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ここ最近、政府系のDX関連の専門家にお話を伺う機会が増えました。お話を伺う度、新しい発見や学びを戴いています。行政に関するDXについて知識が増えれば増えるほど、オードリーが取っている一つ一つの手法がとても独創的であることが分かるようになりました。インターネット文化や、デザイン的思考、「そもそも論」に立ち戻る勇気など、全てを統合しアプローチしていくその手法は独創的な視点に基づいており、それを知る度に感銘を受けています。

- Joi

オードリー・タンの素晴らしい人間性

前回に引き続き、台湾のデジタル担当大臣オードリー・タン氏のインタビューをお届けしました。今回も、番組の裏側の模様を私シナダがお届けします。

2016年に台湾のデジタル担当大臣に就任して以来、ずっと憧れの存在だったオードリー・タン氏。頭も良くて、自分をしっかり持っていて、そしてチームを動かす力もある。実際にお会いしてみると(とは言ってもリモートですが)、不思議なオーラを持っていて、話を聞いているこちら側がいつの間にかポーッとしてしまう不思議な空気感をお持ちの素敵な女性でした。まさにこれこそが、カリスマ性なのでしょうね。しかし、近寄り難い雰囲気は全くなくシナダが送るくだらない質問メールにも秒速で答えてくださる、本当に気さくな方でした。何度、私の胸がキュンキュンしたことか。

彼女のコメントはどれも素晴らしく、一言一言に重みがあって、でもとってもユーモアにも溢れていて、インタビューの編集時には泣く泣くカットした素材も沢山ありました。またいつか、どこかのタイミングでカットした素材もお届けできればと思っています。

ではここで、毎回秘かに人気のこのコーナーに参りましょう。

変革への道の基礎知識!!!

それでは今回も、番組に登場した分かりにくい言葉や難解な言葉の意味を記載して参ります。

トラックゼロ(track0)

コンピューターディスクの先頭にある領域のことで、主に、ディスクのレイアウトとオペレーティングシステムの起動に必要なコードを格納するために使用されるそうです。オードリーがトラック・ゼロ外交と呼んだのは、デジタル的外交と台湾のシビックハッカー集団g0v(ガブゼロ)の両方を掛けた言葉だったようです。

Proprietary

英語の直接の意味は、「独占的な」とか「専売的な」という意味があります。が、情報システム系の用語では、開発企業などが製品やシステムの仕様や規格、ソースコード、構造などを公開していないクローズドな状態を指すそうです。主にオープンの反義語として使用されているとか。

IDEO

米カリフォルニアに本拠地を置くデザインコンサルタント会社。深澤直人氏が所属していたことでも知られていますよね。いわゆるデザイナーとしての仕事の他、社会課題の解決や、教員たちの課題解決、市民中心の政府づくりなども行っているそうです。

アジャイル

アジャイルとは「素早い」とか「俊敏な」という意味を持つ英語agileから来ていますが、これは情報システム界では、開発期間の短縮化や低コスト化などを実現するための開発手法を指すそうです。じっくり開発期間をかけてドーンと製品を出すのではなく、後からちょっとずつすり合わせをしていくという方法を取ります。このすり合わせを反復 (イテレーション) と呼ぶそうです。そういえば、オードリーさんもJoiさんもIterateという言葉をよく使っています。そういうことだったのか!!

Competency

前回も登場しましたね。competencyは日本語に直訳すると「能力」とか「才能」みたいな意味なんですが、この言葉は1970年代に米ハーバード大学のマクレランド教授が「業績の高さは知能や学歴に起因しない。どちらかというとCompetencyが重要だ!」という論文を発表。そこからCompetencyとは、「よりよい成果を生み出すための行動特性」と定義されるようになりました。ま、なんというか知識やスキルではでなく、人間性とか姿勢とか柔軟性とかそういう広い観点のお話ということかと。

Consumer Generated Media

直訳すると、「消費者生成メディア」となります。いわゆるプロのライターや記者などが作るニュースやコンテンツではなく、ユーザーが直接書き込んでコンテンツを提供しているもの。口コミサイトとかレシピサイトとかのことですね。

Age of Abundance

直訳すると、「物質的に豊かな時代」となります。が、ここではどちらかというと、情報過多な時代という意味合いになるかと。

メカニカルキーボード

1つ1つのスイッチが独立した構造を持ったキーボードのことで、特殊なスイッチやバネが各スイッチに使用されているそうです。Joiさんは、かなりキーボードマニアのようで、自分でキーボードをカスタマイズしているようです。ちなみに、お便りで指摘のあったjoiさんがフォークしているというqmk_firmwareは、こちらからご覧いただけます。

はい、ではここで、メカニカルキーボードのコレクションを前に少年のようなキラキラした眼差しのJoiさんをご覧ください。

どれもこれもこだわりが沢山詰まっているそうですよ。いつか番組でも時間をとって取り上げたいと思います。

番組からプレゼントをお贈りします

そして、番組でもお伝えしましたが、先週からお便りを採用させていただいた方々にはプレゼントをお贈りしています。何が届いたかを確認するには、Openseaを使うのが便利です。OpenSeaを使うには、まずETHアドレスをリンクさせる必要があります。

OpenSeaでのウォレットリンク方法

OpenSeaにアクセスいただき、一番右のお財布マークをクリック。 お使いのウォレットを選択し、同期させることで、現在お持ちのNFTを確認することができます。

「Hidden」と記載された欄をクリックいただくと、送られてきたNFTが表示されます。

わからないことやJoiさんに聞いてみたいことがある方、ぜひ番組までメールをお寄せください。メールはこちらで募集しています。

文:シナダミホ

オードリー・タン氏は、デジタル、民主主義、そして社会全体のあり方を示す最も重要な人物の一人だと思います。今回のインタビューでは、私が最近、関心を寄せている多数のテーマについて、詳しくお話を伺うことができ、本当に嬉しく思いました。本日は、2部構成となるインタビューの前半部分をお届けします。

- Joi

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Audrey Tang

オードリー・タン氏は、知れば知るほど本当にすごい!!

