Joi Ito's Podcast - 変革への道

テクノロジーに精通しているだけでなく、サブカルチャーやネットカルチャーにも詳しい伊藤穰一。 かつて、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究所メディア・ラボの所長も務めた伊藤穰一がさまざまな人物を巻き込み、「これからのニッポン」を考え、どう変革していくべきなのかを議論する新しいポッドキャストがスタートします。 番組には、伊藤穰一のネットワークを通じて、世界中から様々なゲストが出演。 また、解説者として、メディア美学者である武邑光裕氏が登場し、デジタル社会の大局的な指針を伊藤穰一と共に掘り下げていきます。 議題となるテーマは毎回その時に注目されている話題や、伊藤穰一が気になっているテーマをピックアップ。 伊藤穰一の頭の中をそっくり丸ごとお届けしていきます。是非、お楽しみください。

NFTアートやDeFiなど、web3の分野で多くの日本人が活躍しています。しかし、日本の税制や法律などは暗号資産に厳しく、やむをえず海外で事業を立ち上げる日本人起業家も少なくありません。政府与党でもさまざまな検討がなされているようですが、今後日本はどんな方針でweb3時代を乗り切るのでしょうか?

第31回目の配信となる「JOI ITO'S PODCAST  ―変革への道― 」では、デジタル庁の初代大臣で、自民党デジタル社会推進本部長を務める平井卓也衆議院議員が出演。ナビゲーターの伊藤穰一が、今後の政策について伺いました。


出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2022/0505kichokoen.html)

「ギルドホールにおける岸田総理基調講演」(首相官邸ホームページ)の一部を編集して作成



編集ノート

編集ノートには毎回番組で登場した難解な用語や固有名詞などの意味や内容をまとめています。また、ETHアドレスの取得方法やNFTの確認方法についても、まとめています。ぜひご参照ください。


JOI ITO 変革への道 - Opinion Box

番組では、リスナーの皆様からお便りを募集しています。番組に対する意見はもちろん、伊藤穰一への質問があればぜひ投函ください。先日からイーサリアムのアドレス記載欄も設けました。お便りを採用させていただいた方には、番組オリジナルのNFT会員証がmintできるリンクをお送りしています。


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Podcast Transcript

伊藤穰一:こんにちは。伊藤穰一です。今日のゲストは、初代デジタル大臣の平井卓也さんです。平井さん、ありがとうございます。今日はよろしくお願いします。

平井卓也:ありがとうございます。

伊藤穰一:平井さんは最近、自民党のデジタル社会推進本部っていうののトップをやっていて。今メンバーと一緒にNFTホワイトペーパーって呼んでいるweb3全体の話があったんですけども、すっごいよくて。英語版を皆に配ってるんですけども、何かアレを作る何かきっかけとかエネルギーはどこら辺から来てるんですか。

平井卓也:あのー。去年ぐらいからそのweb3とかNFTとかいろんな方からいろんな話を聞いてでいろんな質問を受けたりするんだけど、私はあんまりあの当時は知らなくてで、これはまずいなと思って。デジタル社会推進本部で1月に年明けてチーム作ってみんなやるぞって言ってスタートしてで担当を決めて。

平井卓也:そのホワイトペーパー組ともう一つはスタートアップの提言作るっていうチームも作ったりしながら、やったんだけど、結局自民党のデジタル社会推進本部っていうのはこれもう過去の歴史をさかのぼっても、やっぱり最先端の事に取り組まなきゃいけないっていう使命がある。これはもう他はやらないからうちがやるしかないっていうので、一気にやり始めたら若い先生方が燃えて。

平井卓也:もうすごくいいでしょう。メンバーももう本気になっちゃって。そしたら周りのいろんな、その弁護士の若手の弁護士の皆さんとか、もう協力者がいっぱい現れて、また何て言うかな。Joiさんからもヒアリングしたけれども、ヒアリングすればするほど、ヒアリングすればするほどみんな「やらなきゃ」っていう気持ちになって。

