Nagai Minami Jr. High School students
長井南中学校の生徒たち

僕は数年前、日本で「Enjin01」という非営利団体を立ち上げる手伝いをした。この団体のリーダーは三枝成彰氏。時々無茶なこともするけれど、とても寛大で思いやりがあって、意欲的な人物だ。彼は著名人をたくさん集め、企業の役員や作家、建築家、女優、教育者、教授、芸術家、政界の有力者、音楽家といった様々な文化人グループに呼びかけた。Enjin01には、今や100人以上の会員がいる。

僕らは1年に1度、日本国内の一地方を訪問し、地域のコミュニティーと緊密に活動し、一般公開のセミナーや会議など、ボランティアの無料イベントを開催している。

また最近、このイベント以外に,Enjin01の会員が全国の中学校を訪れて講義するプログラムを始めた。講義を希望をする中学校の先生は,Enjin01のサイトあるフォームを使って申し込めるようになっている。僕が知る限りでは、今のところ依頼を断ったことは一度もなく,たくさんの講義を行ってきたはずだ。

先週、僕は初めてその講義を受け持った。僕を含めて4人で、山形県の小さな町にある長井南中学校に行って来た。中学校は新幹線の駅から20分の所にあったので結構便利だったけど、それでも家から片道3時間以上かかった。でも、大変だったのは移動のことじゃなくて別のことだった・・・。

僕は西町インターナショナルスクールというところの理事をやっていて、そこには中学校もある。けれど、今まで実際に中学校の教壇に立たたなければならなくなくなったことは一度もなかった。長井南中学校では、35人程度のクラスを対象にした授業を2つ予定していた。

その講義は、僕が今まで担当した中でおそらく一番大変な講義だったと思う。中学校という場所がどんなところかすっかり忘れていたし、山形の中学校と西町インターナショナルスクールがおそらく全然違うことにも気づいた。僕は、生徒たちと一生懸命コミュニケーションを取ろうとしたんだけど、彼らがシャイだったのに加えて僕が事情をよく理解していなかったので、それは大変なことだった。

けれども最終的には、山形での講義は僕にとって非常にいい経験になった。一部の生徒たちは見るからに興奮していたし、生徒と先生がみんな教室に集まって報告する「まとめ」の時間では、少なくともその場で報告した子に関しては話を聞いてくれていたことがわかった。

実社会での自分の地位や名声を全く知らいい、あるいは関心がない中学生を目の前に話をすることは、心の安らぎになるし新鮮な気持ちにさせてくれると心底思う。業界の会議で同じ人種にばかり話をしている人にお勧めだ ;-)

ともあれ、僕達をもてなしてくれた山形の人達に心から感謝したい。また僕達の講義が、講義を聴いてくれた全員の役に立ったらいいと願ってる。

画像をいくつかFlickrにアップしておいた