今回の配信、いかがでしたでしょうか。毎回同様、ポッドキャスト配信の裏側をシナダがレポートいたします。

今回は、台湾のデジタル担当大臣オードリー・タンに登場いただきました。

オードリー・タンというと、IQ180だの、世界初のトランスジェンダー大臣だの、中学中退だのなんだかセンセーショナルな部分ばかりが注目されていますよね。もちろん、これまで5年間で成し遂げた数々のプロジェクトは素晴らしいのですが、彼女が大臣に至った過程については、正直私自身そこまで詳しくなく...。

今回、ご出演いただくにあたって色々とリサーチしていると、Joiさんが番組内でも言っていた、「台湾のオードリー・タンは、学生運動がテイクオーバーに成功し、唯一と言っていいぐらい成功しているリーダーシップ」ということが本当によく分かるようになりました。

2014年前後は、思い返せば世界各地で市民によるデモや学生運動などが起きていました。しかし、なんだかテレビや新聞を賑わせただけで結局その後何かが変わった実感がなかったのですが、オードリー・タンという人物は、台湾で起きた「ひまわり学生運動」の末に市民が勝ち取った行政の姿だったのか!!と恥ずかしながら、今になってようやく点と点が繋がった感覚を感じたのでした。

ここ10年ほどの間に、台湾では市民と政府の間で様々なやりとりがあり、その中で市民が行政に深く切り込んでいったことで、新しいデジタル担当大臣というポストが生まれ、そして彼女がデジタルDXを加速させているという「市民が行政を変えた」事例であったことが本当によくわかりました。

そんな中で、様々なプロジェクトを成功させているオードリー・タン。本当に、かっこいい!!と思ってしまうインタビューでした。

オードリー・タンさんは来週も登場します。お楽しみに。

さて、それでは今週もやってまいりました。このコーナー!

変革への道の基礎知識

今週は英語なのもあって、たくさん用語が登場しました。放送を聞く前に予習するもよし、聞いた後に確認するもよし。ぜひご活用くださいませ。

Socialtext

Ross Mayfieldが2002年にカリフォルニア州パロアルトで創業した会社。企業用ウィキツールの開発・提供を行なっていました。Joiさんは、この会社に出資しており、オードリー・タンは同社の創業メンバーの一人として活躍していました。直接二人が関わることはなかったそうですが、いろいろとつながりはあるってことですね。狭い世界!

ひまわり学生運動

2014年3月18日に中華民国の学生と市民らが、中国との貿易に関する立法について、過程の透明性を求めた学生運動の総称。学生たちは、立法院を23日間に渡って占拠し改正を訴えました。オードリーももちろん立法院の中にいて、ブロードバンドのラインをせっせと設置していたそうです。

Arab Spring

日本語では「アラブの春」と言いますね。チュニジアで発生した民主化運動に端を発し、2011年初頭から中東・北アフリカ地域の各国で本格化した一連の民主化運動。そういえばあの時期、次々に民主化運動が各地で発生していましたよね。

Umbrella Movement

日本語では、雨傘運動と呼ばれる、香港で2014年に起きた民主化要求デモ。2017年の香港行政長官選挙をめぐって、数万人の学生や市民らが繁華街を占拠しました。デモ参加者が、雨傘を使って警察の使用する催涙弾に対抗したことからこの名称がつけられたそう。

"humour over rumour"

オードリー氏が主導するフェイクインフォメーション情報室が取った手法の一つ。デマやフェイクニュースが飛び交う中、これらの情報を笑い飛ばすようなミーム(後述)を制作し、これをバズらせることで政府の公式見解や正しい情報を浸透させようという取り組みです。「ユーモアは噂に勝つ!」という信念のもと、さまざまなデマを是正しました。笑い飛ばすっていう手法を政府が取るって、ちょっとびっくりですよね。

ミーム

ネット上で流行する画像や動画や言い回しのこと。もともとは生物学者のRichard Dawkinsが著書「利己的な遺伝子」で提唱した言葉で、遺伝子の対概念を指していたそう。ただし、最近ミームといえば「twitter」やメールなどで繰り返し繰り返し利用されている誰もが知っている画像や動画を指すことがほとんどですよね。日本で有名なところだと「チャリで来た」画像ですかね。

vTaiwan

vTaiwanはシビックテックのコミュニティであるg0v(後述)が構築・運営する合意形成プラットフォームのこと。ひまわり学生運動が終結した後に設置され、現在でも様々な議論に使われています。システムとしては、アメリカで開発されたPol.is(後述)を使用しているそう。

Pol.is

米国のウォール街を占拠する活動家たちによって開発されたソフトウェアで、提言者はプラットフォーム上で直接意見を述べることができ、参加者はその提言に対して「賛同」「反対」などを投票することができるものになります。

