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東京の地下鉄で見た生と死 »

一日の仕事の締めくくりは、とある研究グループの会合だった。専門家をゲストに迎え日本の司法制度について話し合った。日本の司法制度が実態としてどのように機能しているか、詳しく知れば知るほど、希望の兆しもいくつか見えるものの、日本で実際に変化が起きる可能性について僕は悲観的になってしまう。 1時間半かかる家路につき、通勤電車へ乗り換えるための電車に遅れまいと小走りで移動しながら、僕は日本で革新的な活動を行うことがいかに徒労かについて反すうしていた。駅に入ると、妙に大勢の人がホームにいるのに気がついた。 放送が事故のために電車が遅延していることを伝えた。日本では年間3万人を超える自殺者が出る(これは世界でも最も多い部類に入る)が、そのうちの800人ほどは「列車事故」によるものだ。酔っ払いのサラリーマン、疲れたOL、元気のない老人たちですし詰めになった列車にどうにか乗り込みながら、今度はどんな人物が電車の前に飛び込んだのだろうかと思いを巡らせた。 事故が起きた駅に近づくと、乗っていた電車は止まり、運転手が再度遅れを詫びた。待っている間にモーターの電源が切られ、誰も何も言わないまま、誰もがただ静かに立っている時間が続いた。疲れた様子で虚ろな目をしている人々を見まわしていると、また一人、日本社会で力尽きた誰かに対して、皆が無意識に黙祷を捧げているようであった。 自宅の最寄り駅に着くと、Mizuka が迎えに来ていた。沈んだ気持ちを彼女に話すと、そんなに落ち込まないようにと叱られた。家に着くと飼い犬の Pookie がキャンキャン吠えてそんな考えを吹き飛ばしてくれそうになったが、ともかくみんなにも考えてもらいたいと思いこれを書いた。...

渋谷でフォトウォーク »

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先日,僕たちはまたフォトウォーク(写真散歩)をした。今回は渋谷界隈をぶらついた。ここまで書いた時点で,フォトウォークについてはまだブログで紹介していなかったことに気づいた。今回撮影した写真はまとめてFlickrにアップしてある。他の仲間が撮った写真には「ccphotowalk071111」というタグでまとめてある。今回参加してくれたみんな,ありがとう。中でもすべてを準備してくれたFumiとMikaには,特に感謝したい。...

新潟でエンジン01のミーティングが開かれた »

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新潟で行われた「Enjin01」のイベントから帰ってきた。今年のテーマは「笑い」だった。(Flickrにアップした写真 .) エンジン01は僕が設立に手を貸した日本の非営利団体で、芸術家、ビジネスマン、政治家、学者、ジャーナリスト、小説家などを含む非常に多種多様な経歴の人々による面白おかしい集まりだ。会員制で、総勢180人程度となっている。完全にボランティア制の組織なので、開催する講演や活動で誰かが謝礼を手にすることはなく、会員からの会費と企業からの寄付金によって運営されている。通常の講演の謝礼金の何割かを寄付してくれている会員もいる。僕は当初、会員の選抜および組織の設立に関与したけれど、現在ではほぼただの会員となっている。 エンジン01の活動の一つに中学校に教えに行くというのがある。どこの中学校でも、登録すれば、ウェブサイトを通じてエンジン01に講師の派遣を依頼できるようになっている。これについてはこの前ブログにも書いた。政府に政策の変更、とりわけ非営利団体への寄付に対する課税の改定を働きかけるグループもいる。 エンジン01の主な活動は日本のいろいろな地方で毎年一回会合を開くことで、会員のほとんどがこれに参加する。会合はいくつかの本会議、複数のワークショップおよびパネル・ディスカッション、そして地元コミュニティの面々と夕食を共にする「夜学」で構成される。大抵はこれに加え、会員がスペシャルゲストを囲む非公開のミーティングもある。 プログラム委員会が会員を様々なパネルや夜学に振り分ける。僕は今年、ITに関するパネルに割り当てられたけど、まあ妥当なところだよね。 僕は他にも、稲越功一氏 が主導するワークショップでパネリストを務めた。内容はヌードモデルについて学び、実際の撮影も行うというものだ。ヌードモデルを撮影した経験がなかったため、最初はかなり緊張した。稲越氏は初めに「モデルの美しさについて考え、風呂で自分の体を目にする時のことを思い浮かべるように」と説明してくれた。想像力によって人体の美しさを見るように言われた。ヌード写真のいくつかを見せてもらった後、自分で写真を撮影してみるように指示された。 観衆も参加するよう呼びかけられた。観衆はおそらくは50%が女性で、そのまた50%がおそらく40歳以上といった構成だった。僕を含むパネリストたちで入選作品をいくつか選んだ。入選作品の一枚は着物姿の女性が撮ったものだった。着物の女性がヌードモデルを撮影している場面を写真に収めておけばよかった。 ;-) このセッションの結果、手元に何枚かのヌード写真が残ったので、Flickr に「Moderate」(中程度)および「Hide this photo from public searches」(一般検索から隠す)のフラグ下で投稿した。それでも、驚いた、と何人かから言われたし、僕の撮った写真の一枚のところにヌードやヌード写真への感度についてのスレッドがついた。僕は「ヌードと裸の違い」を論じる投稿をいくつか読んでみて、これがオンラインで昔から掘り下げて話し合われてきた議題であることに気づいた。コンテキストが凝縮されるインターネットが持つ特性ゆえに、こういった文化的な差異は実にリアルなかたちで俎上に載る。ヌードに関しては、同じ社会集団の中でもそれへの感度は人により様々なんだろうと思う。ひとつ興味深いのは、ヌードを目にしたくないユーザーがどうして「セーフモード」を無効にするのかということなんだけどね。 会員専用非公開ミーティングの今年のスペシャルゲストは、39年間北朝鮮で暮らした元米兵のチャールズ・ロバート・ジェンキンズ氏だった。北朝鮮で過ごした時間について非常に率直に、そして具体的に聞かせてくれた。彼が話した事実や主張には、興味深いもの、ショッキングなものがいくつかあったが、北朝鮮での日々の暮らしに関する話が最も印象に残った。彼は現在、日本の新潟に住んでいる。 夜学パートは例年当たり外れがあるんだけど、今年はとても楽しかった。夜学の概要は、地元の料理屋などを十数か所選んでそれぞれに会員を何人かずつ割り当て、Enjin01の主催で地元の人々皆を夕食に招待するというものだ。我々は地元の文化について色々と学び、地元の人々には充実した時間を提供できるというわけだ。今年は、東京で富士通やインテルなどの企業で働いた後、結婚して新潟に帰ってきたという何人かの女性と同席した。最新情報についていく手段としてのネットについて話し合った。 僕にとってのこのイベントの大きな収穫の一つは、茂木健一郎氏の話を聞いて、会話をする機会を得たことだった。彼は僕が知っている中でも最も聡明な人物の一人であるだけでなく、とても愉快で奥行きのある人物であることがわかった。 来年のイベントは名古屋で開催する予定になっている。誰でも参加できるので、足を運んでみてほしい。 Technorati Tags: Enjin01...