平井卓也:私も昔から、常に最先端、新しいことを一手に引き受けてきた政治活動だなと振り返ると、まあやって当然と思ってます。

伊藤穰一:でもあれすごいスピードだよね。1月って言ってましたね。去年は結構、みんな何もわかってなかった。

伊藤穰一:こないだ平さんとも話したけども、結構みんなそれなりにみんな普通に喋って。こないだが山古志村のやつは、平井さんに教えてもらって。結構いろいろ情報のキャッチアップできてるような感じですよんね。

平井卓也:情報が集まるようになったんで 。今日も web3系の色んな会議の提案とか、毎日あるんだよね。私と平議員とで大体引き受けてるんだけど、そんな意味で多くの人達が関心を持っているし、自民党に行くならこっちに来るって言うことで、特にこっちから何か追い掛けなくても毎日いろんな情報に。

平井卓也:うん、なるほど。

伊藤穰一:うんで多分普通の日本人、僕ももちろん、あんまり日本のこと分かってないからだけれども、その自民党の中の勉強プロジェクトチームという位置付けで、まだ続いてるんですか?

平井卓也:続いてます。ホワイトペーパーはずっとバージョンアップするし、私の後任の牧島大臣のところにね、あのペーパーを持って申し入れいたりしたんだけど、もう常にその新しいことをやり続けてるし、実はここの提言というのは非常に重くて、デジタル庁は2020年の提言を政府に出して、それでデジタルをできちゃったわけで。

平井卓也:はいはい。今までも2014年の例えばサイバーセキュリティ基本法。これもこの委員会からで、2016年の官民データ活用推進基本法。これも議員立法で我々がやったし、私ずっとやってんですよね。そんなことなので、今回はこの自然な流れでなるほど言われてるって感じ。

伊藤穰一:自民党の中の会のアウトプットが総理に行ってそこから、官僚組織に落ちていくんですか。

伊藤穰一:こないだ、岸田さんがスピーチでweb3とか、ブロックチェーンとか言ってたんですけども。

岸田総理:デジタルサービスは新しい付加価値を生み出す源泉であり、日本の地方が直面する少子高齢化や過疎化といった課題を解決するための鍵でもあります。ブロックチェーンやNFTノンファンジブルトークン、メタバースなど、web3.0の推進のための環境整備を含め、新たなサービスが生まれ、生まれやすい社会を実現いたします。

岸田総理:その際、テクノロジーの進展に合わない制度や規制は大胆に見直す必要があります。昨年発足したデジタル庁のもと、4 万以上のアナログな規制を洗い出し、3年間で一気に見直す大改革を今進めています。

伊藤穰一:先進国で一番ちゃんとしゃべってるのがすごいなと思う。

平井卓也:総理に私も直接、平さんやペーパーを書いた若手と一緒に行って、すごく理解が早くて。周りの官僚が困ってたって感じですね。

伊藤穰一:でも、外国の人達に僕は「日本でweb3のファンドして、web3やるんだ」とか言ったときに「えー?」とか言ってて。でもあのツイート見たらみんな「あ、本当?やるの?」って。すごい期待が…。

平井卓也:総理が言っちゃってるわけで。あれって新しい資本主義の中に完全に、パッケージとして入ったので。やるんです。これは。

伊藤穰一:ずっと去年ぐらいから「この新しい資本主義って何?」とか「この経済成長はどうすんの?」とか言ってて、今度「あ、こういうことだったのか」みたいな。あの去年から考えてたような。

平井卓也:これ我々は考えてたんだけど。これ我々は考えてたんだけど、その新しい資本主義とか資本主義のバージョンアップっていう言い方をしてるんだけど。

平井卓也:これはもうまさに今回のDAOの考え方であるとか、 地域課題・解決をしていく新しい担い手の育成の話とか、まさにデジタル田園都市国家構想っていうのにぴったりなんだよね。

伊藤穰一:うんそうですよね。うん。

平井卓也:それもあって、この1月も一気にやろうってことにしたんです。

伊藤穰一:なるほど。で、ここからどうなるんですか。今、いろんな官庁の方にその各その担当分野みたいなところにアイデアが入って、そこから何か法律をつくるプロセスが始まるんですか?

