# 友だちの友だちはみなテロリスト？

- Author: Joichi Ito
- Date: 2003-11-10T07:48:18Z


カナダとシリア、両方の市民権をもつマヘル・アラーさんという男性が、ニューヨークのJFK空港で乗り継ぎの際に逮捕され、米国政府によってシリアに強制送還された。彼がどういう基準で「テロリストとして疑わしい人物」と判断されたのかは定かではないが、シリアで１年近くも投獄されることになり、延々と拷問を受けたあげく、ようやくカナダに戻れることになった。
日本人にくらべればシリア人の方が明らかにその手の“リスト”に載ってしまう確率は高いんだろうけど、これってほんとに怖いことだよね。米国政府の発表によれば、シリアで投獄中の別のテロ容疑者と交友関係があったということなんだけど、アラーさん自身はその男のことはほとんど知らないという。

この事件は、僕たちにとってどういう意味があるんだろう？　「この人はテロ容疑者ではない」とハッキリするまでは、誰に会っても仲良くしちゃいけないってことだろうか。それってつまり、その人の知り合いにもテロ容疑者がいないことを確かめなきゃいけないってこと？　「知り合いの知り合いをたどっていけば、6ステップ以内で世界中のすべての人間にたどりつく」というSix Digrees理論が正しければ、僕らはみんな、ある意味テロリストの容疑者ってことになる。

FriendsterやLinkedInみたいな知らない人どうしをつなぐサービスを使うときは充分気をつけた方がよさそうだ。もちろんメールも。コミュニケーションの内容だけじゃなく、誰と接触しているのかという情報（sigingまたはsignals intelligence）についても、プライバシーが守られていることにすごく慎重になる必要がある。

いや、これは冗談抜きで、よく知らない人と会ったり、電話で話したり、メールやその他の手段で「接触する」だけで、テロ容疑者のリストに載ってしまうようなとんでもない結果になることもあり得るってことだ。

マヘル・アラーさんの事件については、カナダに戻ってからメディアに対して発言したときの発言全文を読むことができる。

オリジナル：Joi Ito's Web: Maher Arar, a Canadian, arrested and deported by the US government to be tortured in Syria





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プライバシー, 国際政治
