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Tom Coates
Tom Coates

Fiona and danah
Fiona and danah

1年の間で最も好きなイベントの1つ「 the Microsoft Social Computing Symposium」に来ている。会場の様子はストリーミング中継されている。VLCプレーヤーでMMSとして再生できる。

IRCのバックチャネル「irc.freenode.net/#scs2007」も用意した。

いつも通り 「#joiito」も使っている。

会場で撮った写真はFlickrに上げておくよ

私の日本の民主主義に対する厳しいコメントは「ジャパン・バッシング」だという意見も出ていますが、私はどの国に対してでも厳しいことを言います。おかしい事はおかしいと言えばいいと思います。実際、こういう民主主義の問題があるのは絶対日本だけじゃないと思います。(Translated by Zachary Braverman)

Joi Ito has posted some thoughts about Japan's problems, and he could just as well be speaking about the USA.

ダボス会議より~

マイケル ポーター氏がモデレーターで僕は竹中平蔵大臣に質問を投げかける機会を得た。昨日のセッションを振り返り、第一セッションで議論された民主主義と多様性が欠けているために変革を起こすことを妨げる多くの問題があることを指摘(*特に自民党支配、メディア、官僚などへの権力集中。例えば、竹中さんが昨年不良債権処理に対してのとても強気の提案をしたとき、メディアはいっせいに彼のことを批判、そして官僚・自民党も共に非協力的な姿勢でした。ユニークな点として、Monexのサイト上で行われたオンラインポールではなんと87%もの個人が竹中さんの提案を支持していのにも関わらずそのような動きはメディアは一切取り上げませんでした(参照:当時の僕のウェブログ)。)、そして第2セッションで議論した政治的意思の欠如を指摘した上で、そのどちらが改革の実現を妨げるかを聞いた。

現在国会が開会中で、非常にセンシティブな問題であるということで直接的な回答を引き出すことはできなかったものの、彼はサイレント・マジョリティの支持の感触を感じていること、そして彼らをempowerしていくことが非常に重要であるとのことを述べていました(この点は非常にいいポイントであると思います)。 ただ僕の投げかけた質問に対して直接的な回答が得られなかったことは、その部分的な理由として国会のプロセスを混乱させないようにするこの配慮なのだと思うものの、一方で反対勢力を恐れてのことだと思う。彼が直接回答をいえないということ事体が僕の問いに対する回答と言えるかもしれない。
(translated by ichi)

今朝二回目のWEF Blueprint for Japan 2020のメーティングを行いました。僕と松本大はジェノバでのプレゼンの報告をしました。

野村総合研究所のチーフエコノミストのRichard Kooがとても分かりやすい日本経済の分析をしてうれました。日本はバブルがはじけた時土地を中心に85%の資産価値を失った。これは1年のGDPの3倍です。アメリカのグレートディブレションはたった1年分でした。アメリカの最近のセービングスアンドローンのクライシスはたった20%の資産価値の低落でした。それに比べたらものすごい数字です。それと、0%金利なのに、70%-80%の日本企業は謝金を返済してます。これは、資産が飛んでしまった上借り入れがすごいからです。こんな状態は歴史には例はありません。でも、どんな国でも起こるる可能性があります。タイ、タイワン、中国、アメリカ。こんな状態で一応経済が回っている日本はすごい、とリチャードは語った。

それとこの会の今後の話もしました。特長が必要です。特に今回行っている民主主義とマーケットには多様性が必要だということを強くうったいたいと思います。それとブロッグもやりた。;-)

先週の9月18-19日は、Seattleで開催されていた Internet Law and Policy Forum 2002というコンファレンスに行ってきました。

Internet Law and Policy Forumは、95年から始まってすでに7回目だそうです。今回は時期的なものもあって「Security vs. Privacy」というテーマでした。基本的にセキュリティ・トラックとプライバシー・トラックに分けてあったので、私はプライバシーの方をカバーしました
Wired Newsで少しレポートされています。
Info Industry Debates E-Privacy

参加者はざっと見150人、主催者によると187人でした。来てる人はかなりレベルが高く、Federal Trade CommissionのOrson Swindleや大統領管轄クリティカル・インフラストラクチャー保護特別アシスタントのHoward Schmidtなど政府関係者、American Bar AssociationのCyberspace Law CommitteeのChairのVincent Polleyなど法律家、EPICのMarc RotenbergなどEUのプライバシーディレクティブの会議やOECD会議で実際の議論に参加している人たち、各企業でも政策策定に関わってる人たちなどでした。カナダのプライバシー・コミッショナーGeorge Radwanski、オーストラリアのプライバシー・コミッショナーMalcolm Cromptonなどが実際に来てスピーチしました。パネルで来ていたジャーナリストも多く、CNETDeclan McCullaghNational JournalのDrew Clarkなど。これらのハイレベルの人たちとコネクションを作るには最適なコンファレンスではありました。