僕のTimothy Leary »

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Timothy Learyの遺灰で作った端末と僕 かつてTimothyが言ったように、「それに値する者は誰もがTimothy Learyに触れることができる(everyone out there gets the Timothy Leary they deserve)」.WAV ファイル 僕は今日、etoyのエージェントであるetoy.Monoromとetoy.Silvanに、Mission Eternityプロジェクトについてインタビューした。そこで僕は、このプロジェクトのテストパイロットの一人だったTimothy Learyとチャネリングをした。このプロジェクトの一環としてTimothyの遺灰で作った端末というのがあって、この端末は、石棺のインスタレーションに接続されている。この端末は、エンジェルと呼ばれるボランティアのネットワーク活動を、オンラインで追跡したり管理したりするんだ。エンジェルというのは、Timothyのアイデンティティーを表現するデータの維持を行う人たちのことだ。多くの点で、このプロジェクトはまだ成長段階なんだけど、僕は僕なりにこのプロジェクトに貢献している。 僕は以前、僕らのうちの何人かはTimからチャネリングしてほしいと呼びかけられた経験があることをetoyに話したことがある。Timが忙しいときか、彼が何かほかの事をしなければならないときには、僕が彼の代わりに彼への質問に答えたり考えを伝えたりしてくれないかとTimに頼まれたことがあるんだ。そのとき僕は、彼と一緒に「新人類(New Breed)」という本を書いていて、よくその本の話をアイデアを話していたものだよ。馬鹿げた質問に答えなくちゃならないときは、たいていの場合、「自分で考えろ!」って答えたよ。僕は以前、こういった類のインタビューを、ちょくちょく隣の部屋に来るTimとチャットルームでやっていた。だから僕には、Timが何を言うのかを想像することはそんなに難しいことじゃないんだ。彼が逝ってしまって10年経つけど、僕は、Timがいたら今の情勢をどう考えるだろうかと深く考えないではいられないし、彼の役割を果たすように努力しなきゃならないと思っている。 インタビューはとても面白かった。 このインタビューの準備をしているとき、僕に関するWikipediaの記事に寄せられたあるコメントについて考えてみた。そのコメントには、「ItoはTimothy Learyのゴッド・サン(God Son)」だとか「ItoはTimothy Learyのいわゆるゴッド・サンの一人だと言われている」だとか書いてあった。最終的には、善意のある誰かが修正コメントを書いてくれていた。かと思うと、Timothyに関する記事から僕の名前が消されていたりもした。僕は、僕とTimothyの関係を、重要だとも面白いものだとも思わず、もしかすると不快に思っている人たちがいることに気が付いた。僕はこのことに食ってかかろうとは全然思わない。けど、僕がブログで書いた記事から重要な名前が抜け落ちてしまっているように思えて、ちょっと悲しい。 このことについてもう少し考えたとき、僕はTimの引用を思い出した。僕はTimが、人々の心を強く動かし、彼らを特別な気持ちにさせたことを覚えている。僕は、彼によって直接的に、あるいは彼の作品を通じて心を動かされた「すべての」人たちは、それぞれ自分のTimを持っているのだと思う。僕には彼らのTimを奪う権利はない。だけど、Timの存在というものを、僕たちが心のうちに持っているすべてのTimの集合体と考え、何らかの形で皆が集まって、僕たちの記憶を通して彼をよみがえらせることが理解できたら素晴らしいと思う。僕は、これこそetoyがMisson Eternityを通して実現したいことであり、また僕をハッピーにしていることなんだと思う。 今僕が驚いているのは、ますますたくさんの情報がオンラインで手に入れられるようになり、僕たちが自分の記憶について互いに話し合えるようになっていることなんだ。Timは、その影がうすれるどころか、僕たちの活動を通して、ますます生き生きしてきている。もし彼が今、ひとつの存在になって戻ってきたら、たぶん彼は今以上に大きな存在になると思う。僕は、断片的なことや過去の細かなことで口論するのはやめて、みんなで一緒に行動してTimの精神をよみがえらせることができたらいいなと考えている。 追加:Timothyが僕のことを彼の「godson」と呼んでいるビデオをChrisが見つけてくれた。ありがとう,Chris!...