2021年10月 Archives

今週からポッドキャストはパイロット版から本格的な配信に切り替えとなりましたが、引き続き皆さんから戴いたフィードバックを元に補足や振り返りをしていこうと思います。皆さん、こちらまで是非感想や意見をお寄せ下さい。

今回のゲストは武邑先生に続き私のメンターの村井純先生に登場してもらいました。二週間に渡り村井先生とのお話を届けたいと思います。

並行して、先週の番組オリジナルNFT発行に続きポッドキャストを使った色々な実験を行って行きたいと思います。それとワークフローやツールの検証も続けます。CREWの皆さん、お付き合いありがとう!

伊藤穰一


ポッドキャスト制作秘話:インターネット黎明期のワクワク感

11月の本配信一発目のゲストとして、デジタル政策担当の内閣官房参与であり、デジタル庁顧問である村井純・慶應義塾大学教授にスタジオにお越しいただきました。今回はこの配信での裏話を私シナダがご紹介いたします。

Joiさんの著書「教養としてのテクノロジー」にも登場する村井純先生。Joiさんとの交流は長く、出会いは80年代ごろに遡るそうです。

村井先生のご出演が決まった時、Joiさんが「これを見ながら話を展開したいんだ!」と出してきたのが、1996年発行のこちらの朝日新聞の記事。

「ネットワークコンピューティングの近未来」と題し、村井先生とJoiさんが激論を交わしています。

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1996年7月23日付 朝日新聞の紙面
©朝日新聞社 21-3504 朝日新聞社に無断で転載することを禁じる


この記事に写っている村井先生とJoiさんの若いこと!特にJoiさんのキッチリ分けた七三ヘアーと、グレーのスーツに時代を感じます。

読み進めてみると、こちらもびっくり。1996年って、つい最近のことのように思ってましたが、考えたら25年も前なんですね。インターネットの世界は本当に「原始時代」と言っても過言ではないほどの状態だったようです。

「今年はインターネットを実際に使う年になるはずです」「新しい回線を使ってコンサートを中継したり、アトランタ五輪の競技映像を多くの人々が世界中に同時に観戦できる」「何千人もの人が同時に参加できるオンラインゲーム」などなど、今となっては当たり前のような話を近未来的なインターネットの姿として生き生きと話しているんです。なんだか、タイムマシーンに乗ってるような気分になってしまいました。

思い返してみれば25年前のインターネットといえば、ダイヤルアップ回線で、「いつまで電話使ってるんだ!」とお父さんに怒られながら繋げていたものですよね。25年経った今は、スマホもあって光回線もあって、リモートで仕事するようになったかと思うと、随分な進化を遂げたものだなあ、としみじみ思ってしまいました。

番組では、インターネット元年から25年経った現在のデジタルDXの進むべき指針についてもお二人が激論を交わしています。

詳しくは、このページの右上にある青いアイコンをクリックしてお聞きください。

それでは、地味に人気のこちらのコーナーへと続きます。

変革の道への基礎知識

番組内で話題となっていた難解な単語をこちらで解説しています。

インターネット・ワールド・エキスポ

1996年に1年間に渡って仮想空間で開催された万国博覧会。会期中にはパビリオン出展者として80の国と地域からの参加があり、130カ国から5000万人が来場し大盛況を博しました。この時、インターネット利用実験として国内で300人に128Kbpsの専用回線とルーター、パソコンが1年無料で提供されたそう。なんか時代を感じますね。

WIDEプロジェクト

1985年に慶応大学・東京大学・東京工業大学の大学間でデータ網を構築したことがきっかけとなって結成された、インターネットに関する研究・運用プロジェクト。インターネットに関係する技術の開発や人材の育成などを行なってきたそうです。

学位ない

Joiさんは米名門マサチューセッツ工科大学の研究所所長を務めましたが、就任当時は学位がない状態だったといいます。当時の学歴は、タフツ大学計算機科学専攻中退、シカゴ大学物理学専攻中退、ニュースクール大学単位取得、一橋大学国際企業戦略研究科中退...。「卒業」の文字が見当たりませんね。しかし、見事に名門大学ばかり。勉強嫌いの私シナダからしてみれば、ものすごい経歴ですけどね...。

Windows95

マイクロソフトがWindows 3.1の後継として、1995年に発売したオペレーティングシステム (OS) 。家電屋さんで並んでる映像が年末の「懐かし映像」とかでたまに放送されますよね。