シビックテック

市民自身が、テクノロジーを活用して、行政サービスの課題を解決すること。前回登場いただいた、Code for Japanも国内で活躍するシビックテック集団です。

Minister

大臣の意味のほか、牧師や聖職者の意味もあります。

Rough Consensus Running Code

これは、インターネットの標準化の理念を示す言葉で、日本語では、「ラフコンセンサスと動くコード」と訳されています。集団の中で、ゆるやかな合意形成をとりつつも、実際に動くコードを作ることを目指すというもの。「いろんな人がいるといろんな意見がある。それでも、大体の合意をとりつつ、やらなきゃいけないことはやりますよ!」という考え方、嫌いじゃないです。

g0v.(ガブゼロ)

情報の透明性やオープン性を価値観としている台湾でのシビックテックのコミュニティのこと。漢字での表記は「零時政府」らしいです。なんて、かっこいい!2014年に台湾で起きたひまわり学生運動で中心的な役割を果たしました。現在デジタル大臣を務めるオードリー・タン氏はg0v古株のメンバーの一人なんだそう。

GIGAスクール構想

全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組み。私シナダが見学した小学校では、小テストとか授業中の問題とかを生徒が使うipadでやりとりしていました。

デジタルコンピテンシー

デジタルの知識だけでなく、デジタルを使った問題解決能力を指します。第3回目の配信に出演いただいた村井先生はこれを「デジタル道」と訳して浸透させようとしています。

Safecast

東日本大震災発生時に、Joiさんが友達と立ち上げたプロジェクト。世界中の放射線データを集め、マッピングしている。

創発民主制

Socialtext社(前述)のRoss Mayfieldが考案した言葉で英語ではEmergent Democracyと言います。中央政府による計画ではなく、多くの個人が参加することによる政治的な構造や行動の発生に関わる概念で、Joiさんは2003年にこれに対する論文を執筆しています。

メタバース

超越を意味する「メタ」と、空間や宇宙などを意味するユニバースを掛け合わせた造語で、ネット上で構築される仮想の3次元空間を指します。

Neal Stephenson

(=ニール・スティーヴンスン) アメリカのSF作家。1992年に発表された著作「スノウ・クラッシュ」の中でメタバースという言葉が登場するそうです。

OpenSea

最大手のNFTマーケットプレイスのこと。ただ、最近ではウォレットに入っているNFTをネット上で表示させることができるため、持っているNFTを自慢するプラットフォームとしても機能しているようです。ちなみに私シナダのOpenSeaは、こちら。(自慢です)

Augmented Reality

(=拡張現実)スマホやタブレットなどの機器を使って、CGを現実世界に映し出すことができる技術。いわゆるARと呼ばれているものです。

というわけで、今週の基礎知識は以上です!

番組からプレゼントをお贈りします

そして、番組でもお伝えしましたが、今週からお便りを採用させていただいた方々にはプレゼントをお贈りしています。何が届いたかを確認するには、Openseaを使うのが便利です。OpenSeaを使うには、まずETHアドレスをリンクさせる必要があります。

OpenSeaでのウォレットリンク方法

OpenSeaにアクセスいただき、一番右のお財布マークをクリック。 お使いのウォレットを選択し、同期させることで、現在お持ちのNFTを確認することができます。

「Hidden」と記載された欄をクリックいただくと、送られてきたNFTが表示されます。

わからないことやJoiさんに聞いてみたいことがある方、ぜひ番組までメールをお寄せください。メールはこちらで募集しています。

文:シナダミホ

関治之@変革会議

オープンソースやフリーソフトウエアを推進する自由ソフトウェア運動は80年代から存在していて、僕は90年代ごろからユーザーとしてそして支援者としてこの運動に参加してきた。オープンソース・ソフトウエアは、インターネットの黎明期やその後のイノベーション爆発期に極めて重要な役割を果たしている。

オープンソース・ソフトウエアはこれまで、長い長い道のりを辿ってきた。かつての宿敵だったマイクロソフト社は、今やオープンソースを支援する側に回っている。同社は、オープンソースの代表的プラットフォームであるGithubを買収するまでになった。

そうは言っても、オープンソースの道のりはやっぱり長い。今週は、そんなオープンソースの今後のあり方について、オープンソースの提唱者であり、Code for Japanの創設者でもある関さんにお話を伺った。

いわゆる公益のためのテックと呼ばれるパブリック・インタレスト・テクノロジーやCode for Japanのようなプロジェクトは、日本におけるオープンソースやデジタルDXを成功させるための鍵になると信じている。関さんのような多くの目的を推進するために素晴らしい仕事をしている人たちに新しく出会えることをとても嬉しく思っている。

- Joi

ポッドキャスト制作秘話:Joiさんとオープンソース

今回は、一般社団法人コード・フォー・ジャパンの代表理事を務める関治之さんに登場いただきました。いつもはリモートで行う収録ですが、今回はJoiさんが創業したデジタルガレージという会社の一室で行いました。この収録について、シナダがレポートいたします。

お二人、メールやzoomなどでは面識はあったようなんですが、実際にリアルで会うのは初めてだった様子。ですが、二人とも会った瞬間から意気投合しているのが見ていてよく分かりました。

二人の共通点はなんと言っても「オープンソースを推進している」こと。

関さんはこれまで、オープンソースの技術を応用して、数多くの社会的課題を解決してきました。関さんがこれまで手がけてきた東日本大震災の被災・支援情報を集約するshinsai.infoや、東京都の新型コロナウイルス感染症対策サイトなどももちろんオープンソースによる賜物です。

