新しいシーズンを迎えることができ、とてもワクワクしています。GPTについては話し尽くされてる感も否めませんが、ポッドキャストでも取り上げることにしました。GPTが持つ影響力はかなり大きく、これについて議論することは重要だと思うからです。私は今、個人の活動としてさまざまな新しいツールを試している最中です。また、以前MITやHarvardで取り組んだAIにおける倫理ガバナンスのツールを再度見直している最中になります。以前のバージョンはこちらになります。
また、生配信にも挑戦しました。楽しかったなぁ。生配信に関してもみなさんの感想をお寄せください!
4にバージョンアップしたGPTさんを再びゲストに迎えました!
ここからは中の人、シナダがお届けしてまいります。 GPT-3.5ことChatGPTさんをゲストにお迎えした配信回から2ヶ月あまり。今度はGPT-4としてパワーアップしたGPTさんに番組にお越しいただきました。
以前のゲスト出演時と比べても、自然に長文を話す感じ、本当にすごいですよね。私も早々に20ドル課金し、毎日働いてもらってます。こないだ、NFTをつくるのにエラーメッセージが出てしまいGPTに聞いたら一瞬で解決してくれました。
さて、今回はそんなGPTさんに、話題のイーロンマスクらがまとめた「GPT-4より強力なAIシステムの開発を6ヵ月間停止するよう提案する公開書簡」に関してや、ユーロポールが警告した犯罪とGPTの関係についてなどを聞いています。
そして、それらに関するJoiさんの意見も。Joiさんのすごく鋭い意見を聞いてると、GPTの優等生感をすごく感じますね。
「ま、そうだろうけども。でも...」と、使っている身としてはややツッコミを入れたくなる感じです。これも今後は改善されていくのでしょうか。はたまたPromptによって変わるのでしょうか。
4月は、今後も目が離せないGPT-4についてお届けしていきます! いつものような質問だけでなく、感想やメッセージなどなんでも構いませんのでお寄せください。
Joiさん奥井さんへのお便りは送付先はこちらになります! おたよりを採用した方はHENKAKU COMMUNITYにご招待します。
JoiさんによるGPT-4の解説はこちらもどうぞ!
変革の道への基礎知識!
今週からHENKAKU MENBERのAyappiが番組中に登場した難しい単語や人物名などを解説して参ります。ではAyappi、頑張って!
Pytorch
2016年にFacebookが主導して開発した、Python向けのオープンソース機械学習ライブラリのこと。非エンジニアとしてその魅力を全て伝えるのは難しいですが、どうやら開発者の間ではコードが書きやすく、使いやすいため人気なのだとか。ただ全体的に日本語の情報が少ないみたいなので、興味ある方で英語に自身がない方は翻訳機を握りしめてから挑みましょう。
Tensorflow
Pytorchより一年早い2015年にGoogleによって開発された機械学習ソフトウェアライブラリTensorflow。その一番の特徴はニューラルネットワークの構築にあります。ニューラルネットワークとは、人間の脳内にある神経細胞の繋がりを数式化したもので、それを利用することでなんと人間と同じような倫理的思考や学習ができるようになるのだとか。すごいけど少し怖いような。ただその性能の良さもあって、TensorFlowを扱うには使用するハードウェアの性能も高くなくてはなりません。なので個人が使うにはまだ少しハードルが高いみたいですね。
Language model
日本では言語モデルと訳しますが、これは人間の言葉を単語の修験確率でモデル化したものをさします。ちょっと難しいですね。例えば「私は・Henkakuが・好き・()」という文がある時、カッコの中に入る単語はなんでしょうか。おそらく「です」を選んだのではないでしょうか。言語モデルとはこのような次に入る単語が何かを機械学習でのデータを使って確率的に導き出すものになります。あの大人気ChatGPTも、大規模言語モデルという言語モデルの一種が採用されているんですよ。大規模ということもあって、GPT-3がトレーニングしたデータの量はなんと45 TB(テラバイト)!あの自然な話し方にも納得できますね。
