2008年9月 Archives

クリエイティブ・コモンズのブログより
クリエイティブ・コモンズが「非営利的な使用」に関する研究を開始

クリエイティブ・コモンズは本日、コンテンツの営利的な使用および非営利的な使用の相違点を調査する研究の開始を発表した。この研究は、「営利的な使用」および「非営利的な使用」の定義が、様々なコミュニティ内で多種多様なコンテンツに関してどのように理解されているかを調べることを目的とする。

この研究は、理解が容易で使用が簡単な、柔軟性に富む著作権ライセンスを無料で提供する、というクリエイティブ・コモンズの使命に直接関連するものです」とクリエイティブ・コモンズCEOのJoi Itoはコメントした。「非営利的という表現はクリエイティブ・コモンズのライセンスを選ぶクリエイターに人気のある選択肢で、そのことから、同表現が何らかのニーズに対応できているのだとわかります。」しかし、クリエイティブ・コモンズのライセンス下で提供される作品数が爆発的に増加していく中で、我々はクリエイターの皆さんが作品を共有しようと考える際、非営利的という表現がどのようなコンテキストで彼らの意図を促進あるいは阻害するかについてさらに詳しい情報を提供できればと考えており、ユーザーがそのクリエイターの意図を明確に理解できる状況を目指しています。同研究の成果は、我々がライセンスの制度をより適切に説明し、可能な範囲で改善していくことに役立つでしょう。我々はまた、研究の成果を公表することにより、コンテンツのデジタル配信に伴う複雑な問題のいくつかについてよりよく理解されることを願っています。

以上、プレスリリースの文章のように聞こえるかもしれない。実際そうだったりするので。 ;-)

クリエイティブ・コモンズ自体は、非営利的という表現が何を意味しており何を意味すべきかについて非常に明確な見解をもっているのだけれど、実際、「非営利的とはどういう意味なのか?」という質問はおそらく僕が最も頻繁にされる質問の一つだろう。そしてまた、我々のコミュニティ内で最も盛んに話し合われている話題でもある。この研究の成果は適切な観点を提供し、我々がこの話題に関して説明し、案内役を務めるのに大いに役立つのではないかと思う。

その非営利的という表現の意味については、ここで長話に突入することはやめておき、研究結果が公表されるまで待つことにする。

この研究を支持してくれているアンドリュー・W・メロン財団に特に感謝したい。

Caterina Fake

クリエイティブ・コモンズ プレス・リリース

Flickrの共同創立者Caterina Fakeがクリエイティブ・コモンズの理事に就任

米国カリフォルニア州サンフランシスコ、2008年8月25日

クリエイティブ・コモンズは本日、Flickrの共同創立者であるCaterina Fake氏が理事として同団体の理事会に加わったことを発表しました。

Fake氏は人気を博する写真共有サイト・コミュニティ「Flickr」を2004年に共同創立しました。Flickrは、ユーザーに自分の作品を無料且つ合法使用目的で一般に提供することを奨励する方法として、クリエイティブ・コモンズのライセンシングをいち早く採用したメディア共有サイトの1つです。同サイトの開設以来、Flickrのコミュニティに所属する写真家は、クリエイティブ・コモンズの著作権ライセンス下で7500万点もの写真を一般に提供しており、Flickrはインターネット上でのライセンス許可素材の入手先として最大級のサービスとなっています。クリエイティブ・コモンズのライセンス下で提供されたFlickrの写真は現在、Wikipediaからニューヨークタイムズ紙まで、様々なプロジェクトや印刷物に使用されています。

Caterinaは素晴らしい人物なのだが、そのことはもとより、我々の誰もが使っているツール類にクリエイティブ・コモンズをいかに上手に組み込むか、クリエイティブ・コモンズのツールをいかにより使いやすくするかを考えるのに、Caterinaの力を得られるということは、僕にとって非常な喜びである。実際のところ、Flickrが利用できるようになっているかどうかということは、多くのサービスやインターフェースで、それが進んだものかどうかを測る1つの指標にもなっている。CaterinaのFlickrでの経験と物事を『実現』させてしまうその実践的な起業家精神は、我々理事会に大きなプラスになるものと期待している。

大歓迎だよ、Caterina!