変革論

Joiさんの学位論文。英題はPractice of Change。こちらで公開されています。ちなみに全編英語です。

アブユース

abuse=不正使用、濫用を意味する英単語。インターネットの世界では、迷惑行為を指す言葉として使用されています。

エシカルユース

ethical use=善用を意味する英単語。これまで経済を優先して発展を進めてきたインターネットの世界では、アブユースが増える結果となってしまいました。エシカルユースという言葉は、「今後はもっと最適で倫理的なインターネット利用を増やさなくてはならない!」という思いを持った村井先生が最近各地で提唱している言葉になります。

No One Left Behind

デジタル庁の目指す未来としてスローガンとして掲げられている言葉。同庁は高齢者や障がいを持っている人々でも扱えるUI・UX、あらゆる人がアクセスできる省庁システムをつくることを目指しています。

Joi Ito's Podcast-変革への道-では、Podcastに貢献いただいた方々にPodcastオリジナルのNFTをプレゼントすることにしました。

このNFTはNon-Fungible Tokenの略で非代替性トークンと呼ばれる技術を用いたもので、ブロックチェーン上で発行・流通するデジタルデータとなります。このNFTは暗号資産「イーサリアム(ETH)」ブロックチェーン上で発行され、OpenseaRaribleなどNFTマーケットプレイスと呼ばれる市場で売買も可能です。

JOI ITO's Podcastでは、2種類のNFTを用意することにしました。

GUESTと書かれたNFTはPodcastのゲストとして登場いただいた方々に、CREWと書かれたNFTはPodcastの制作チームや、Podcastに貢献いただいたリスナーの方々にプレゼントすることを想定してます。

特にCREWのNFTは、素晴らしいご意見をお寄せいただき、Podcastで取り上げたリスナーの方々にもプレゼントすることで、インタラクティブにPodcastを作っていくことを目指しています。

<デジタルガレージのオフィスでNFTをmintしている様子/2021年10月26日>

Podcastを通じて、今後も様々な取り組みを行っていく予定です。 是非ご期待ください。

<Joi Ito's Podcast -変革への道->
https://joi.ito.com/podcast/

<Podcastへのご意見はこちらから>

この記事は以前発表したものの別バージョン。以前のバージョンはWIRED Ideas: The Next Great (Digital) Extinction on October 8, 2018

今から20億年から30億年前の間に、科学者が大酸化イベント(GOE)と呼ぶ出来事が起こり、当時の主要な生命体だった嫌気性細菌が大量絶滅した。シアノバクテリアという新しい細菌が出現し、この細菌には太陽の力を利用して二酸化炭素と水からブドウ糖と酸素を生成する光合成能力を持っていた。酸素は多くの嫌気性細菌にとって有害であり、それらのほとんどは絶滅した。地球の酸素化は、大量絶滅という出来事と同時に、多細胞生物の進化(6億2000万年から5億5000万年前)、新種が増えたカンブリア紀の大爆発(5億4000万年前)、そして恐竜と多くの冷血種の絶滅をもたらした氷河期を引き起こした。結果として、哺乳類が生物界の頂点に立ち(6600万年前)、最終的には社会的洗練と複雑さに特徴づけられるホモサピエンスが出現した(31万5000年前)。

ぼくは最近、GOE、カンブリア紀の大爆発、そして哺乳類の出現について思いを巡らせている。なぜなら、ぼくたちが生きている今日も、同様に破壊的な転換期だと思うからだ。グレートデジタル化イベント(Great Digitization Event)またはGDEと呼ぶことにしている。現在の使われ方におけるインターネットは、GOEでいうところの酸素に例えることができ、新しい種類の組織の出現を可能にしながら、多くのシステムを急速かつ無関心に絶滅させている。

WIREDが25周年、Whole Earth Catalogが50周年、そしてBauhausが100周年を迎える今は、現代のカンブリア紀とも言え、インターネットが可能にした様々なテクノロジーの爆発的な誕生は、約5億年前に出現した驚くべきほど多様な生物の進化に相当する。多様な生物の爆発的な誕生を可能にした条件を整えた古代生物たちが絶滅したり、海底の土の中へ移り住んだりすることを余儀なくされた大酸化イベントと同じように、爆発的な成長を遂げるデジタル時代のきっかけを作った複数の存在は、より強固な新しい生命体に取って代わられている。『From Counterculture to Cyberculture』でFred Turnerが書いたように、すべては1960年代、1970年代にサンフランシスコで活動したヒッピーたちから始まった。彼らが進化し、ストーンマン・ダグラス高校銃乱射事件の余波にみることができる高度な生命体が誕生したとも言える。ヒッピーたちがどのようにGDEを引き起こしたか、ぼくの目撃談を紹介する。

