Märt Saarepera
システムのアーキテクチャを説明するMart

エストニアの首都タリンへの旅から戻ってきた。暗号化されたタイムスタンプを使って電子文書やログの認証を行うシステムGuardTimeに投資するための事務手続きが目的だった。

このシステムのアイデアは、Mart Saareperaとエストニアの彼の仲間によって、Martが日本にいるときに考えられた。はじめ学生だったMartは、卒業して研究員をやっていたんだけど、その後、僕の会社Neotenyに籍を置き、起業家になった。僕らがまだビジネスをインキュベートしていたときの話しだ。そのときは、僕らのチームはMartのそのビジネスは時期尚早と考え、彼らへの投資を見送ったんだ。そこでMartは、友達や家族からの支援や、僕個人のわずかな支援を受けて、彼自身でビジネスを立ち上げた。

それから数年がたって、市場がようやくMartのアイデアや彼の製品に追いついた。また彼のアイデアも、どちらかといえば理論的なアイデアだったものが、実際に形にしてリリースできるところまで発展していた。

それでMartは、今回、Skypeを立ち上げた技術者によって設立・運営されている投資会社、Ambient Sound Investments(ASI)などの投資家達から資金を集めたんだ

エストニアの証券取引法の規定により、僕がエストニアで口座を開くには僕自身がエストニアに行く必要がある。エストニアの銀行システムは、インターネットが生まれた後にゼロから作られたものなので,本当に進んでいるよ。エストニアのオンラインバンキングではハードウエアのパスワードジェネレータが使われていて、僕が今まで見てきたのよりもっとたくさんのサービスをインターネットで提供しているんだ。それに、日本の銀行のように負の遺産がないから、エストニアの銀行はとても収益が高くて無駄がない。

タリンはとてもいい都市だ。タリンはエストニアの首都で、人口は約40万人。ちょっと小さくて、中核となるITグローバルブランドがNokiaじゃなくてSkypeであることを除けば、いろんな点でヘルシンキを思い起こさせる。

僕が滞在した古い街は、昔からの建物が保存された美しい所だ。また、かつてソ連の領土だった場所に共通してるんだけど、旧ロシア政府の建物があっちこっちに散在している。そんな古い街並みに、僕が愛してやまない北欧のクールな超ミニマリズム様式で建造されたとても洒落たレストランや商店、ホテルが組み込まれている。僕は、Three Sistersというホテルに泊まったんだけど、僕が最近泊まった小さなホテルの中で一番良かったよ。

タリンでもうひとつクールなのは、無線LANがどこでも使い放題であること。ホテル、駅、オフィス、空港のすべてに、無料の無線LANアクセスポイントがあった。インターネットは、フランクフルト空港やシェラトンフランクフルトホテルより高速だった。それどころか、東京の僕のオフィスを除けばだけど、最近行ったどの場所より速かったよ。

それがエストニアの文化なのかMartのコミュニティー特有のものなのかはわからないけど、GuardTimeやSkypeで会った人たちは皆幸せで賢そうに見えた。そこには、強い文化の匂いと、いい仕事が行われている空気があった。僕は最近、「純粋」な感じの味わいを渇望している。

今回の旅で撮った写真をFlickrにアップしておいた。

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