本日はスタッフのシナダがお届けして参ります。
今回のJustine Cassell博士の実験やプロジェクト、考えれば考えるほど、なかなか一筋縄ではいかない問題だなあと実感しました。
自閉症スペクトラムの人々が抱えるコミュニケーションの問題を技術の力で解決しようというCassell博士のプロジェクト。協力し合ってコミュニケーションを確立することに困難があるこどもたちが、バーチャルチルドレンが相手であれば協力しタスクを遂行することができるというもの。
バーチャルチルドレンはゆっくりとわかりやすく話し、相手のことをちゃんと聞いて受け答えをしてくれるので自閉症スペクトラムのこどもでも協力関係を築きタスクをこなせるようになったというのがその理由とか。
しかも、それだけでなく、自閉症の子どもたちがAIを操作する立場に回った場合は、健常者とも協力関係を構築することができるようになった。
それは、AIの操作という行動を通じて、相手にどういう影響を与えるのか、どういう質問を投げ掛ければ、相手から物語を引き出せるのかを考えるようになれたから。つまり、自閉症が苦手とする「相手の立場に立って行動する」行為が、やり方を工夫するだけで可能なことがわかったということなんです。
小さな工夫をするだけで職場のコミュニケーションが円滑になるのであれば、ニューロダイバーシティ実現のためになにかができるのかもしれない...そう思えたプロジェクトでありました。
しかし、収録時にJoiさんの意見を聞いてまたまた考えました。そもそも健常者のものさしでコミュニケーションや職場環境を考えるのではなく、「どんな考え方や感じ方を持つ人であっても、それぞれが生き生きとコミュニケーションできること」を実現することを考えるということも同時にきっと重要なことなのだなあと。
もしかするとJustine Cassell博士の考え方に基づいて、私たちがコミュニケーションのちょっとした工夫で円滑になる現実を知り、今度は私たち自身が当事者の立場になって考えることが重要なのかもしれませんね。ニューロティピカルの意見を押し通すのでは、なく...。
なかなか根深いニューロダイバーシティ問題、来週も続きます。
ダイジェスト版 Weekly News Roundup
さて今週ご紹介したニュースは以下の通りとなります。
• テザーが暗号資産凍結、イスラエル・ウクライナの「テロと戦争」関連
• デジタル通貨、先進国も 欧州中銀が来月から準備 米IT・中国先行に焦り まず個人間送金、28年ごろ導入
•「家賃3万のNFTシェアハウス」が予想以上の大成功。開始1年、成功の鍵は"報酬トークン"
変革の道への基礎知識
CBDC
中央銀行が発行するデジタル通貨のこと。
ステーブルコイン
他の通貨や金融商品に紐付け価値を固定化した暗号通貨のこと。これは民間の企業などが発行しています。米ドルに紐づけられたステーブルコインはUSDCなど。日本円はJPYCなど。このUSDCはステーブルコインなのに、CBDCと名前が似ていることで中央銀行が発行している感を醸し出していると思いませんか。(それでよく間違えてしまいます)
Roopt神楽坂DAO
NFTを購入することで運営に参加できるシェアハウス。母屋と住居棟の2棟で構成。4部屋をドミトリとして10ベッドを用意、コワーキングを併設。東京メトロ東西線神楽坂駅、矢来町出口より徒歩5分。空き家を活用し、学生向けにスタートしました。なかなかいい結果が出てるようで、面白い取り組みですね。
シェアリングエコノミー協会
モノや場所の貸し借りで成り立つ経済圏であるシェアリングエコノミーによる共生社会をビジョンに掲げる業界団体。法整備なんかを頑張ってるそうです。ちなみに、シェアリングエコノミーによる2021年の市場規模は2兆4000億円だったとか。
web3概論
2023年度4月から千葉工大で開講していたweb3に関する授業。もちろんJoiさんも教鞭を取りました。千葉工大の学部生が100人程度、大学院生が100人程度、そして社会人が100人程度集まり夜な夜なweb3について熱き議論が繰り広げられました。
Verifiable Credentials
W3Cが提唱する、自己主権型で検証が可能な資格証明書のことで、発行者がホルダーに対して発行した証明書を第三者である検証者が検証することができるしくみを指します。 石部さんがやっているSakazuki はそれを活用したサービスを提供してるらしいです。
Justine Cassell博士
カーネギーメロン大学コンピューターサイエンス学部言語技術学科学部長教授で、現在はCMUを休職中で、マクロン仏大統領が新たに設立した4つのAI研究所のひとつ、AI学際研究パリ研究所で創設国際チェアを務めています。また、Inria ParisのDirectrice de Rechercheも兼任。言語と非言語行動の両方を使って人間と対話できるバーチャル・ヒューマン、Embodied Conversational Agent(ECA)を開発したことで知られています。 Cassell博士が所長を務める研究所ArticuLabの情報はこちらからご覧いただけます。
フロアタイム
ジョージ・ワシントン大学の精神医学・行動科学・小児科部門の臨床教授であるStanley Greenspanが完成させたDIRという発達アプローチに基づいた療育メソッド。床に座って、こどもと大人が遊びながら発達を促すという側面があることから床=フロア、時間=タイムとその名が付けられているそうです。最近、欧米では自閉症時や発達遅滞児の療育メソッドとして採用される例が増えてきており、これまで主流とされたABAの代替療法やABAと併せて使用されることが多いそう。