平井卓也:web3に関しては、すぐに法律っていうのは多分ないと思うんだけど。まず一つは、web3に関する情報を一元化して扱って、結局今、政府というか、役所にどこに相談に行っていいか分かんないじゃないですか。今は代わりに自民党が一手に引き受けてるんだけど、ワンストップでweb3関連の話に関して政府として相談できる、その体制を作るっていうことになるはずで、これも近々また総理のところに行くんですけどね。

平井卓也:その体制作りに関して、あとスタートアップ。これも同じように体制を作らないと、これは経済産業省とか総務省とか内閣府とか文部科学省はいろいろやってたんだけど、結局みんなバラバラでダメなので、これもワンストップの窓口。これは担当大臣を作れっていうことを言ってます。

伊藤穰一:web3もスタートアップも沢山の分野をまたぐから、今までどこに行ったらいいか分かりづらいですよね。

平井卓也:web3は、その情報の司令塔としてはデジタル庁を考えてます。デジタル庁で全部できるわけではないので、デジタル庁を中心に情報収集して、海外との接点も作って、各日本の省庁にその指示を出していくっていう形をとろうと。そこにJoiさんも…。

伊藤穰一:手伝えるところがあったら言ってください。

伊藤穰一:平井さん。法律作りは、まだ直ぐは始まんないと仰っしゃってましたけども、結構このポッドキャストにもアントレプレナー達を呼んでインタビューしてるんだけども、結構もう海外に行っちゃってるんだよね。日本でできないから。で、やっぱ法律変えないと。ホワイトペーパーには結構細かくやんなきゃいけないこと書いてると思うんだけども、これって間に合うと思う?

平井卓也:そのガイドラインの見直しみたいなこと。これでも随分違うと思うし、税制、例えばガバナンストークンに関する課税なんかは今年、その結論を出すと。そう思います。

伊藤穰一:ほんと?すごい!今年出さないと多分間に合わない。というか、そもそもできないからね

平井卓也:あと、ホワイトペーパーに書いてあった例のコピーライツの話とか、ああいうのって結構やっぱりまだ時間がかかるよね。すぐにスッキリできないんで。だから出来ることからやっていくっていうことじゃないかなって思います。

平井卓也:今、新しいこの話をどこかに持っていくとしたら、デジタル庁しかないと私は思ってて。で、あとは金融庁とか財務省とか経産省とか総務省も参画しなきゃいけないんだけど、まあ、どこかで。

伊藤穰一:うんあと本当に結構各省にも若手で頭ハマってる人達もいるで何かうまく。それが横串でネットワークできるとすごいパワーがあると思うんですけどね。

平井卓也:そうなんだけど、そのもう役所の組織って日本はもう本当に年功序列なのね。何年に入省したかっていう。このヒエラルキーはもう絶対崩れてないんですよ。なので、若手でやってる人達がその拾い上げないと上につぶされちゃうっていうことがあるんで、そこを。

伊藤穰一:大学も会社もおんなじなんだけどね。

平井卓也:おんなじ。まあ唯一、その自民党がそれがない。

伊藤穰一:そうかもしれないですね。若い人結構いっぱい特に最近多いですよね。

平井卓也:だから今回は当選一回の議員が大活躍っていう。私のように8回当選してる人間と、一回の人がもう一緒になってチームで。今はもうファミリーみたいになっちゃってるけど、まあそんなフラットな組織だからできたと思うし、デジタル庁は今すごくそれで悩んでんだよね。

平井卓也:民間の人が来てフラットな組織を目指してるんだけど、もう何年もそのヒエラルキーの中で、習慣づけらやっぱりこう入省年次なんかが頭にきて、フラットなコミュニケーションができなくて。

伊藤穰一:後、キャリアの人とそうじゃない人達ってやっぱりちょっと...カテゴリーが違っちゃうのは、なかなかなかなか簡単には直らないですよね。

平井卓也:直らないと広まらないですよね。も色んな民間人でも色んな専門分野の違う人が集まって、その役所の皆さんも各省。各その色々な部署によって仕事も違うし、経歴も違うし、ただ役所の中で生きてきたっていう、そのキャリアがあって、そういうものを一緒にして働くっていうのはこれね。デジタル庁を作る時でもJoiさんに散々相談したんだけど、やってみなきゃ分かんないし、デジタル庁自体がもうスタートアップそのものですね。ただ、この今ちょっとカオスあったりするんだけど、これはもう想定内だなって思うんだけど、マスコミは叩いたりするけど。