エントロピー
1865年にドイツの物理学者によって名づけられたエントロピー。その意味を一言で表すと「混沌」、難しくは「不可逆性や不規則性を含む特殊な状態を表すときに用いられる概念」で、熱力学や情報理論でよく使われる単語の一つになります。
Perplexity index
質問です。言語モデルとはなんでしょう!Perplexity Indexは言語モデルと深く関わってくるので、言語モデルの概要を事前に把握している必要があります。ボーっとした人は今一度確認を!言語モデルとは、人が話したり書いたりする単語の出現確率を使ってモデル化したものですが、その制度はまちまちです。良い言語モデルの場合、的確に正しい単語をはじき出しますが、制度の低い言語モデルだと誤った単語を出したり、もしくは曖昧だったりします。Perplexity Indexはこれらの言語モデルの評価する指標なのです。正しい単語を予測すればするほど、指標の値は1に近づき、間違えが多くなると100に近づいていきます。
ブレードランナーの亀の話
1982年のアメリカの有名映画「ブレード・ランナー」の一コマです。舞台は2019年、宇宙へ進出した人類はレプリカントとよばれる精巧な人間型ロボットを奴隷のように酷使していましたが、その結果ロボットたちが次第に感情を持ち、反乱を起こすようになります。この映画は人間にまぎれたレプリカントを見つけて処分する調査官と自由を求めるレプリカントの戦いを描いた物語です。カメの話は、調査官が人とレプリカを見分けるために応答者に質問を投げかけるシーンで登場します。調査官は「砂漠を歩いている君の前にカメが現れる。君はそのカメを裏返す。君は足をばたつかせるカメを助けない、なぜか。」と質問し、応答者の瞳孔の通して本人が意識していない心の中を覗きこもうとします。実はこれ、SFならではのことではありません。実際に瞳を見ると嘘をついているか分かってしまうように、瞳には色々な情報が隠されているのですね。
Alpha Go
囲碁の世界で話題になった「AlphaGo」、それは2015年にプロの囲碁棋士を相手に勝利を収めた囲碁プログラムです。その後2016年には韓国のプロ棋士、イ・セドルを、2017年には、中国の天才棋士、柯潔(カ・ケツ)に打ち勝つなど、多くの実績を積んできました。最近ではAlphaGo Zeroが発表され、これまでのAlphaGoの中で一番強いと称されています。囲碁は英語でGo。このプログラムはAlphaGO。なるほどです。
イーロンマスクらがまとめた公開書簡
AIの発展は革命的な一方で、進化しすぎるといつか人間を凌駕してしまうのではと心配になったことはありませんか?それはあなただけでなく、世界も同じ。今回の公開書簡はまさしく未来のAIを考える。AIの安全性を研究する非営利団体Future of Life Institution (FLI)が今年3月28日にGPT-4よりも強力なAI開発は少なくとも6か月間停止するように書簡で公開し、その懸念を呼びかけました。
シリコンバレー銀行
1983年に設立されたSilicon Valley Bank(以下SVB)は、今ではシリコンバレーの中核的な金融機関としてグローバル展開も進めてきました。2022年末時点の総資産は約2,090億ドルでなんと全米16位!しかしそんなSVBが今年3月に米連邦預金保険公社(FDIC)によって経営破綻が宣告されます。経営不安から破綻に至るまでの期間が短かったこともあり、世界中に衝撃を与えました。これからの影響に要チェックです。
FTX
バハマに本社を置く暗号資産交換業者、FTXは、2021年に10億2,000万ドルの売上を記録。なんと取引高で世界第2位に急成長したFTXは世界各国で事業を展開していき、日本でも「FTX Japan」を設立しましたが、その後破綻することなってしまいます。なんで!と思ったそこのあなた。色々な話がありますが、経営への疑問視のきっかけはコインデスクの記事からという説が一番濃厚そうです。その後もハッキング事件により数億ドルの資産が不正に引き出されるなど、混乱が続きました。我々がこの事件から学ぶことは多くありそうですね。