今週のおさらいクイズの申請先
今週から始まりました新コーナー。「おさらいクイズ」の申請先は以下の通りとなります。
KAMONホルダーはHENKAKU COMMUNITYのこちらのQuestサイトから申請してください。正解した方には100HENKAKUをプレゼントします。こちらのサイトは新バージョンのポッドキャスト会員証を持っている人のみが対象となります。Kamonをゲットしたい方は、頑張ってコミュニティに入るか、おたよりを採用されるまで送り続けましょう。
KAMONをまだお持ちでない方は、こちらのMintRallyのJoi Ito's Podcast特設イベントページでゲットしてください。正解された方には、NFTをプレゼントします。NFTは無料です。
NFT受け取りのひみつの「あいことば」と書かれた部分に今日の問題に対する答えを記入してください。
ヒント:半角英数字で入力ください。今週は最初の文字だけ大文字、残りは小文字です。
コミュニティ醸成実験の概要
番組という枠を飛び出して、リスナーの方々同士が交流できるコミュニティを醸成する実験を行っています。私シナダももちろん参加しております。詳しくは、こちらをご覧ください。
結構いろんな方が参加されていて、あんな方やこんな方もコミュニティにいらっしゃって、濃ーーい会話が展開されています。
この実験に参加をご希望の方はこちらから参加メンバーの登録をお願いします。メンバーのダイバーシティを考慮しながら、徐々にメンバーを拡大していく予定です。参加時期がきましたら、スタッフから個別に連絡をさせていただきます。興味のある方、まずは登録だけでもしてみてはいかがでしょうか。
ETHアドレスの取得方法
ETH取得には、ウォレット(お財布)をインストールする必要があります。このウォレットはブラウザに拡張機能として導入したり、スマホにインストールすることで、仮想通貨やNFTの管理や送金、受け取りなどが可能になります。
代表的なウォレットはmetamaskと呼ばれるもので、使用料は無料です。もちろんこれ以外のウォレットを使用する場合も、もちろんOKです。
ここではmetamaskを例に登録方法を説明します。
1)まずは、metamaskにアクセスしてみましょう。
https://metamask.io/
2)サイト内に記載してあるdownloadをクリックし、インストールします。
downloadボタンをクリックした後は、インストール先を選択します。ios、andoroidへのインストールのほか、google chromeに拡張機能として導入することも可能です。
任意のInstallボタンを押して、必要事項を記入しインストールを進めてください。
また、登録の段階でパスワードとシークレットリカバリーフレーズをきちんとメモするのをお忘れなく!!
3)パブリックアドレスを確認
インストールが無事済むと、アカウントのホーム画面が表示されます。
赤枠で囲まれた暗号のような数字とアルファベットをクリックしてください。この暗号みたいなものが、あなたのパブリックアドレスとなります。銀行預金でいうところの、預金番号のようなものですね。
4)パブリックアドレスをコピーし、メールフォームにペーストしてください
ウォレットを登録したら、ETH アドレスをコピーし、メールフォームにペーストしたら完了です。
イーサリアムアドレスを扱う際の注意点
詐欺には気をつけましょう。怪しいリンクや、知らない人からのリンクはクリックしないでください。セキュリティの観点から、詐欺のリンクをクリックしたり、ウォレットを悪意のあるサイトに同期させたりすると、悪意のある人にトークンやNFT、またはアカウントそのものを盗まれる可能性があります。
お送りした番組オリジナルNFTの確認方法
walletは、日本語にするとお財布なので、送られてきたNFTが見れる...、と思いきやそうではありません。NFTを見るには、OpenSeaなどのプラットフォームをwalletと連携させる必要があります。
ここではOpenSeaでwalletをリンクさせ、送られてきたNFTを確認する方法をお伝えいたします。
1)OpenSeaとWalletをリンクさせる
OpenSeaにアクセスいただき、一番右のお財布マークをクリック。 お使いのウォレットを選択し、同期させます。
2)コレクションを表示させる
お財布の隣にある丸いマークを押すことで、現在お持ちのNFTを確認することができます。
3)Hidden に入っているNFTをコレクションに移す
「Hidden」と記載された欄をクリックいただくと、送られてきたNFTが表示されます。ここで、3つ点が表示されているエリアをクリック。すると、Unhideという項目がでてくるので、これを選択してください。
デジタルガレージ/次世代戦略事業とweb3のコア人材を探しています
Joiさんが取締役を務めるデジタルガレージでは、web3時代を牽引する新しい人材を募集しています。ここ最近ではChief ArchitectにJoiさんが就任するなど、web3周りでなにやら動きがある様子。新しいことに挑戦したい方、こちらから問い合わせしてみてはいかがでしょうか。