伊藤穰一:でも、めちゃくちゃ優秀な人達がいて、プロジェクトの中でもすごい面白いのあるんで、そこを、ちゃんと表でピックアップしてくれるといいなと思うんですけどね。

平井卓也:日デジタル庁に行ってきたんだけど、もうとにかく仕事を楽しくしてくれと。皆さん無理矢理やらされてるって仕事はデジタル庁ではないと。そうじゃないと次の民間の人達なんて入ってこないじゃない。

伊藤穰一:そう。

平井卓也:でね。責任と残業ばっかり押し付けられるような組織で、それはね。ミッション・ビジョン・バリューってデジタル庁の組織の中の文化を作るためのルールがあるんだけど、それはもう守っていけば絶対そうなるはずなんだけど。ただ難しいね。人間同士だからやっぱり。

伊藤穰一:仕事がいっぱいあるのも大変だよね。

平井卓也:で、あそこはね、ちょっとキャッチャーばっかりやりすぎちゃったんで、何か不具合があるとデジタル庁、アプリ作れって言ったら、デジタル庁。各省庁のその昔の古いシステムを変えなきゃいけないっていうと、デジタル庁。キャッチャーばっかりやってたら、デジタル庁って600人しかいないいないわけで。もうピッチャーになれと。

伊藤穰一:あと、日本って。そもそも何かIT屋って何かこう何て言うのかな。おお手伝いの人に思われちゃってるんで。現場にいると何かサポートの人みたいな感じになっちゃう。本当は結構政策の話できるすごい優秀な技術者いるんだけども、何となくこう現場に入っちゃうと大きい話に時間もないし引っ張り出されないっていうのが。僕ちょっともったいない人もいるような気がしますよね。

平井卓也:結局、エンジニアに対するそのリスペクトみたいなものが、あまりなかったよね。今まで。

伊藤穰一:そもそもエンジニアを雇ってもいい官庁って今までないよね。だから警察とか防衛省とかって現場あるけれども、今までのITをやってた庁っていうのは、エンジニアは入らないで全部それ外に出てたから、その文化がないよね。その現場を持ってるITっていうのは。

平井卓也:外に仕事を出す時にはその月、幾らっていう人月単位上の見積もりしか見てなくて、誰っていうのを見てないわけで、だからそれを高いだ安いだって言ってるっていうことは、その一歩踏み込んでないんだよね。ところが、デジタル庁は本当のエンジニアが入ってきちゃってるんで、エンジニアで政策が分かる人が増えてくるとデジタル庁はうまくいくと思う。

伊藤穰一:でも初期に比べたら僕が見てる会議ではエンジニアの人は増えてるような気がする。だけど、方向性としては合ってるような気がする。

平井卓也:それと、あの役所の人たちのリスキリングっていうのは相当。やっぱり、彼ら、元々ポテンシャルがあるのか、結構速いよね。

平井卓也:元々Joiさん言ってたと思うんだけど、デジタル庁は学びの場だっていうのも、まさにそうなればいいなと思ってるんで、まあ、マスコミの人はデジタル庁を叩かないでほしい。

伊藤穰一:いや大変なんだから、もうちょっと応援してほしいね。僕だから、もっとこれ国民全員に思うんだけど、もっと当事者意識を出してだったら達助けろよって思って。ボランティアでオープンソースもあるんだから 助ければいいのに、何かこう横から叩いて、ああでもない、こうでもないかっていうのは、よくないと思う。

伊藤穰一:よくないと思うんで。

平井卓也:責任を追及しちゃうんだけど、もうデジタルで新しいこと取り組んだ時ってその思うようにいかないことの方が多いじゃない。で、思うようにいかないことを役所の定義だと失敗ってなるんですよ。で、この定義のでやっちゃうともうみんな失敗になっちゃうんで、そこも変えなきゃいけない。