シグネチャーバンクの事業停止
SVB銀行破綻の2日後に突如事業が停止したシグネチャー銀行。一体何が起きたの?と思ってる方も多いかもしれませんが、実はこの銀行多数の暗号資産企業を顧客に持ち、破綻前に2つの米国政府機関による調査を受けていたそうです。現時点ではシグネチャーが顧客によるマネーロンダリングを検出する十分な対策を取っていたかどうかが問題となっているようです。証券取引委員会による別の調査も行われていますが、まだあんまり情報は外に出てきていません。今後どうなるのか、気になるところですね。
ChatGPT
一度使えば高確率で依存してしまうGPTシリーズ。それはOpenAIが開発した、大量のテキストデータを学習させて様々なタスクや応答を生成する自然言語処理モデルのことを指します。その中でも最新のGPT-4は2023年3月に公開され、その性能の高さが評されています。ただし利用には有料プランに加入する必要があるので要注意。私も課金すべきか葛藤中です。ちなみに無料でも使える従来のGPT-3は2020年冒頭までのデータしか保有しておらず、GPT-4は2021年9月までのデータがあるので約1年半分のデータ量の差があります。
BING
BINGはMicrosoftが提供する次世代の検索サービスで、単に検索を行う「検索エンジン」ではなく、迅速な意志決定を支援する「意思決定エンジン」が目指されているそうです。GoogleとGPTを掛け合わせたようなサービスでしょうか?対話形式で検索しできるので、検索力がなくても安心して利用ができますね。ちなみに検索結果には参考引用も記載してくれるので便利。これもまた依存しそうです。
千利休
千利休は戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した茶人で、わび茶という茶の湯の一様式を完成させた茶聖として知られています。しかも千利休の子孫は茶道の三千家として今でも流派が受け継がれているとか。お茶の世界も奥深いですね~。
DeepL
誰しもが一度はぶつかる言語の壁。Google翻訳を駆使しても、制度があまりよくないので昔はよく困ったものです。そんなところに突如救世主のように現れたDeepL。そう、DeepLはドイツに拠点を置くDeepL社が開発した機械翻訳エンジンのことをいいます。対応言語は25カ国とGoogle翻訳より少ないですが、その制度の高さは人々を驚かしました。無料でも利用できるのでお財布にもやさしいです。
Open AI
人工知能を研究するアメリカの非営利団体、OpenAIは、これまで「ChatGPT」や自然言語から画像を生成する「DALL・E」などの超人気ツールを手掛けてきました。それもそのはず、オープンソース化(無償でソフトウェアのコードを公開し、だれでも改良可能にすること)を目指して2015年に設立したのはあのイーロン・マスクやサム・アルトマンなどの豪華ビジネス系著名人たち!これからもどんなツールが公開されるか楽しみですね。
ユーロポールの報告書
ユーロポール(欧州警察機関、Europol)はEUの専門機関で、2つ以上の加盟国に影響を与える重大な犯罪を防止しおよび対処するために、加盟国の警察機関の活動や相互協力を支援・強化することを目的としています。今回まとめられた報告書は、なななんと15ページにわたる超大作!どうやって犯罪に使われているのかのユースケースなどが説明されています。
おたよりを募集しています
Joi Ito's Podcastではシーズン2からマンスリーテーマを掲げ、お便りをたくさん紹介していくことにしました。 4月のテーマは「GPT4は日本変革のツールとなるか?」です。 GPTやAIに関するご意見や感想などなんでも構いません。気軽にお送りください。
もちろんJoiさん、奥井さんへの質問も引き続き募集中です。
おたよりを採用した方にはHENKAKU COMMUNITYへご招待いたします。是非あなたのメッセージをお寄せください。おまちしています!