一方、Joiさんもこれまで、オープンソースを推進すべく、さまざまな活動を行ってきました。たとえば、非営利団体クリエイティブ・コモンズや、ウェブブラウザーのFirefoxを開発するMozilla、そしてオープンソースの発展を目指すオープン・ソース・イニシアティブ(OSI)などで理事を務めています。

Joi Ito's Webを「Open Source」で検索すると沢山の記事がヒットします。中にはオープンソースの水実際に触れることができる物理的なオープンソースビデオはこちら)などの謎記事まで登場しています。

そして本日は、オープンソースをテーマにした投稿記事の中でもJoiさんのお気に入りがある!とのことでしたので、こちらをを紹介したいと思います。

ます一つ目は、「インターネット、イノベーションそして学習について」という記事です。こちらは読んでて、ゾクゾクしてしまいました。Joiさんが初めてインターネットを体験したときに感じた高揚感と、その後PSINetというプロバイダーを運営していたときの体験談が語られています。そして、この経験からオープンソースや分散型をこよなく愛する理由や、オープンソースの利便性・活用方法などが記されています。

もうひとつは、「透明性への耐性を備えた組織を設計する」という記事。こちらは、組織のオープンソース化について唱えたもの。多くの人が共有するオープンソースという世界での透明性や道徳性などが記載されています。

どちらも、読んでいて、「そういうことなのか!」とうなずくことばかり。オープンソースという考え方自体が現代においてとても重要な位置を占める、その理由がわかったような気がしました。

さて、続いては、今週の難解な用語をお届けするこちらのコーナーです!

変革の道への基礎知識

私は、このコーナーを執筆することで、カタカナでしか知らなかった単語の英語の発音を知ることができています!なんか英語が上手くなった気がするのは気のせいでしょうか。Joi Ito's Podcastは英語学習者も要チェックですよ!では今週の基礎知識用語は下記の通りとなります。

Jennifer Pahlka
Jennifer Pahlka, "Do you have to take my photo right now?"

Code for America

2009年に設立されたシビックハッカーの団体。行政が抱える課題に対して、オープンソースの技術を駆使して解決することを目的としています。同団体の創設者はJennifer Pahlka(後述)。

Safecast

東日本大震災発生後にJoiさんが手がけたプロジェクトで、放射線量の測定値をインターネット上の地図にまとめていました。現在では日本のみならず世界中からデータが集められているそうです。

東京都の新型コロナ感染症の対策サイト

コード・フォー・ジャパンが手がけたサイト。このサイト、私もよく利用するんですが、とっても使いやすくて分かりやすいですよね。

g0v(ガブゼロ)

情報の透明性やオープン性を価値観としている台湾でのシビックテックのコミュニティのこと。漢字での表記は「零時政府」らしいです。なんて、かっこいい!2014年に台湾で起きたひまわり学生運動で中心的な役割を果たしました。現在デジタル大臣を務めるオードリー・タン氏はg0v古株のメンバーの一人なんだそう。

GitHubのレポジトリ

Githubとはソフトウェア開発プロジェクトのためのソースコードを管理できるオープンソースのサービスのこと。レポジトリとは、ファイルやディレクトリの状態を保存する場所を指します。

コントリビューション

オープンソースの世界では、みんなが無償でソースコードを提供しあいます。ということは、自分自身がどれだけコントリビュート=貢献したのかということも世界で生きる上で大切になってくるわけですね。昼間は会社員として働き、週末の空いた時間にコントリビューションする...なんて方も多いようです。

Travis Oliphant

=トラヴィス・オリファント。アメリカのデータサイエンティストであり実業家。非営利団体NumFOCUSの共同設立者であり、同団体の諮問委員会のメンバーでもある。さらに、NumPy(後述)の主要開発者であり、プログラミング言語PythonのSciPyパッケージの創始者。

NumPy

プログラミング言語Pythonのためのライブラリで、多次元配列や行列など高レベルの数学関数を効率的に扱うことができる。PythonとNumpyを活用することで、ディープラーニングなどが実現するようになったとか。また、Numpyは前述のトラビス・オリファントが開発したオープンソースのソフトウエアとなっています。

Jennifer Pahlka

日本語表記はジェニファー・パルカ。Code for Americaの創始者。2013〜2014年には米ホワイトハウスの最高技術副責任者(Deputy CTO)を務めました。

PLATEAU

国土交通省が主導する、日本全国の3D都市モデルの整備・オープンデータ化プロジェクト。スマートシティをはじめとするまちづくりのDX基盤としての役割を果たしていくためオープンソースで開発されているそう。

Ethereum

ビットコインに次いで時価総額2位の仮想通貨。日本語表記はイーサリアム。Joiさんの発音がカッコよくて、よく真似してしまいます。thでちゃんと舌を歯と歯の間に挟み、その後はアールで舌を巻くのがポイント!

