Recently in ICANN Category

ICANNでの3年間 »

Categories:

初めの頃は、ICANN はこんな組織なのだろうと思っていた 更新が遅くなってしまって申し訳ない。どう表現すべきかをずっと考えていて、考えが古くなってしまわないうちに書き上げてしまうべきだろうとさっき思い立ったところなんだ。 ICANN の理事会の委員に就任したのは2004年12月、ケープタウンで開かれた会合でのことだった。3年間の任期を務め、僕にとっては最後となったロサンゼルスでの会合で退任し、再選に向けて立候補はしなかった。ICANN コミュニティの皆さん、および ICANN という複雑ながら重要なプロセスについて学び、参加するのに助力してくれた人々全員にお詫びしたい。 ICANN に参加する以前は、ICANN はインターネットの中でも唯一うまく機能していない部分だと思っていた。ICANN と同じ役割を果たすより良い方法があるはずだと確信していながら、それを具体的に突き止める気にはなれていなかった。当初は「割り当てるだけにすべきだ」とか「早い者勝ちにすべきだ」とか「撤廃するべきだ」といった意見に賛同していた。ICANN の面々が聞けば、「そんなに単純ではない」とか、「この時点ではそれは不可能だ」と反論したことだろう。 3年の間、プロセスの一部として実際に関わってみると、自分が後者の立場で同じことを口にしているのに気づく。また外野席から ICANN に非難のヤジを飛ばしつつ本気で協力や物事を変える努力をしない人々には苛立ちをおぼえるようになった。そして、(ほとんどがボランティアとして)ICANN に参加し、プロセスの改善とインターネットの運営維持に力を注ぐ多くの人々に敬意を抱くようになった。 ICANNは、紆余曲折の歴史をもち、ほころびだらけではあるけれども、今の僕に言わせれば、インターネット上のネーミングやさまざまな数字を管理するための最善の方法であり、ICANN が果たしている機能の肩代わりとなり得るいかなる新しい試みも、きっともっと不公平なものになってしまい、おそらくは機能しないのではないかと思う。 ICANN の役割がそれほど重要ではなくなる技術的なアーキテクチャやアイディアも出てきており、そのこと自体は望ましいことだと思う。でも IPv6 や IDN 、DNSEC など、より具体性のある仕様さえも定着させるのに難儀しているのが現状だ。「DNS を一から再設計」して、人々に使ってもらえる状態にもっていく...なんてことはほぼ不可能ではないかと思う。航空機を、飛んでいる最中に再設計しようとするようなものだ。その一方で、ドメイン名の重要性が低下するような革新的な進歩もありえるだろう。 現在実施されている ICANN の業務においては、いくつかの支持組織がコンセンサス形成および方針決定の流れに寄与している。理事会は総員15名で、そのうち8名は NomComプロセスを経て一般から指名された、いわば中立的な立場であり、7名は各支持組織内から選出される。現在の理事会の顔ぶれは地理的にも他の観点からも、均等に割り振られ、バランスがとれているといえるだろう。業務そのものを目に見える形で「キャプチャ」するのはほぼ不可能だが、参加したいと思った関係者は現場に足を運ぶだけでいい。 ICANN が抱えている課題の一つは、不公平であるといったことではなく、難しい問題に関してコンセンサスを得ることの難しさ、およびそれにかかる時間なのだ。別の課題として、ICANN の決定によって影響を受ける人々の大部分、すなわち一般ユーザー層は、ICANN について知らず、関心もないという点が挙げられる。この層の意見を汲み上げるより良い方法を考案することは常に課題として挙げられ続けてきたが、これは ICANN に限ったことでもない。あらゆる政治的活動や集団活動には、影響を受ける一般大衆に関心をもってもらうことの難しさがある。 理事会に参加するようにと複数の人々に勧められた当時は、理事としての任期を裁判の陪審員を務める義務のようなものだと認識していた。僕は過去10年間、正常に機能し続けるインターネットを使ってビジネスを展開し、自身のソーシャルネットワークを構築していくという形で、恩恵を授かってきていた。3年の任期はいわば社会奉仕のようなもので、受けた恩恵の一部を還元する機会だと考えた。理事としての仕事は、毎月に近い頻度の電話会議、おそらくはおよそ数千ページ分になる読み仕事、理事会が実際に顔を合わせるワークショップが2回、そして会議が3回といった内容だった。会議はそれぞれ一週間かかる。合計すると毎年2ヵ月近い時間を割くことになるのだった。 新たに Creative Commons の会長に就任し、また、経営に関わる会社に費やす時間が徐々に増えていく中で、ICANNの理事をもう一任期務めるのは、どう考えても合理的ではなかった。計算してみたところ今年は、ドメイン「.xxx」を許可すべきかについて色々読んだりあれこれ話し合ったりするのに費やした時間が、経営に携わるどの会社にかけた時間よりも長くなっていた。だが結果的に僕の票は少数派となり、「.xxx」は却下され、結実せずに終わってしまった。 とはいえ、後悔は一切していない。素晴らしい人々に出会うことができて、インターネットの仕組みについて多くを学び、ICANN を構成し、支える各組織や人々に深い尊敬の念を抱くようになった。僕の任期を実りと刺激の多いものにしてくれた ICANN のスタッフ、理事、関係者各位に対して重ねての感謝を表したい。...