今週のKAMONはおやすみです
え!?なぜ!と思われた方、詳しくは番組をお聞きください。
コミュニティ醸成実験の概要
番組という枠を飛び出して、リスナーの方々同士が交流できるコミュニティを醸成する実験を行っています。私シナダももちろん参加しております。詳しくは、こちらをご覧ください。
結構いろんな方が参加されていて、あんな方やこんな方もコミュニティにいらっしゃって、濃ーーい会話が展開されています。
この実験に参加をご希望の方はこちらから参加メンバーの登録をお願いします。メンバーのダイバーシティを考慮しながら、徐々にメンバーを拡大していく予定です。参加時期がきましたら、スタッフから個別に連絡をさせていただきます。興味のある方、まずは登録だけでもしてみてはいかがでしょうか。
ETHアドレスの取得方法
ETH取得には、ウォレット(お財布)をインストールする必要があります。このウォレットはブラウザに拡張機能として導入したり、スマホにインストールすることで、仮想通貨やNFTの管理や送金、受け取りなどが可能になります。
代表的なウォレットはmetamaskと呼ばれるもので、使用料は無料です。もちろんこれ以外のウォレットを使用する場合も、もちろんOKです。
ここではmetamaskを例に登録方法を説明します。
1)まずは、metamaskにアクセスしてみましょう。
https://metamask.io/
2)サイト内に記載してあるdownloadをクリックし、インストールします。
downloadボタンをクリックした後は、インストール先を選択します。ios、andoroidへのインストールのほか、google chromeに拡張機能として導入することも可能です。
任意のInstallボタンを押して、必要事項を記入しインストールを進めてください。
また、登録の段階でパスワードとシークレットリカバリーフレーズをきちんとメモするのをお忘れなく!!
3)パブリックアドレスを確認
インストールが無事済むと、アカウントのホーム画面が表示されます。
赤枠で囲まれた暗号のような数字とアルファベットをクリックしてください。この暗号みたいなものが、あなたのパブリックアドレスとなります。銀行預金でいうところの、預金番号のようなものですね。
4)パブリックアドレスをコピーし、メールフォームにペーストしてください
ウォレットを登録したら、ETH アドレスをコピーし、メールフォームにペーストしたら完了です。
イーサリアムアドレスを扱う際の注意点
詐欺には気をつけましょう。怪しいリンクや、知らない人からのリンクはクリックしないでください。セキュリティの観点から、詐欺のリンクをクリックしたり、ウォレットを悪意のあるサイトに同期させたりすると、悪意のある人にトークンやNFT、またはアカウントそのものを盗まれる可能性があります。
お送りした番組オリジナルNFTの確認方法
walletは、日本語にするとお財布なので、送られてきたNFTが見れる...、と思いきやそうではありません。NFTを見るには、OpenSeaなどのプラットフォームをwalletと連携させる必要があります。
ここではOpenSeaでwalletをリンクさせ、送られてきたNFTを確認する方法をお伝えいたします。
1)OpenSeaとWalletをリンクさせる
OpenSeaにアクセスいただき、一番右のお財布マークをクリック。 お使いのウォレットを選択し、同期させます。
2)コレクションを表示させる
お財布の隣にある丸いマークを押すことで、現在お持ちのNFTを確認することができます。
3)Hidden に入っているNFTをコレクションに移す
「Hidden」と記載された欄をクリックいただくと、送られてきたNFTが表示されます。ここで、3つ点が表示されているエリアをクリック。すると、Unhideという項目がでてくるので、これを選択してください。
デジタルガレージ/次世代戦略事業とweb3のコア人材を探しています
Joiさんが取締役を務めるデジタルガレージでは、web3時代を牽引する新しい人材を募集しています。ここ最近ではChief ArchitectにJoiさんが就任するなど、web3周りでなにやら動きがある様子。新しいことに挑戦したい方、こちらから問い合わせしてみてはいかがでしょうか。