W3C

ワールドワイドウェブコンソーシアムの略称で、World Wide Webで使用される各種技術の標準化を推進する為に設立された国際的な非営利団体。Web技術に関わりの深い企業や団体が数百程度加盟しています。

プルリクエスト

Github(前述)が提供した機能で、開発者のリポジトリでの変更を他の開発者に通知するもの。ソースコードの変更箇所をわかりやすく表示したり、機能追加の内容などを別の開発者に通知したりできるもの。共同開発者に対するコミュニケーション機能であり、コードの精度向上にもつながっているそう。

......というわけで、今週はここまで! わからないことやJoiさんに聞いてみたいことがある方、ぜひ番組までメールをお寄せください。メールはこちらで募集しています。

文:品田

Credits

文:品田

慶應義塾大学の村井純教授は、デジタル庁が開催するデジタル社会構想会議の座長を務めています。私も構成員として、同会議に参加しています。これからも村井先生と一緒にインターネットやデジタル庁について話し合い、日本の強みや課題、そしてデジタル変革が日本のグローバル化をどう推し進めるのかなどについて議論を続けたいと思います。

- Joi

Internetか?それともinternetか?それが問題だ。

第4回目の配信では、前回に引き続き、慶應義塾大学の村井純教授に登場いただきました。デジタル政策担当の内閣官房参与であり、デジタル庁では顧問を務める村井先生に日本のデジタル政策について率直なご意見をいただきました。デジタルに全く疎いシナダは「ほぉーーー」と頷くことばかり。特にNFTの話なんかは目から鱗の連続でした。

さて、詳しい話はポッドキャストの最新話をこのページの右側のリンクからお聞きいただくとして、今回は番組内で最も二人の声量が大きかった「インターネットの表記問題」について書こうと思います。

事の発端は、AP通信がスタイルブックとよばれる表記を統一するガイドブックを出版したことに遡ります。

APスタイルブックとは、共同通信が発行する「記者ハンドブック」のアメリカ版のようなもの。報道で使う用字や用語の標準を定めている辞書のような存在で、多くの記者やレポーターが使用しています。

このツイートによれば、AP通信は2016年からインターネットの表記を大文字のInternetからinternetに変更すると定めたようです。このツイートはさまざまな議論を呼び、「全くの的外れだ!」「インターネットに対する冒涜」などと反対意見が多数投稿されました。

そして、同年6月、ニューヨークタイムズもこの記事で正式にインターネットの表記を小文字で記載することを発表したのです。

その理由として、「大文字のInternetは時代錯誤」「インターネットは会社名や地名のような固有名詞ではないため大文字で表記していたことは異例中の異例だった」などと説明しています。

Joiさんは2012年6月にニューヨークタイムズの役員に就任。2016年に表記問題が出た際には役員としてかなり戦ったようなんですが、どうやら向こうが首を縦には振らなかったようですね。

2人の白熱した議論は、ポッドキャストを聞いてご確認ください。

NFT Walletの作り方

番組ではお便りを募集していますが、先日から試験的にイーサリアム(ETH)アドレスの記載欄も設けることにしました。

今後、NFTをツールとしてリスナーの皆さんと実験的にいろいろと進めていこうと思いますので、ぜひこのアドレスを取得してみてください。

作り方がわからない?

そんなあなたのために、私シナダがあんちょこをお作りしました。実は私もJoiさんに教えてもらって作ったのですが、意外に簡単!!そして、このwallet、なんだか新しい世界のドアを開いたようなちょっとワクワクする感覚があるのです!ぜひトライしてみることをお勧めします。

このNFTとはブロックチェーン上で発行・流通するデジタルデータとなります。トークンを保有するにはNFTが使えるウォレット(お財布)をインストールする必要があります。

このウォレットはブラウザに拡張機能として導入したり、スマホにインストールすることで、仮想通貨やNFTの管理や送金、受け取りなどが可能になります。

代表的なウォレットはmetamaskと呼ばれるもので、使用料は無料です。もちろんこれ以外のウォレットを使用する場合も、もちろんOKです。

ここではmetamaskを例に登録方法を説明します。

1)まずは、metamaskにアクセスしてみましょう。

https://metamask.io/

2)サイト内に記載してあるdownloadをクリックし、インストールします。

downloadボタンをクリックした後は、インストール先を選択します。ios、andoroidへのインストールのほか、google chromeに拡張機能として導入することも可能です。

任意のInstallボタンを押して、必要事項を記入しインストールを進めてください。

3)パブリックアドレスを確認

インストールが無事済むと、アカウントのホーム画面が表示されます。

Chrome拡張機能版の表示内容

スマートフォン版アプリの表示内容

赤枠で囲まれた暗号のような数字とアルファベットをクリックしてください。この暗号みたいなものが、あなたのパブリックアドレスとなります。銀行預金でいうところの、預金番号のようなものですね。

4)パブリックアドレスをコピーし、メールフォームにペーストしてください

ウォレットを登録したら、ETH アドレスをコピーし、メールフォームにペーストしたら完了です。

もちろん、メッセージをお送りいただくのが前提、での話になりますよ!お便り全部拝読してますので、どしどしお寄せくださいね

さて続いては、今回もやってきましたこのコーナーです。

変革への道への基礎知識!!!

番組内で登場した用語や人物名などを記載しました。

Andreessen Horowitz

アンドリーセン・ホロウィッツは2009年にマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツが設立したアメリカのベンチャー・キャピタル会社。a16zという略称でも知られています。彼らが投資先は、Facebook、Skype、Pinterest、Airbnb、Slackなど名の知られた会社ばかり!