伊藤穰一:それを恐れて逃げたり、止めたりやらなかったりする。

平井卓也:だから、そんなのそんなのはもう全然違って新しいことにチャレンジしてる価値と何にもしないっていうことのその責任回避。これでどっちが偉いんだっていう話をしなきゃいけない。

伊藤穰一:うん、昔から日本に対していろいろ言われてきたことなんだけど、そろそろ何かやんないともう遅いよね。

平井卓也:で、みんなだんだんその気になってきて。そういうのが、ただ遅いけど日本人でやり始めたら、その集中力はすごい。

伊藤穰一:さっき話に出てた平井さんに教えてもらった山古志のNFTで、地域活性化の話とかも出てると思うんですけども。その辺はどんな風に。そデジタル田園都市構想に繋がってるような気がするんだけど、それってどのぐらい期待しててどういう方向に行くと思いますか。

平井卓也:今日、このここに来る直前にシェアリングエコノミー協会とか民泊やってる皆さんがいろんな困ってることがあって、で、話してるとシェアリングエコノミーと 今回のweb3ってものすごくケミストリーが合う 。彼らの中で、例えば古民家の活用であるとか、DAOでやりたいっていう人達も出てきてるし。要するにお金儲けだけじゃなくて、やりたい人もいっぱい出てきたんで、新しい資本主義とシェアリングエコノミーとweb3、一回トークセッションもありかなって。

伊藤穰一:面白いのが、アメリカとかは結構、web3はまだ金、金、金なんですよ。日本でこの山古志の話とかもあって、結構日本のこういうお金じゃない人達も早いんですよ。そうすると、海外に対しても、もしかしたら日本の方がそっちが事例が先に出てくるような気もするので、それ結果ブランドとしてはいいと思うんですよ。

平井卓也:日本らしいですよね。結局、この日本らしさっていうのは、web3の世界は出るなって思ってて。そう考えると、そういうマネーの話になると、日本人苦手だけど、細かくどう使うかっていうこととかNFTアーティスト。日本人は、ものすごくやってますよね。

伊藤穰一:やってます。

平井卓也:すごくここで得意分野だよね。だからそっちから入るのかなって思ってて。応援しがいがあるなと思います。

伊藤穰一:あとちょっとスタートアップの話ですけど、岸田さんがスタートアップに投資するっていう話とか出てるんですけど。

岸田総理:私は戦後に次ぐ第2の創業ブームを日本で起こしたい。若者が躊躇なく、スタートアップに飛び込んでいける環境を整備します。こうしたスタートアップエコシステム1世の全体像を5カ年計画としてまとめるとともに、実行のための横断的な司令塔機能を明確化していきます。

伊藤穰一:それ具体的にどういうことなんですか。国がスタートアップに投資するっていうことは。

平井卓也:今まではやっぱりね。今回のそのweb3の世界、NFTもそうなんだけど、日本の企業ってほとんどファンドが入ってないっていう。ただ、長くやってる株式会社ももともとはスタートアップだった。なんだけど、そのもう何て言うかこう急速に大きくなるっていう会社ではなく、徐々に世界に広がったっていう。ソニーとかトヨタとか、そういうのがあるんだけど。

平井卓也:アメリカなどとGDPの一番の違いは、web2のグループがすっぽり日本にないのね。GAFAMって言われてる。彼らのその起業とその大きくなるスピードっていうのは、今までの日本の企業ともはるかにスピード感が違ってで。やっぱりそのファンドも必ず入っていっているし、そういうアクセラレーションみたいなものがやっぱり日本人は苦手なんだろうというふうに思っているので。日本も一生懸命やってきて、スタートアップやってきたんだけど、日本で一番上場はしやすいのね。

伊藤穰一:そうですよね。

平井卓也:マザーズが今度ね名前変わったけど、だけどもう、そこで皆さん息切れしちゃって。そのグローバルにそのやらないんですよね。このスタートアップやろうと思った時に、、このエストニアのスタートアップの定義で日本人ってその全くこのスタートアップっていうのは、その起業したら全部スタートアップだと思う。

