隈さんとのトークセッションの続きをお楽しみください。興味深いトピックがたくさん飛び交いましたし、私と隈さんとで重なる部分が沢山ありことがわかる発見が多い充実したトークでした。

- Joi

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最新テクノロジーとの付き合い方

ここからはシナダがお届けしています。 今週は建築家の隈研吾さんがどう最新テクノロジーを活用しているのかを中心にお届けしています。

隈さんはコンピュテーショナル・デザインを早くから導入されていたそうです。パラメーターを変化させると雲のようにどんどん建築物が変化していく「デジタルアーキテクチャー」を早くからアメリカで体感し、そしてその手法を少し冷めた目線で見ていたようです。コンピューター上ではいきいきと動き続けるのに、建築物となった瞬間に流動性は失われ固まった建物になっているのに違和感を感じたんだとか。

隈さんはコンピュテーショナル・デザインの第二世代と言われているそうです。固まった第一世代とは相対的に、第二世代は流れ続ける建築がポイントで、設計者と施工者が対話をし続け、フィードバックは永遠に継続し、利用者も設計と施工に参加する新たなな建築が特徴。素材もコンクリートではなく、木の板や石など「粒子化しやすい」物質を用いているそう。

そんな背景は知っていたはずなのに、隈さんがプレゼンにMidJourneyを活用していると聞いたのは少し驚きでした。しかも自分の名前を入力すると、生成されるって...。

しかし一方で、利休の茶室的なパビリオンをいくつも手がけて実験を行い、これを大きな建造物で活用する「手をつかった」建築も続けていらっしゃって、「パビリオンを作るのが好きなんです」とおっしゃる隈さん。かっこいいですね。

プラスチック段ボールと結束バンドで作った「織部の茶室」やスーパーオーガンザという軽い素材を使った浮庵、竹材を螺旋状にまいたBamboo Flowなど様々な実験的な茶室からそのアイデアの源泉を垣間見ることができます。

手を動かしつつ、テクノロジーのいいところをどんどん取り入れながら、有機的な建築を続けていく。その隈さんの好奇心とバランス感覚がすごいなあと今回編集素材を聞いて改めて思った次第です。

Joiさんと隈さんの対談はまだまだ続きます!

テクノロジー x 茶室を考えるための7つのキーワード

負ける建築

隈さんの著書「負ける建築」にはこの定義が次のように記載されています。

「負ける相手は何ですか、という質問をよく受ける。「まわりの環境に負けるということです」などと答えてお茶を濁しているのだが、実際のところこのタイトルを思いついた時に考えたことは、何に対して負けるとか勝つとか、ということではなく、「えばっていない建築」を知的に言い換えたいという思いがベースになっている。---「負ける建築」あとがきより

MidJourney

MidJourneyという研究所が出している画像生成モデル。最初はDall-eと対バンはってましたが、現在ではMidJourneyの方がクオリティが高いと人気ですよね。最近では人物像を固定していくつも生成できる--crefが話題ですよね。

パラメトリックデザイン

建築要素やエンジニアリングコンポーネントなどの特徴を、直接操作するのではなく、アルゴリズムに基づいて形成する設計手法のこと。隈さんの事務所では、早くからこのパラメトリックデザインを導入してきたようですね。

バーナード・チュミ

スイス生まれのアメリカの建築家で、コンピュテーショナル・デザインの第一人者でもあるそうです。隈さんがコロンビア大学で客員研究員として滞在していたときに少しだけ被っていたようです。

Bjarke Ingels Group (BIG)

デンマーク出身の建築家ビャルケ・インゲルス率いる建築事務所。 ゴミ処理場の屋上をゲレンデにしてしまったりと都市や建築物を人間の生活と適合させることを目指しているようです。

ブータンの計画

マインドフルネスシティを提唱したBIGによるブータン南部の特別行政区の都市計画案。持続可能性、調和に焦点を当てた内容になっているそうです。

ミース・ファン・デル・ローエ

モダニズムの代表的建築家。ユニバーサル・スペースという空間概念を提唱し、建築と欲望との距離に関する新しいフォーミュラを開発したと言われています。あのバルセロナチェアもミース・ファン・デル・ローエがデザインした椅子になっています。

今週のおさらいクイズの申請先

「おさらいクイズ」の申請先は以下の通りとなります。

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