Marc Andreessen
Marc Andreessen氏

Alex MacGillivray

オバマ大統領は、アメリカで初めて連邦政府レベルでテクノロジー専門ポストを新設しました。Alex MacGillivrayは2015 年 2 月、初の連邦最高データサイエンティスト (Chief Data Scientist:CDS)兼最高技術副責任者(Deputy CTO)として任命されています。

Alexander Macgillivray
Alexander Macgillivray氏

O-RAN

AT&T、中国移動、Deutsche Telekom(ドイツテレコム)、NTTドコモ、Orange(旧フランステレコム)通信事業者5社が、2018年2月に結成した事業者主導のアライアンス「O-RAN Alliance」と、このアライアンス内で定められた標準仕様のこと。無線アクセスネットワーク(RAN)のオープン化を推進しているそう。

CubeSat

1辺10センチメートルの立方体の超小型人工衛星のこと。2003年に世界で初めて打ち上げられました。なんと世界に先駆けて衛星打ち上げに成功したのは、東大のチームだったそう。現在は、打ち上げ費用を極力抑えることができるとして世界中で打ち上げられています。

Daniel Suarez作「Delta-V」

JoiさんオススメのSF小説。アマゾンだとこちらから購入できます。ちなみに、日本語版はまだ出ていません。あらすじを読んでみたところ、「初の深宇宙採掘作戦を開始するカリスマ的な億万長者が冒険家チームの物語」なんだとか。さあ、出版社の皆さん!出版権取得は早いもの勝ちですよ!!ちなみに、同じ作者の処女作「デーモン」であれば、講談社から出版されています。もちろんJoiさんも読んで絶賛しています!ちなみに文中に登場する、Leinad ZerausとDaniel Suarezは同一人物だそう。Leinad Zerausを後ろから読むと、本名になる…。そういう話なんだそうで。

Joiさんが激写したDaniel Suarez=Leinad Zeraus氏はこちら。実際にお会いしてるんですねえ。いいなあ。

Daniel Suarez
Daniel Suarez

文:品田

Credits

文:品田

今週からポッドキャストはパイロット版から本格的な配信に切り替えとなりましたが、引き続き皆さんから戴いたフィードバックを元に補足や振り返りをしていこうと思います。皆さん、こちらまで是非感想や意見をお寄せ下さい。

今回のゲストは武邑先生に続き私のメンターの村井純先生に登場してもらいました。二週間に渡り村井先生とのお話を届けたいと思います。

並行して、先週の番組オリジナルNFT発行に続きポッドキャストを使った色々な実験を行って行きたいと思います。それとワークフローやツールの検証も続けます。CREWの皆さん、お付き合いありがとう!

伊藤穰一


ポッドキャスト制作秘話:インターネット黎明期のワクワク感

11月の本配信一発目のゲストとして、デジタル政策担当の内閣官房参与であり、デジタル庁顧問である村井純・慶應義塾大学教授にスタジオにお越しいただきました。今回はこの配信での裏話を私シナダがご紹介いたします。

Joiさんの著書「教養としてのテクノロジー」にも登場する村井純先生。Joiさんとの交流は長く、出会いは80年代ごろに遡るそうです。

村井先生のご出演が決まった時、Joiさんが「これを見ながら話を展開したいんだ!」と出してきたのが、1996年発行のこちらの朝日新聞の記事。

「ネットワークコンピューティングの近未来」と題し、村井先生とJoiさんが激論を交わしています。

asahi-article.png
1996年7月23日付 朝日新聞の紙面
©朝日新聞社 21-3504 朝日新聞社に無断で転載することを禁じる


この記事に写っている村井先生とJoiさんの若いこと!特にJoiさんのキッチリ分けた七三ヘアーと、グレーのスーツに時代を感じます。

読み進めてみると、こちらもびっくり。1996年って、つい最近のことのように思ってましたが、考えたら25年も前なんですね。インターネットの世界は本当に「原始時代」と言っても過言ではないほどの状態だったようです。

「今年はインターネットを実際に使う年になるはずです」「新しい回線を使ってコンサートを中継したり、アトランタ五輪の競技映像を多くの人々が世界中に同時に観戦できる」「何千人もの人が同時に参加できるオンラインゲーム」などなど、今となっては当たり前のような話を近未来的なインターネットの姿として生き生きと話しているんです。なんだか、タイムマシーンに乗ってるような気分になってしまいました。

思い返してみれば25年前のインターネットといえば、ダイヤルアップ回線で、「いつまで電話使ってるんだ!」とお父さんに怒られながら繋げていたものですよね。25年経った今は、スマホもあって光回線もあって、リモートで仕事するようになったかと思うと、随分な進化を遂げたものだなあ、としみじみ思ってしまいました。

番組では、インターネット元年から25年経った現在のデジタルDXの進むべき指針についてもお二人が激論を交わしています。

詳しくは、このページの右上にある青いアイコンをクリックしてお聞きください。

それでは、地味に人気のこちらのコーナーへと続きます。

変革の道への基礎知識

番組内で話題となっていた難解な単語をこちらで解説しています。

インターネット・ワールド・エキスポ

1996年に1年間に渡って仮想空間で開催された万国博覧会。会期中にはパビリオン出展者として80の国と地域からの参加があり、130カ国から5000万人が来場し大盛況を博しました。この時、インターネット利用実験として国内で300人に128Kbpsの専用回線とルーター、パソコンが1年無料で提供されたそう。なんか時代を感じますね。

WIDEプロジェクト

1985年に慶応大学・東京大学・東京工業大学の大学間でデータ網を構築したことがきっかけとなって結成された、インターネットに関する研究・運用プロジェクト。インターネットに関係する技術の開発や人材の育成などを行なってきたそうです。