San Juanの写真 »

Our awesome scribes: Teri Darrenougue and Laura Brewer 僕がSan JuanのICANNのミーティングで撮ってきた写真をFlickrに載せてあるよ。 Creative Commonsのライセンスをつけてあるから帰属を表示して自由に使ってもらっていいよ。 もしあなたの写真があったなら帰属を表示せずに使ってもらって構わないよ。 2007/6/30 Joiの英語版ブログより 訳:Taiichi Fox コメント:San Juanってプエルトリコにあるんだけど、アメリカ領なのにスペイン語使うんだ。行ってみたいなぁ。...

ICANNがxxxに対する申請を否決 »

ICMからICANNに出されていた.xxxのsTLDの申請は9対5の反対多数で否決された。 Susan Crowfordがコメントを書いているんだけど、彼女がICMに.xxxを与えないという決議に反対の一票を投じた理由のコメントは僕の考え方と共感する部分がある。 僕は.xxxをICMに与えることに対しては賛成で、ICMに.xxxを与えないという決議に対しては反対だった。 ICANNはある特定のコンテンツが適当か適当ではないかを判断することに関わるべきではないと考えている。 ICANNがすべきことはあるTLDs(トップレベルドメイン)が世界の問題を解決するかしないかを優先に考えるべきだと思う。 ICANNのメンバーは申請書を読んで、その申請書がRFP(Request for Proposal:提案要請書)の基準に合致するかどうかを審査するように求められている。僕の見方はというと今回の申請書はRFPの基準に合っているし、.xxxのドメインを申請者に与えないのは間違っていると思う。 もしRFPが間違っていたのなら、これは次回に考えなくてはいけない問題で、今回の決定では考慮するべき問題ではないと思う。 その一方で、僕はICANNのボードメンバーである以上、ボードの決定を尊重するよ。 ICANNのメンバーはこの申請を何年も議論して来たわけだし、この議論を理解するのに多数の団体からの証拠が提出されたわけだからね。 今までこの問題を知らなかった人は今回の決議を見ただけで、これまでの議論を簡単に捕らえて理解して欲しくないな。そしてスーザンのコメントを良く読んでもらいたい。 この問題は私たちがポルノを肯定するとか否定するとかっていう問題じゃないんだ。これはICANNのプロセスの問題で、ICANNの果たす役割の問題なんだ。 2007/3/31 Joiの英語版ブログより 訳:Taiichi Fox...
Whiplash by Joi Ito and Jeff Howe
Freesouls by Joi Ito

Category Archives

月別 Archives