関心の高かったと思われるトピックスは、「各国のプライバシー法比較」「Anonymity, Pseudonymity and Identity」「EU Cyber Crime Treatyのdata retentionについての議論」だと思います。これらで解ってきたのは、今EUでは「1995 Data Directive」の見直し作業が行われていることで、カナダでも似たような動きが出ています。


このコンファレンスは妙に日本人参加者が多く、28人いました。大部分は富士通、日立、NEC、NTT、NTT Dataなど大企業ばかり。さらに私の今まで行ったComputers Freedom and Privacyなどのプライバシー・コンファレンスに比べて違うのは、日本企業がスポンサーになっていたり、モデレーターをしたりとか、かなり関わってることでした。(推測ですが、ほとんど全部の参加企業がアメリカ法人を持っている所ばかりなので、政治的メリットで関わってる可能性高そうです。) 他は大学教授や政府系研究所から少しきてました。日本政府関係は、経済産業省から1人、ECOMからも1人、それぞれプレゼンテーションしました。

問題はこれら日本企業人のプレゼンテーションがかなり的はずれなことでした。「Law and Policy」に関する話題が大前提なのですが、だいたい「技術の話」か「年表解説」のどちらかのパターンに陥っていて、ハズしっぱなしなうえ、原稿読みで時間オーバーを平気でやってる。

初日の最初のセッションは、F社のアラガネ氏とStewart Bakerでしたが、「9/11から一年後の世の中はどう変わったか?」というテーマにも関わらず、アラガネ氏は「セキュリティのためには個人情報を集めるのが必要で、それらの管理をセキュアなハードウェアに入れる。富士通ではそのためのチップを開発した。性能は....」と延々チップの構造の話と携帯電話での音楽配信に使う話をして、50分の予定のうち50分使ってしまったため、ステージ上のBakerの顔がだんだん引きつっていくのがわかるし、話も的はずれでイライラしました。(このため、Bakerの時間は次のセッションにずれ込み、この日の予定は総崩れになりましたが、アラガネ氏はニブいのか無表情。)

日本でのプライバシー法の話はIBMのオザキ・トシヤ氏でしたが「個人情報保護法案」の話のみで、「行政機関の保有する個人情報保護法案」の話がまったく落ちていました。経済産業省のオオノ・ヒデトシ氏が「Policy Wishlist」のパネルに出てましたが、話の内容は日本政府のこれまでの情報セキュリティ政策とプライバシー政策の年表読みで、Wishlistなのに将来への展望はナシでした。

唯一まともだったのは、立命館大の法学教授のイブスキ・マコト氏でした。私はイブスキ氏とはCFP98で会っていて面識もありましたが、内容は「デジタルネットワーク社会構築は夢のようなメリットばかりずっと言われてきたが、今作られているのはサイバー・パノプティコンではないのか?」という問題提起で、「legal risks associated with surveillance and monitoring」のテーマに沿った良いものでした。

8月24日(土)有明のタイム24ビルにてStanford ATI-Tokyo2002が開催されます。
伊藤もKeyNoteSpeakerとして講演します。
詳細は、同イベントのHPを。
http://www.stanford.edu/group/ati/tokyo/conf/e_directions.htm

9月に Linz/Austriaで行われるArs Electronica Festivalのスケジュールが決まりました。
伊藤は最終日にスピーチをします。ご参考までに

Plug-In VII: Global Conflicts Local Networks Do
Sep 12, Thur, 10.30-13.30
Brucknerhaus
The Internet utopias have evaporated into the reality of our society. Nevertheless, there is evidence of the political power that actively
network-linked communities can bring to bear ... not perfect, but a good start.
10.30-11.00 Ignacio Ramonet/F
11.00-11.30 Lori Wallach/USA
11.30-11.45 Break
11.45-12.15 Joichi Ito/J
12.15-12.45 Alex Galloway/USA
12.45-13.15 Derrick de Kerckhove/CDN
13.15-13.00 Discussion
Moderation: R・iger Wischenbart/A/D