ここ最近、政府系のDX関連の専門家にお話を伺う機会が増えました。お話を伺う度、新しい発見や学びを戴いています。行政に関するDXについて知識が増えれば増えるほど、オードリーが取っている一つ一つの手法がとても独創的であることが分かるようになりました。インターネット文化や、デザイン的思考、「そもそも論」に立ち戻る勇気など、全てを統合しアプローチしていくその手法は独創的な視点に基づいており、それを知る度に感銘を受けています。
- Joi
オードリー・タンの素晴らしい人間性
前回に引き続き、台湾のデジタル担当大臣オードリー・タン氏のインタビューをお届けしました。今回も、番組の裏側の模様を私シナダがお届けします。
2016年に台湾のデジタル担当大臣に就任して以来、ずっと憧れの存在だったオードリー・タン氏。頭も良くて、自分をしっかり持っていて、そしてチームを動かす力もある。実際にお会いしてみると(とは言ってもリモートですが)、不思議なオーラを持っていて、話を聞いているこちら側がいつの間にかポーッとしてしまう不思議な空気感をお持ちの素敵な女性でした。まさにこれこそが、カリスマ性なのでしょうね。しかし、近寄り難い雰囲気は全くなくシナダが送るくだらない質問メールにも秒速で答えてくださる、本当に気さくな方でした。何度、私の胸がキュンキュンしたことか。
彼女のコメントはどれも素晴らしく、一言一言に重みがあって、でもとってもユーモアにも溢れていて、インタビューの編集時には泣く泣くカットした素材も沢山ありました。またいつか、どこかのタイミングでカットした素材もお届けできればと思っています。
ではここで、毎回秘かに人気のこのコーナーに参りましょう。
変革への道の基礎知識!!!
それでは今回も、番組に登場した分かりにくい言葉や難解な言葉の意味を記載して参ります。
トラックゼロ(track0)
コンピューターディスクの先頭にある領域のことで、主に、ディスクのレイアウトとオペレーティングシステムの起動に必要なコードを格納するために使用されるそうです。オードリーがトラック・ゼロ外交と呼んだのは、デジタル的外交と台湾のシビックハッカー集団g0v(ガブゼロ)の両方を掛けた言葉だったようです。
Proprietary
英語の直接の意味は、「独占的な」とか「専売的な」という意味があります。が、情報システム系の用語では、開発企業などが製品やシステムの仕様や規格、ソースコード、構造などを公開していないクローズドな状態を指すそうです。主にオープンの反義語として使用されているとか。
IDEO
米カリフォルニアに本拠地を置くデザインコンサルタント会社。深澤直人氏が所属していたことでも知られていますよね。いわゆるデザイナーとしての仕事の他、社会課題の解決や、教員たちの課題解決、市民中心の政府づくりなども行っているそうです。
アジャイル
アジャイルとは「素早い」とか「俊敏な」という意味を持つ英語agileから来ていますが、これは情報システム界では、開発期間の短縮化や低コスト化などを実現するための開発手法を指すそうです。じっくり開発期間をかけてドーンと製品を出すのではなく、後からちょっとずつすり合わせをしていくという方法を取ります。このすり合わせを反復 (イテレーション) と呼ぶそうです。そういえば、オードリーさんもJoiさんもIterateという言葉をよく使っています。そういうことだったのか!!
Competency
前回も登場しましたね。competencyは日本語に直訳すると「能力」とか「才能」みたいな意味なんですが、この言葉は1970年代に米ハーバード大学のマクレランド教授が「業績の高さは知能や学歴に起因しない。どちらかというとCompetencyが重要だ!」という論文を発表。そこからCompetencyとは、「よりよい成果を生み出すための行動特性」と定義されるようになりました。ま、なんというか知識やスキルではでなく、人間性とか姿勢とか柔軟性とかそういう広い観点のお話ということかと。
Consumer Generated Media
直訳すると、「消費者生成メディア」となります。いわゆるプロのライターや記者などが作るニュースやコンテンツではなく、ユーザーが直接書き込んでコンテンツを提供しているもの。口コミサイトとかレシピサイトとかのことですね。
Age of Abundance
直訳すると、「物質的に豊かな時代」となります。が、ここではどちらかというと、情報過多な時代という意味合いになるかと。
メカニカルキーボード
1つ1つのスイッチが独立した構造を持ったキーボードのことで、特殊なスイッチやバネが各スイッチに使用されているそうです。Joiさんは、かなりキーボードマニアのようで、自分でキーボードをカスタマイズしているようです。ちなみに、お便りで指摘のあったjoiさんがフォークしているというqmk_firmwareは、こちらからご覧いただけます。
はい、ではここで、メカニカルキーボードのコレクションを前に少年のようなキラキラした眼差しのJoiさんをご覧ください。
どれもこれもこだわりが沢山詰まっているそうですよ。いつか番組でも時間をとって取り上げたいと思います。
番組からプレゼントをお贈りします
そして、番組でもお伝えしましたが、先週からお便りを採用させていただいた方々にはプレゼントをお贈りしています。何が届いたかを確認するには、Openseaを使うのが便利です。OpenSeaを使うには、まずETHアドレスをリンクさせる必要があります。
OpenSeaでのウォレットリンク方法
OpenSeaにアクセスいただき、一番右のお財布マークをクリック。 お使いのウォレットを選択し、同期させることで、現在お持ちのNFTを確認することができます。
「Hidden」と記載された欄をクリックいただくと、送られてきたNFTが表示されます。
わからないことやJoiさんに聞いてみたいことがある方、ぜひ番組までメールをお寄せください。メールはこちらで募集しています。
文:シナダミホ