伊藤穰一:中小企業だったらスタートアップみたいなイメージありますよね。

平井卓也:そういうことになっちゃうんだよね。エストニアのスタートアップもおそらくそういう問題があって、例えばスタートアップでそのビザを発給したりとか、税制とかいろんなことをするときに日本だと、中小企業の延長線上、中小企業政策の延長線上でスタートアップっていうのをやっちゃうと、結局、恐らくグローバルでは全く戦えないスタートアップがいっぱい増えると思うんで、やっぱり日本経済にちゃんと貢献するとか、グローバルで活躍できるとか、もう定義の中に入れちゃおうと。入れた上でスタートアップの支援策をつくるというのは、もう全部に支援するんじゃなくて、本当のスタートアップ。

平井卓也:だから10年未満であるとか、それをやろうと思って、 これは次の臨時国会っていうか。次の臨時国会って言うか。もうほとんど時間がないんだけど。急いで法律作る。

伊藤穰一:でもそれとかさっきの税制とか普通に考えると。政治的に結構大変な、反対する人がいっぱいいそうなんだけれども、それは今、もう何か国の戦略としてプッシュしてるんですか。

平井卓也:総理があれだけ言っちゃったっていうことは、非常に我々ありがたくて。今までの政策の延長線上に 未来はないってみんな思ってるし。そのことはもう国も認めてる訳ですよ。だだったら、今までのその政策の延長線上じゃないものは、作っていかなきゃいけないと思ってて。なのでスタートアップの振興法みたいな法律は世界であんまりないと思う。

平井卓也:アップの振興法みたいな法律は世界であんまりないと思うもんねないと思うんだけれども、これを作ろうと。で、日本と法律あるときっちりやるのよ。そうじゃないと、この企業を応援して、この企業を応援しないとかその境目がまた政治的には非常にその厄介なので。こういう志でこういうものに応援するっていうのを、いろいろあると思うのよ、分野は。

平井卓也:バイオとか宇宙とインターネットそのものサービスもあるだろうし、あとソーシャルベンチャーみたいなものがあるしね。クリプト系もある。こういうのをちゃんと別表でちゃんと書いてそのやろうってうん話のジャストアイデアは最近なんだけど。それをやってしまうっていうのがデジタル本部の特徴なので、一気に行こうと思っています。

伊藤穰一:僕の方からお願いがあるのが何か結構web3って総理が言ってくれたことはすごくよくてで。一部の人の間では、web3ってティム・バーナーズ=リーが言ってたW3Cのweb3と違うじゃん。とか、web3Foundationがあるので、これ特定のブロックチェーンじゃないかとか。いろいろ言ってるんだけども。ただweb3がなぜ重要かっていうと、web3って哲学もあるし、この次のwebすべてのこと言ってるんだよね。Trusted webとかNFTとかブロックチェーンとかクリプトとか何とかっていうと、結構各論に入っちゃう。次のwebをやんなきゃいけない大きな上位概念をちゃんと定義してるのはweb3だけなので。だからあんまり何かこう細かいところにこだわってW3Cがどうのこうのとか、この人がこう使ってるじゃなくて、みんなで結構大きい概念を言わないと、全部が変わるような波にならないんだよね。

平井卓也:が、全くそうだと思う。それインターネットの歴史を一番ね知ってるそのJoiさんだからその言えることだと思うんだけどね。最初にインターネットを使い始めた時に今の世の中って想像できたところもあるし、ほとんどできてなくてで、GAFAMが出てきたプラットフォーマーは一つの形ができたけど。じゃあ未来永劫この形が永久に続くのってなると、それはあり得ないとみんな思ってるんですよ。そうだとしたら、もういろんなやっぱり考え方を、進めないとダメだと思うんだよね。

伊藤穰一:あと、もう一回ですまない。web4、5もあるかもしれない。

平井卓也:ただ、この誰一人取り残さないっていうのがデジタル庁を作った、日本のデジタル化の憲法「デジタル社会形成基本法」。この誰一人取り残さないっていうのはweb3は難しいね。