当初から、その運動のメンバーたちは、起こりつつある技術的な変化を受け入れていた。メリー・プランクスターズの一員であるStewart Brandは、1968年にWhole Earth Catalogを刊行した。これにより、生態学的に健全で社会的に公正な社会のビジョンを奨励する出版物が数多く生まれた。また、Whole Earth Catalogから派生する形で、オンラインコミュニティの草分けWhole Earth 'Lectronic Link(WELL)が1985年に誕生した。

その頃、R.U. SiriusとMark FrostはHigh Frontiersを刊行した。この雑誌は後にQueen Muらが参加し、Mondo 2000としてリニューアル刊行された。急成長するサイバーパンク運動が社会的に受け入れられるようになったのは、この雑誌の貢献もあったからだ。サイバーパンク運動は、増えつつあるパソコン・ユーザーたちやオンライン・コミュニティの参加者たちに、80年代版のヒッピーの感性と価値観を植え付けた。これに、William GibsonのNeuromancerに代表されるSFの新しい波によって、パンクロックやディストピア的な切れ味が加わった。

ヒッピー運動とニューエイジ・スピリチュアリティの"大祭司"だったTimothy Learyとは、彼が1990年に日本を訪れた際に出会った。彼は僕にとって父親代わりのような存在となった。Timothyは僕にMondo 2000のコミュニティを紹介してくれ、貴重な仲間たちとの出会いのきっかけを作ってくれた。Mondo 2000は当時、文化とテクノロジーの革新の場だった。"無料VR"や、新興のシリコンバレー・シーンのハッカーたちとヘイト・アシュベリーのヒッピーたちをつなぐSurvival Research Labsなどのアーティストグループを宣伝する当時のレイブは、素晴らしい思い出だ。

ぼくは日本のテクノシーンとサンフランシスコのレイブシーンの架け橋の一人となった。サンフランシスコのレイブの多くは、当時荒々しかったマーケットストリートの南の地区(タウンセンドやサウスパークの近く)で行われていた。レイブプロデューサーのToonTownがこの地区にオフィス(と住居)を開いたのをきっかけに、英国のBMX'er兼デザイナーNick Philipなど、レイブ業界で働くデザイナーなどの人たちが集まった。コピー機とコラージュを使ってレイブのチラシを作ることから活動を始めたNickは、Anarchic Adjustmentというアパレルブランドを立ち上げた。William Gibson、Dee-Lite、Timothy Leary等も着たこのブランドを、ぼくは日本での流通を手掛けてサポートした。Nickは、Silicon Graphicsなどの会社のコンピューターグラフィックスツールを使用して、Tシャツやポスターをデザインするようになった。

1992年8月、Jane MetcalfeとLouis RossettoはSouth Park地区でロフトを借りた。目的は、カウンターカルチャーから進化し、ヒッピーの価値観、テクノロジー、そしてリバタリアニズムという新しい運動を中心とした力強な新しい文化となった現象の記録を残すことだった。(1971年に、LouisはStan Lehrと共著した『Libertarianism, The New Right Credo』の共著者としてThe New York Times Magazineの表紙を飾った。)ぼくが彼らと出会ったとき、彼らの持ち物と言えば、机と、後にWIRED誌となるラミネート加工した120ページのプロトタイプだった。1985年にMIT Media Labを共同設立したNicholas NegroponteがJaneとLouisに資金支援を提供していた。WIRED刊行時の編集長は、Whole Earth Catalogの元編集者Kevin Kellyだった。ぼくも寄稿編集者として参加した。当時はまだ記事を書いていなかったが、ぼくはWIRED第3号に掲載されたHoward Rheingoldの記事に登場するMMORPG中毒の若者としてメディア・デビューを果たした。サンフランシスコのレイブシーンを紹介するSFRavesメーリングリストの運営者Brian Behlendorfは、ウェブという新しい媒体を画期的な形で探求するHotWiredのウェブマスターとなった。

