僕らには機械読み取り可能なライセンスや、メタデータ、さらには互換性のあるライセンスの世界的ネットワーク構築に関する経験があるため、このようなレジストリシステムの設計や、もしかすると運用についても、僕らなら付加価値を付けることができるのではないかと考えている。

賢明なる読者の皆さんは、僕らがプレスリリースの中で、エイティブ・コモンズが収益性のあるサービスを提供する可能性を探っていくことに言及していることに気づかれるだろうと思う。この点に難色を示す方々もいると想像できるので、このあたりのことについて少し説明しておくのがよいだろうと思う。このことは我々が取り組んできたいくつかの問題に関わる話しだ。

去年クリエイティブ・コモンズについてPierre Omidyarと長話をした際に、彼の提案の一つに次のようなものがあった。非営利組織が一般大衆に対し敏感であるには、単に寄付金や財団などから出資を受けているよりも、課金を伴う何らかのサービスを提供していたほうが効果的だということだった。彼の説明によると、eBayが課金を開始した際には、コミュニティ側はフィードバックで彼らの希望をそれまでよりもはるかに声高に主張するようになり、彼もその要求に対し責任感を感じ、敏感に反応するようになったということだった。無料でサービスを提供できるのは素晴らしいことだが、課金サービスも含めることでサービスの品質と即応性について両者とも基準がより高まるということだ。僕はこの「課金型付加価値サービス提供による市場感応度向上」という概念についてこれまでかなり考えてきていて、僕らが今後も探求していくべき要素だと思っている。

僕らは現在、財団・企業・個人の方々からクリエイティブ・コモンズの使命にと寛大な寄付をもらっている。今後5年間のための重要な支援をとりつけることができており、それが僕らの強固な足場となる。しかし僕はこの支援体制を、付加価値のサービス提供により得た収益をもってさらに強化することを検討すべきだと考えている。

とはいえ、クリエイティブ・コモンズが貪欲な営利企業ではないからこそ手を貸してくれているユーザーおよび出資者たちのコミュニティによる、広範な支援に助けられているのも事実だ。無料かつ公開されたライセンシングツールの提供というクリエイティブ・コモンズの根幹的な使命に引き続き焦点を置きつつも、収益性のある追加サービスを提供することがクリエイティブ・コモンズの提供する無料かつ公開の共用インフラを維持する一助となるような可能性を探っていくことが僕には非常に重要に思える。その際に、バランスがとれた透明性の高い中立的組織という我々のポジションを弱めるような、もしくはそのようにとらわれかねない行動を避けることは基本だと考える。

プレスリリースの内容を繰り返すと、クリエイティブ・コモンズはこれからも無料でライセンスを提供し続ける。加えて、著作権レジストリもしくはレジストリのネットワーク構築という案を検討するなかで、何よりも技術的におよび運用上も堅固なシステムをデザインするプロセスに参加できるよう、最大限に努力していくつもりだ。クリエイティブ・コモンズはただ収益を得ようとシステム内に自らを含めようとするわけではない。考え方としては、仮に、システムの一部を運用するということであったり、ユーザーや企業が有料で利用したがるようなサービスをシステムに提供することであったりなど、クリエイティブ・コモンズがその役割を担うことが相応しいと我々が考えるものが出てきた場合には、僕らはそれについて課金モデルが合理的かどうか検討するだろうということだ。

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