伊藤穰一:だから一瞬、やっぱりこう溝ができちゃいそうなので、みんなが使えるように戻ってくるようにしないと、それ裏切りますよね。

平井卓也:だからそこで、どうしたらいいのかなっていうのがあって。

伊藤穰一:ただ、最初のところって。まだまだ開発中なので、なかなか使いやすくできないんです。だから、最初のインターネットも結構最初は本当にオタクしか使ってなくて、こうでだんだん使いやすくなっていったので、やっぱりちゃんと、そのインクルージョンを視野に入れながら開発しなきないと思うんすけどね。

伊藤穰一:でも数年はかかりますよね。10年はかからないと思うんすけど、数年は多分、一般のみんなに使われるまでは掛かるんじゃないかな。

平井卓也:間違いないのはこの日本でも2007年ぐらいからスマートフォンがみんな持ち始めて、今おばあちゃんとかおじいちゃんもみんなスマートフォンですよね。持ってるわけで結局、ウェブの世界もスマートフォンが入り口になれば参加できると思うんで、何なんで、そのいろんな入り口を作ってとかないと私は関係ないっていうことになっちゃうと何かないかなと思ってるんだけど。

伊藤穰一:モバイルは多分1年以内だと思いますね。結構まだモバイルで動かないものは多いんだけども。それやっぱり開発者がもう本当にプログラマーが自分達のために作っちゃってるんで。それでもやっぱり会社ができてベンチャーができたらみんな引っ張り込まないと意味がないので、多分それはビジネスが立ち上がってくると どんどん出来てくると思いますよね。

平井卓也:それとこないだ、イーロン・マスクが 日本がなくなるって言ったじゃない。これが結構、その物議を醸して。それもね。僕はweb3と関係してると思ってて。社会に若い人たちにワクワクした夢がないのとイコールだと思ってて。就職したい会社っていうのが、日本ではなくなってるんだと思うんだよね。

平井卓也:このスタートアップの法律を出すのは、もう一つの選択肢を作ろう。アントレプレナーシップの教育も小学生ぐらいからやろう。「こんな人になりたい」という授業を挟んでいこうと。子供たちって、大人にこうしろって言われるより、自分の目でなりたいモデルを選択できると思うんだよね。で、そういうのは恐らくこのweb3とかこっちの発展系の中にあって。自分のキャリアとして、さらに自分の子供にこの社会を続けてもらいたいとか思い始めると思うんで。何かわくわくすることを増やすっていうのが大事だと思うんだよね。命令じゃダメ。

伊藤穰一:前、どの国とは言わないけど、東南アジアの国で何かある賞で、大きい紙でBe Creativeって書いてあって そんなんでクリエーティブになれる人いない。

平井卓也:いや、もう絶対無理。

伊藤穰一:それと同じですよね。

平井卓也:もう一つの日本ものすごくチャンスが来てると思ったのは、これ、円安でしょう。日本の食べ物とかサービスとかホテルにしても、海外の人からもめちゃくちゃ安くて大丈夫かって言われるぐらいなんだよね。Joiさんはどう思いますか。

伊藤穰一:すごいそうだけど、ビザが観光ビザがないから。ウチも6月にイベントをやるんだけど、みんな来たくて。きたら、みんな帰りたくないって言うんだよね。

平井卓也:日本ってこの我々が気づいてないような、良さがたくさんあるので。新しいプレーヤーの皆さんが、どこに世界中探しても、ないものが日本にあるじゃないですか。そういう人たちがどんどん日本に来てもらって っていう環境を作ろうと。

伊藤穰一:ビザだとかね。あと場所ですよね。そう渋谷とかこういうとこで何かそういう。

平井卓也:都市部もそうだし、地方もそうですよね。

伊藤穰一:だから今、それでそれこそリモートできるから 山古志村でもできる話ですよね。

平井卓也:だから若い人達がすごい頑張ってるんで、支援をするために日本の法律作っとこうかなと思って。今、世の中でいろんな話を聞いて、国がそれに対応するっていうと、今ある企業の話なんだよね。自分達困ってるからこうしてくれと 。今回のコロナ禍でのいろんな事をやったりしたんだけど、次の時代に対してチャレンジする人達の支援というのは、今の日本にとっては非常に優先順位の高い政策だし。まあ総理がそういう決断をしたんで、我々でそれが進められるように頑張ります。

伊藤穰一:期待してます。よろしくお願いします。