WIREDが登場したのは、ちょうどインターネットとその周辺のテクノロジーがSF的な空想からそれよりも遥かに大きなものへと変身する頃、つまりGDEの幕開けと同じタイミングだった。この雑誌はSouth Park周辺の優秀なデザイナーたちの才能を活用し、同じ建物内でデザインと開発を行う会社のCyborganicとは、イーサネットケーブルでつながり、T1回線を共有していた。レイブコミュニティを際立たせたポストサイケデリックなデザインとコンピューターグラフィックスを取り入れて確立させた独特なスタイルは、掲載広告にも影響を与えた。例えば、Nick PhilipがデザインしたAbsolutの広告のように。このスタイルを確立させた立役者はBarbara KuhrとErik Adigardだった。

Credits

翻訳:永田 医

先週からポッドキャストの配信が始まりました。聴いてくださった皆さん、ありがとう!

さて、先週の配信からさまざまなご意見をいただいています。これを受けて、音楽やミックスに少し変更を加えてみました。今回と前回の武邑先生とのインタビュー使われている素材は、収録時にやや問題が発生したため、あまり音質がよくありません。来週からはもうすこしいい状態になることと思います。

そして、このポッドキャスト配信に際して様々な方々に協力いただいています。お手伝いしてくださった皆さんや、制作スタッフのメンバーに感謝!皆さんとワイワイ制作するのはとても楽しいです。

そして番組のゲストラインナップがちょっとずつ決まり始めています。かなり面白そうなメンバーが揃いつつありますのでこちらもお楽しみに。

もちろん、番組をお聞きの皆さんからの意見もお待ちしています。ご意見やリクエスト、質問など、などなんでもOKです。ぜひお便りをお寄せください。

<お便りはこちらから募集しています>

https://airtable.com/shrKKky5KwIGBoEP0

では、また来週もお楽しみに!

- Joi


10月15日から試験的にJoi Ito's Podcast 〜変革への道〜の配信がスタートしました。おかげさまで沢山の方々に聴いていただいていて、11月からは本格的に始動することとなりました。

今回から、私シナダがポッドキャスト制作の裏側をお伝えしていこうと思います。

今日は第2回目の配信から使用している音楽にまつわるちょっとしたエピソードをお届けします。

この音楽、実は坂本龍一さんご本人に直接作曲いただいた完全なオリジナル楽曲なんです。2017年、番組ホストの伊藤穰一ことJoiさんが当時運営していた別のポッドキャストのために特別に作っていただいたものなんだそう。

(坂本龍一さんと出会った経緯やエピソードなどはこちらに詳しく記載されています。気になる方は是非確認してみてください。) \

Joiさんがこの楽曲の存在をスタッフにカミングアウトしたのは、第1回目の配信が終わってしばらくたってからのこと。

「番組で使う音楽は、もうちょっと坂本龍一さんみたいなものがいいなあ」とぼそっと発言し、いそいそと音楽ファイルをslack上で披露。(※番組スタッフはJoiさん含め、全てSlackで意見や情報のやりとりをしています)世の中に、かの巨匠・坂本龍一が作曲したオリジナルソングを保有してる人間がいるなんて、全く想像もしてなかったスタッフは、大騒ぎとなり、「なんだ、こんな素晴らしい曲を持ってるなら、最初から言ってよ!」と誰もが心の中でツッコミを入れたのでした。

そこからが大騒動の始まり。スタッフ総動員で音楽を聴き込み、なんとか番組のジングルとして使えるようにならないか...と試行錯誤してみたものの、なかなかうまくいきません。そうこうしている内に2回目の配信期日は迫ってきている。どうしよう!

すると、Joiさんが古くからの友人という横尾実さんという人物を紹介してくれました。横尾さんは革ジャンと黒縁メガネが似合うロッケンロールなおじさま。70年代をイギリスで過ごした大の音楽好きで、現在は英語と日本語を駆使しながら、ローディー、音響エンジニア、録音やツアーのプロジェクト・マネージメント、プロデュースなどを行っているそうです。

スタッフが泣きながら「ごめんなさーい!助けて!」と横尾さんに泣きつくと、「僕の友人でZAKというのがいるからそいつとなんとか出来ないか考えてみるよ」と引き受けてくださいました。