学位ない

Joiさんは米名門マサチューセッツ工科大学の研究所所長を務めましたが、就任当時は学位がない状態だったといいます。当時の学歴は、タフツ大学計算機科学専攻中退、シカゴ大学物理学専攻中退、ニュースクール大学単位取得、一橋大学国際企業戦略研究科中退...。「卒業」の文字が見当たりませんね。しかし、見事に名門大学ばかり。勉強嫌いの私シナダからしてみれば、ものすごい経歴ですけどね...。

Windows95

マイクロソフトがWindows 3.1の後継として、1995年に発売したオペレーティングシステム (OS) 。家電屋さんで並んでる映像が年末の「懐かし映像」とかでたまに放送されますよね。

変革論

Joiさんの学位論文。英題はPractice of Change。こちらで公開されています。ちなみに全編英語です。

アブユース

abuse=不正使用、濫用を意味する英単語。インターネットの世界では、迷惑行為を指す言葉として使用されています。

エシカルユース

ethical use=善用を意味する英単語。これまで経済を優先して発展を進めてきたインターネットの世界では、アブユースが増える結果となってしまいました。エシカルユースという言葉は、「今後はもっと最適で倫理的なインターネット利用を増やさなくてはならない!」という思いを持った村井先生が最近各地で提唱している言葉になります。

No One Left Behind

デジタル庁の目指す未来としてスローガンとして掲げられている言葉。同庁は高齢者や障がいを持っている人々でも扱えるUI・UX、あらゆる人がアクセスできる省庁システムをつくることを目指しています。

Joi Ito's Podcast-変革への道-では、Podcastに貢献いただいた方々にPodcastオリジナルのNFTをプレゼントすることにしました。

このNFTはNon-Fungible Tokenの略で非代替性トークンと呼ばれる技術を用いたもので、ブロックチェーン上で発行・流通するデジタルデータとなります。このNFTは暗号資産「イーサリアム(ETH)」ブロックチェーン上で発行され、OpenseaRaribleなどNFTマーケットプレイスと呼ばれる市場で売買も可能です。

JOI ITO's Podcastでは、2種類のNFTを用意することにしました。

GUESTと書かれたNFTはPodcastのゲストとして登場いただいた方々に、CREWと書かれたNFTはPodcastの制作チームや、Podcastに貢献いただいたリスナーの方々にプレゼントすることを想定してます。

特にCREWのNFTは、素晴らしいご意見をお寄せいただき、Podcastで取り上げたリスナーの方々にもプレゼントすることで、インタラクティブにPodcastを作っていくことを目指しています。

<デジタルガレージのオフィスでNFTをmintしている様子/2021年10月26日>

Podcastを通じて、今後も様々な取り組みを行っていく予定です。 是非ご期待ください。

<Joi Ito's Podcast -変革への道->
https://joi.ito.com/podcast/

<Podcastへのご意見はこちらから>

先週からポッドキャストの配信が始まりました。聴いてくださった皆さん、ありがとう!

さて、先週の配信からさまざまなご意見をいただいています。これを受けて、音楽やミックスに少し変更を加えてみました。今回と前回の武邑先生とのインタビュー使われている素材は、収録時にやや問題が発生したため、あまり音質がよくありません。来週からはもうすこしいい状態になることと思います。

そして、このポッドキャスト配信に際して様々な方々に協力いただいています。お手伝いしてくださった皆さんや、制作スタッフのメンバーに感謝!皆さんとワイワイ制作するのはとても楽しいです。

そして番組のゲストラインナップがちょっとずつ決まり始めています。かなり面白そうなメンバーが揃いつつありますのでこちらもお楽しみに。

もちろん、番組をお聞きの皆さんからの意見もお待ちしています。ご意見やリクエスト、質問など、などなんでもOKです。ぜひお便りをお寄せください。

<お便りはこちらから募集しています>

https://onl.tw/6KftNXY

では、また来週もお楽しみに!

- Joi


10月15日から試験的にJoi Ito's Podcast 〜変革への道〜の配信がスタートしました。おかげさまで沢山の方々に聴いていただいていて、11月からは本格的に始動することとなりました。

今回から、私シナダがポッドキャスト制作の裏側をお伝えしていこうと思います。

今日は第2回目の配信から使用している音楽にまつわるちょっとしたエピソードをお届けします。

この音楽、実は坂本龍一さんご本人に直接作曲いただいた完全なオリジナル楽曲なんです。2017年、番組ホストの伊藤穰一ことJoiさんが当時運営していた別のポッドキャストのために特別に作っていただいたものなんだそう。

(坂本龍一さんと出会った経緯やエピソードなどはこちらに詳しく記載されています。気になる方は是非確認してみてください。) \

Joiさんがこの楽曲の存在をスタッフにカミングアウトしたのは、第1回目の配信が終わってしばらくたってからのこと。

「番組で使う音楽は、もうちょっと坂本龍一さんみたいなものがいいなあ」とぼそっと発言し、いそいそと音楽ファイルをslack上で披露。(※番組スタッフはJoiさん含め、全てSlackで意見や情報のやりとりをしています)世の中に、かの巨匠・坂本龍一が作曲したオリジナルソングを保有してる人間がいるなんて、全く想像もしてなかったスタッフは、大騒ぎとなり、「なんだ、こんな素晴らしい曲を持ってるなら、最初から言ってよ!」と誰もが心の中でツッコミを入れたのでした。

そこからが大騒動の始まり。スタッフ総動員で音楽を聴き込み、なんとか番組のジングルとして使えるようにならないか...と試行錯誤してみたものの、なかなかうまくいきません。そうこうしている内に2回目の配信期日は迫ってきている。どうしよう!

