ビデオ映像やビデオ・リミックスが政治的な問題を伝えたり、話し合ったりする、主たる手段の一つになるにつれて、文章に比べるとビデオは著作権の面で寛容でないことがわかってくる。つまりテキストに関しては、我々は政治的発言における互いの言葉を引用し、注釈をつけ、共有することに慣れており、且つ法的にもそうすることが認められている。ところがビデオとなると、大統領候補討論会、戦場の映像、そして政治的ビデオで我々が使いたいと思うであろうその他多くのものが著作権で保護されている。ビデオは昔から、より「エンターテインメント コンテンツ」的なものとして扱われてきているんだ。

ビデオジャーナリズムでは、一部「エンターテインメント コンテンツ」として取り扱われてきた。ここ に元CNN日本支部長のRebecca MacKinnonが書いた素晴らしい記事がある。CNNのリーダーシップがTed Turner(テッド・ターナー)からTime Warner社に移った際に、CNNの焦点がジャーナリズムから利益を生み出す「コンテンツ」へと変わっていったことについて書かれてある。

僕はアマチュアジャーナリズムはもちろん、アマチュアによるビデオジャーナリズムさえをも信じている。WITNESSで我々が試みているThe Hubのようなプロジェクトは非常に重要だと考えている。しかしその一方で、特に戦争・汚職・政治に関しては、記事を取材しにいく記者の動員と、物理的・法的な保護に費用がかかるため、プロによるジャーナリズムの役割がなくなることはないだろう。

Gennifer Flowersのスキャンダル発覚(クリントン元大統領の不倫)はビデオジャーナリズムにとって歴史的な一歩となった。大手ニュースネットワークの当時の首脳陣はこの事件を取り扱わないことに決めていた。彼らはニュースがいつ報道されるかを操ることができる立場にいたんだ。ところがすでにCNNが地元のニュースステーションへの全面的なニュース配信を始めていたため、地元ニュースが独自にニュースを組むことができたのだ。一部の地元ネットワークはCNNに提供された未編集のニュースに含まれていたこの一件を報道することにし、結局は翌日、どのネットワークもトップニュースとして報道することになったわけだ。この一件についてはSteven Johnson著の「Emergence」に詳しく書かれている。

世界的な分散化と対話への大衆参加という潮流の中、次に来るものは、各ニュースネットワークが、取材映像を大衆が利用可能な形で提供することだと僕は考えている。通信社が自社コンテンツを、再利用やリミックス用に提供するという、願わくば今後一般化するであろう取り組みの第一歩を踏み出してくれたアルジャジーラにとても感謝している。


アルジャジーラがクリエイティブ・コモンズ情報庫を運営開始

アルジャジーラが本日、クリエイティブ・コモンズのライセンスの中で最も制限が緩やかな「Attribution」(帰属)ライセンス下にて、12本の放映クオリティの動画をリリースします。プロの手によって記録された各動画には詳細な情報ページがありblip.tvをホストとして元ファイルのダウンロードやMiroへの導入が容易になっています。これらの動画の価値は、このリリースを報じたInternational Herald Tribune/New York Timesの記事で実に的確に表現されています:


イスラエル軍による規制のため、西側ニュースメディアによるガザからの報道が大幅に制限されてしまっているこの紛争において、アルジャジーラは明らかに有利であった。彼らは元から現地にいたのだから。

さらに重要なのは、これらの動画が寛容な「CC-BY」ライセンス下であることで、アルジャジーラへの帰属が明示されてさえいれば、競合相手の放送会社、ドキュメンタリーの製作者やブロガーを含む、誰もがこの動画を使用できる点です。

詳しい情報はアルジャジーラのクリエイティブ・コモンズ情報庫、および我々のプレスリリースでご確認いただけます。また、こちらをクリックすればMiroのフィードにアルジャジーラの情報庫を追加できます。

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