2008年12月30日付けで正式にアラブ首長国連邦、ドバイ市民となった。
2007年にDella Van Heystがバーレーンでの会議に呼んでくれた時は、僕はまだ中東にはまともに行ったことがなく、世界市民たれという僕の一つの目標に向けてこの地域についてよりよく理解すべきだと思い、その会議への参加を決めたのだった。会議は興味深いもので、中東およびイスラム文化に関して僕がまるで無知であることを再認識した。バーレーンでの会議の後、Jayが僕を、彼が程なく引っ越す先となっていたドバイへと連れていってくれ、彼の友人のBalallを含め、何人かの人たちに紹介してくれた。
クリエイティブ・コモンズでの僕の仕事の一つに、クリエイティブ・コモンズの世界規模での普及を支援するというのがある。我々は、アジア、ラテンアメリカ、北米、オーストラリア・ニュージーランド、欧州では成功を収めてきている。ただ中東とアフリカについては、何人かの素晴らしい人たちと知り合うことができて前進はしつつあるものの、これらの地域は我々にとって手強い対象であり続けている。昨年我々はDonatella Della Rattaをクリエイティブ・コモンズの中東地域担当に任命しており、そのDonatellaと、まだ(増えつつあるものの)数が少ない僕のイスラム系の友人たちが僕をコーチングしたりその地域に関する理解を助けようとしたりしてくれている。
しかし僕はすぐに、イスラム世界について遠方から学ぼうとしてもダメだろうと気づいたのだった。民族的なステレオタイプの見方になる恐れもあるが、僕は世界の主立った文化のほとんどを理解できていると自負している。しかしイスラム文化に限ってはどうしてもうまく理解できずにいるのだった。
僕の人生における重要な決断のほとんどがそうであるように、まずは直感に任せて活動拠点をドバイ現地に移してしまい、当地で過ごす時間を大幅に増やしてみることに決めた。様々な案を検討した結果、比較的安全でリベラル、便利な場所であるドバイが活動拠点に適していると判断した。今まで行ったどんな場所とも様々な面で大きく異なる場所ではあるが、医療施設、空路、銀行などの基本的なインフラは問題なく機能しており、現地への適応に手を借りることのできる必要十分な数の友人がいるように思えた。また、僕の大きな盲点を埋めるための行動として、ドバイを選ぶことで、アフリカが少しだけ近くなりそうにも思えた。
時間の大半を過ごす場所としては飛行機の中以外にないといえる僕は、「ドバイに引っ越す」ことはそこに住居を構え、私物の大半をそこへ移すことを意味する。僕の主たるビジネスは世界各地で発達初期にある消費者向けインターネット会社に投資することで、主たる非営利活動はクリエイティブ・コモンズなんだけど、どちらもグローバルな取り組みだ。僕はここでのフリーの時間を(夏の猛暑は多分はずすだろうけど)学業とアラビア語の習得にあてようと考えている。慶応大学がここや周辺地域との繋がりを深めていこうとしているので、それらの試みもできる限り支援していくつもりだ。
ドバイにはとても面白い人々がいて、徐々に知り合いが増えつつあるんだけど、この地域での僕の活動の多くは、他のアラビア系諸国とアフリカに関連したものとなりそうだ。ドバイがいわば活動のハブとなり、そこを起点にしてその周りを探検するわけだ。
Mizukaのお母さんと千葉の親せきに日本での留守を守っていただき、Mizuka自身は日本とドバイを行き来することになりそうだ。僕は今までどおり、時間の大半を日本、米国および欧州で過ごすつもりだ。
最後になったけど、現在も進行中のドバイへの移行作業を多岐にわたって手助けしてくれたJay、Renu、Ballal、Naziaに感謝したい。また、地元の学会との接点をもつ際に足がかりおよび助力を多々くださった波多野大使およびMariaにも感謝したい。
まだはっきり決まっていないこともかなりあるし、他に僕が関わっているどの事もやめたわけではないので、傍目には僕の行動が劇的に変化することはないだろう。でもドバイに住み始め、すでにいくつかの面白い変化が起こりつつあるのを感じている。
注:この地域には他にも様々な宗教があるにもかかわらず、「イスラム」と「中東」を同義のように使ってしまっていることは僕も自覚している。非イスラム系の信仰で育ってきたため、イスラム的な要素が僕の無知の領域の最も大きな部分を占めている。
初めまして(^-^)v
応援してま~す。
頑張ってくださぁい(^o^)/♪
ドバイですか~
良いですね。
ドバイは一度行ってみたいと思っていましたが
まさか市民とは・・・。
ワタシも直感で行動していますが、
行動力が違いますね。
これは見習わないと、と勉強になりました。
ありがとうございました。
伊藤 穣一様
昨日はインフォミディアリーのトーキングセッションお疲れ様でした。
本日Webでドバイの市民であることを知り驚きました。
自分の無知を知る、それを知るために果敢に行動するフットワークの良さに感心いたしました。
ますますのご活躍を!
小森 浩二(富士通OB)
ドバイって魅惑の地ですよね~。
僕も一度は行ってみたいです。
ドバイの息吹がつたわる記事ですね。