聞くところによると、ZAKさんはスタジオ・ライブエンジニアを務めていて、坂本龍一さんの曲も多く手がけているそう。音楽に常に向き合っているので、音源を聴いただけで「音が見える」ほどのプロなのだそうです。そんなZAKさんと横尾さんがスタジオに急遽入り、「さあどうしよう」と作業開始。まずは、Joi Ito's Podcastの第一回目配信と坂本さんの曲を聴き比べ、Joiさんの話し方のテンポ感と音楽が相互に引き立てられるような箇所を抜き取りってくれました。また、Joiさんのタイトルコールに強めのリバーブをかけることで、坂本さんの音楽に上手く馴染むようになったとか。かかった時間は3時間程度とのことですが、その仕上がりにスタッフ全員が拍手喝采を送ったのでした。

早速、第2回目の配信から使用することになりました。もちろん坂本さん本人も使用を了承してくれたそう。どんなものか気になる方はここから是非聴いてみてください。

そして、ここからは第二回の配信で説明しきれなかった用語や人物などを解説していこうと思います。

【ドネラ・メドウズ】

ドネラ・メドウズは、アメリカの環境科学者。ベストセラーにまでなった「世界がもし100人の村だったら」の原案者としても知られています。メドウズの論文「世界はシステムで動く」(Thinking in Systems)では、自己適応型システムにどう介入したらいいかが論じられています。詳しい内容についてはJoiさんがここで解説しています。

【Landlord's Game】

1902年にゲームデザイナーのエリザベス・マギーが1902年に開発した「The Landlord's Game」というボードゲームのこと。このゲームは、改良されていない土地に単一の税を課すことを提唱するジョージ主義の経済原則に基づいたゲームで、家賃が不動産の所有者を豊かにし、賃借人を破壊することを示すためにデザインされたものでした。子供たちがこのゲームをプレイすることで、資本主義の不公平さを学んでもらうというのがそのねらい。その後、このボードゲームを米玩具メーカーのパーカー・ブラザーズ社が取得し、モノポリーというゲームに生まれ変わったのです。この内容についてはここでJoiさんが詳しく解説しています。

【隆慈欣(りゅう・じきん)】

全世界で累計2900万部を突破した中国SF小説『三体』シリーズの著者。発電所でエンジニアとして働くかたわら執筆した作品が、中国全土のみならず世界的で大ヒットに。2015年、アメリカで最も権威あるSFの賞の一つであるヒューゴー賞をアジア人作家として初めて受賞したというすごい方。

【カラクシー】

1974年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者のフリードリヒ・ハイエク(1899~1992年)が定義した「経済」という言葉の代替的な表現。「経済」がある一定の価値観や目標を持つ共同体での活動を指すのに対し、「カタラクシー」では参加者がそれぞれの多様な目的を自由に追求し目的はバラバラとなるそう。

【グリーンパーティー】

別名、緑の党。エコロジーに適合する社会を目ざす政党で、環境保護、反原発、反戦、男女平等といった社会運動がベースになっているそう。1970年代のオーストラリアで結成され、ヨーロッパでも拡大。ドイツでは、今年9月のドイツ連邦議会(下院)総選挙で第3党となりました。

【カオス・コンピューター・クラブ】

1981年に結成されたドイツのハッカー集団。頭文字をとってCCCとも呼ばれています。毎年開催されるカオス・コミュニケーション会議では、セキュリティ、アートと文化、倫理などに関連する講演やワークショップが開催され多くの人々が参加するそう。近年ではiphoneなどスマートフォンの指紋認証システムの脆弱性をCCC自身が発信し、それがメディアで取り上げられていますね。ちなみにJoiさんは2005年にアンバサダーを務めたそう。

文:シナダミホ

Credits

リサーチ、文:シナダミホ

本日より、「Joi Ito's Podcast -変革への道-」をスタートします。
https://joi.ito.com/podcast/

このPodcastでは、私のネットワークを通じて、世界中から様々なゲストを巻き込み、「これからのニッポン」を考え、どう変革していくべきなのかを議論していきます。

また、解説者として、メディア美学者である武邑光裕氏と一緒に、デジタル社会の大局的な指針を掘り下げていきます。

議題となるテーマは毎回その時に注目されている話題や、私が気になっているテーマをピックアップ。

WEBメディアや、私のブログでも解説していきます。
また、Podcastリスナーとのインタラクティブな仕掛けも行っていく予定です。

【DGLAB Haus】
https://media.dglab.com/

【Joi Ito's Blog】
https://joi.ito.com/jp/

是非、私のPodcastをお聞きください。
一緒に日本を変えていきましょう。