すると、Joiさんが古くからの友人という横尾実さんという人物を紹介してくれました。横尾さんは革ジャンと黒縁メガネが似合うロッケンロールなおじさま。70年代をイギリスで過ごした大の音楽好きで、現在は英語と日本語を駆使しながら、ローディー、音響エンジニア、録音やツアーのプロジェクト・マネージメント、プロデュースなどを行っているそうです。

スタッフが泣きながら「ごめんなさーい!助けて!」と横尾さんに泣きつくと、「僕の友人でZAKというのがいるからそいつとなんとか出来ないか考えてみるよ」と引き受けてくださいました。

聞くところによると、ZAKさんはスタジオ・ライブエンジニアを務めていて、坂本龍一さんの曲も多く手がけているそう。音楽に常に向き合っているので、音源を聴いただけで「音が見える」ほどのプロなのだそうです。そんなZAKさんと横尾さんがスタジオに急遽入り、「さあどうしよう」と作業開始。まずは、Joi Ito's Podcastの第一回目配信と坂本さんの曲を聴き比べ、Joiさんの話し方のテンポ感と音楽が相互に引き立てられるような箇所を抜き取りってくれました。また、Joiさんのタイトルコールに強めのリバーブをかけることで、坂本さんの音楽に上手く馴染むようになったとか。かかった時間は3時間程度とのことですが、その仕上がりにスタッフ全員が拍手喝采を送ったのでした。

早速、第2回目の配信から使用することになりました。もちろん坂本さん本人も使用を了承してくれたそう。どんなものか気になる方はここから是非聴いてみてください。

そして、ここからは第二回の配信で説明しきれなかった用語や人物などを解説していこうと思います。

【ドネラ・メドウズ】

ドネラ・メドウズは、アメリカの環境科学者。ベストセラーにまでなった「世界がもし100人の村だったら」の原案者としても知られています。メドウズの論文「世界はシステムで動く」(Thinking in Systems)では、自己適応型システムにどう介入したらいいかが論じられています。詳しい内容についてはJoiさんがここで解説しています。

【Landlord's Game】

1902年にゲームデザイナーのエリザベス・マギーが1902年に開発した「The Landlord's Game」というボードゲームのこと。このゲームは、改良されていない土地に単一の税を課すことを提唱するジョージ主義の経済原則に基づいたゲームで、家賃が不動産の所有者を豊かにし、賃借人を破壊することを示すためにデザインされたものでした。子供たちがこのゲームをプレイすることで、資本主義の不公平さを学んでもらうというのがそのねらい。その後、このボードゲームを米玩具メーカーのパーカー・ブラザーズ社が取得し、モノポリーというゲームに生まれ変わったのです。この内容についてはここでJoiさんが詳しく解説しています。

【隆慈欣(りゅう・じきん)】

全世界で累計2900万部を突破した中国SF小説『三体』シリーズの著者。発電所でエンジニアとして働くかたわら執筆した作品が、中国全土のみならず世界的で大ヒットに。2015年、アメリカで最も権威あるSFの賞の一つであるヒューゴー賞をアジア人作家として初めて受賞したというすごい方。

【カラクシー】

1974年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者のフリードリヒ・ハイエク(1899~1992年)が定義した「経済」という言葉の代替的な表現。「経済」がある一定の価値観や目標を持つ共同体での活動を指すのに対し、「カタラクシー」では参加者がそれぞれの多様な目的を自由に追求し目的はバラバラとなるそう。

【グリーンパーティー】

別名、緑の党。エコロジーに適合する社会を目ざす政党で、環境保護、反原発、反戦、男女平等といった社会運動がベースになっているそう。1970年代のオーストラリアで結成され、ヨーロッパでも拡大。ドイツでは、今年9月のドイツ連邦議会(下院)総選挙で第3党となりました。

【カオス・コンピューター・クラブ】

1981年に結成されたドイツのハッカー集団。頭文字をとってCCCとも呼ばれています。毎年開催されるカオス・コミュニケーション会議では、セキュリティ、アートと文化、倫理などに関連する講演やワークショップが開催され多くの人々が参加するそう。近年ではiphoneなどスマートフォンの指紋認証システムの脆弱性をCCC自身が発信し、それがメディアで取り上げられていますね。ちなみにJoiさんは2005年にアンバサダーを務めたそう。

文:シナダミホ

Credits

リサーチ、文:シナダミホ

本日より、「Joi Ito's Podcast -変革への道-」をスタートします。
https://joi.ito.com/podcast/

このPodcastでは、私のネットワークを通じて、世界中から様々なゲストを巻き込み、「これからのニッポン」を考え、どう変革していくべきなのかを議論していきます。

また、解説者として、メディア美学者である武邑光裕氏と一緒に、デジタル社会の大局的な指針を掘り下げていきます。

議題となるテーマは毎回その時に注目されている話題や、私が気になっているテーマをピックアップ。

WEBメディアや、私のブログでも解説していきます。
また、Podcastリスナーとのインタラクティブな仕掛けも行っていく予定です。

【DGLAB Haus】
https://media.dglab.com/

【Joi Ito's Blog】
https://joi.ito.com/jp/

是非、私のPodcastをお聞きください。
一緒に日本を変えていきましょう。