訳 gt: 僕は、アジャイル開発についてと、最低限使えるレベルの製品(minimum viable product: MVP)を作るまでのスピードとコストが削減されたためスター トアップ・シーンが完全に変化しつつあることについて、ずいぶん話をしてい る。僕は自分のファンドとポートフォリオの会社についてPivotal Labs社とい っしょに仕事をしていて、最新手法から絞り出したベストプラクティスに基づ く彼らの援助によって、いくつもの僕の会社が稼働・運営されている。
Pivotal Labs社のCTOのIan McFarlandは最近、アイルランドのHyperTiny社と いう小さなショップについて興奮した様子の電子メールを送って来た。もし Pivotal Labs社がジェダイマスター達の高等評議会だとしたら、HyperTiny社 は辺境の地に居る2人の若いジェダイにあたる。Ianは、HyperTiny社のPaul(開 発者)とBrian(デザイナー)と共に最近プロジェクトをひとつこなしたところ で、彼らはIanのためのMVPを2週間で作り上げた。
僕は、デザイナー1人と開発者1人が完璧なテストドライブ型開発(Test Driven Development: TDD)のコードを書き、Pivotal Trackerを基にしたコー ドが数週間でRails 3製品のスーパーコードとなるというアイデアに魅了され た。これはまったく納得できることだけれど、僕は自分自身の目で見てみたか った。そこで、僕がアラブ首長国連邦(UAE)に引っ越してからずっと頭痛の種 だった問題をいじってみるために、HyperTiny社に関わることにした。
UAEでは、残念なことにFlickrはブロックされている。Flickrにアクセスしよ うとする人々は、「その行為は安全ではない」という無意味なスクリーンを ISPによって見せられることになる。僕はこのブロックを外そうとしていたの だけど、それに時間を費やしている間は、僕のUAEに居る友人達は誰1人とし て僕がFlickrにアップした写真を見ることができないでいた。僕はずっと、自 分のFlickrの写真をミラーするサイトがあって、Flickrの機能のほとんどをそ こで持つことができないかと思い続けていたのだ。
僕は、PaulとBrianと、数年にわたりFlickrのAPIをいじり倒して基本的なフィ ーチャーセットを洗い出したFreesouls.ccの友人Christopherとに、この件に ついて話をした。僕たちはSkypeで打ち合わせし、Pivotal Trackerにすべての フィーチャー(ストーリー)を流し込んだ。みんなでSkypeにいる間に、僕は GitHubのリポジトリーとEngine YardアカウントとAmazon Web Services (AWS)アカウントをセットアップして、ドメイン名(Aproxymator)も決め、スタ ートしたのだ。
その後は、僕たちは2~3日ごとにSkypeでコンファレンスコールして、出来上 がったフィーチャーを一通り使ってみてフィードバックを返し、それらを繰り 返しつつ新しいアイデアを考えていった。Paulは僕たちがコードを洗って行く のをガイドし、テストがどのように動いたかや、どのように分解し再構成した か説明して、僕たちがやるべきことに集中できるよう助けてくれた。これをや っている間に、僕はSeanとAdoとJimとJamesとKuriさんを仲間に引き入れた が、それはRails 3のチュートリアルに変化していた。
1ヶ月後(実際にはPaulとBrianの時間の3週間分)、僕たちのもとには稼働する サイトが出来た。とはいえ、サイトはまだ僕の必要性と他の誰かにも使いもの となる、はかないサービスに辿り着く途中でしかない。僕は、さらにこれに頭 を使わなければならないし、マルチユーザー要件について繰り返すことを続け るのか、それとも僕自身にとってもっと使い易くすることに焦点を当てるのか を、見つけ出す必要がある。
今の所このサイトは、あなたのAWSアカウントを入力して、あなた自身の Flickrフィードのバックアップとミラーするサービスとして使う事ができる。 このサイトには僕たちがまだいじり続けている基本APIがいくつかある。現在 ではChristopherがコードを引き継いでいるが、Pivotal Trackerにすべてのス トーリーが入っていることから、すべてのテストは適切に行われドキュメント もすべて書かれていたので、この移行はめちゃくちゃ簡単に出来た。
この開発から僕が確かに解ったといえる事がある。それは、HyperTinyのよう なデザイナー1人とエンジニア1人のショップ(あるいは彼らのようなショッ プ)と一緒の作業でMVPを得ることができ、彼らは開発チームをブートストラッ プして、他の開発チームへコードを移行することもスムーズにできるように支 援するのが可能だということだ。僕はこの目で見たから、ホントの話だよ。