今回はこんまりさんと一緒に茶道とお片づけの精神的側面を探求してみました。 みなさんも楽しんでいただけると嬉しいです。

- Joi

番組は各種ポッドキャストプラットフォームからお聞きいただけます

身体感覚とLLMと違和感と茶道の話

今週はシナダがお届けして参ります。 最近、Joiさんがハマっている茶道。そして最近よく言及する西田幾多郎による純粋経験。デジタル中心で活動していたJoiさんが、なぜ今、こんなに夢中になってるんだろう?とずーっと疑問を抱いていました。いろいろなエピソードを収録を通じて聴くにつれ、理解できたような、やっぱり理解できないような、そんな思いを抱えていたのですが。今日、少しその謎がまた解けたような気がしました。

コンピューターを通じてだけモノを見ていると、コンピューターが理解できた世界しか知ることができない。でも世の中にはコンピューターが解析できないモノや情報、経験などがたくさんある。AIがここまで進化した現在では、このコンピューターが解析する前の生の情報=つまり純粋経験があるかないかがコンピューターと人間を区別する鍵となる。人間ができてコンピューターができないこととは何なのか?そこを解明することで、次の世代に必要とされる哲学が生まれるのでは?ということなんでしょうね。

LLMって何でも知ってるようで何も知らないじゃないですか。でも人間だって知ってるふりして知らないこともたくさんある。コンピューターの無知っぷりを目の当たりにしたときの違和感とか気持ち悪さの根源みたいなことを説明するのが、今回話にも出てきた身体感覚というものなのかもしれません。

やっぱり色々なモノを突き詰めてる人の話はとっても深い...。片づけからいろんな示唆が見えてきたエピソードだったように思います。

「こんまりメソッド x Whole Earth Catalog」を考えるための7つのキーワード

茶箱

茶道具一式を入れて持ち運ぶための箱のことで、野点や旅行などの時に使うそうです。茶箱に入れた道具だけで点てるお茶を「茶箱手前」というそうです。

こんまりメソッド

「一度片づけたら、絶対に元に戻らない」が謳い文句の近藤麻理恵さんが考案した片づけメソッド。詳しくはこちらのリンク)に記載されています。

Stewart Brand

アメリカの作家、未来学者、環境活動家で持続可能で自給自足的なライフスタイルを作るためのWhole Earth Catalogを出版しています。1960年代のカウンターカルチャーとって重要なリソースとなったそうです。

Whole Earth Catalogue

シリコンバレーの人々をインスパイヤし続けた雑誌。人々が自分自身で考え、自立するためのツールを紹介していました。 1968年の創刊号はこちらでご覧になれます。

ちなみに1974年に発売したWhole Earth Epilogは事実上の廃刊号と言われているらしく(実は、廃刊号は何号も出てるらしいんですが)その背表紙にStay Hungry, Stay Foolishと記載されているそうです。

そうこの、Stay Hungry Stay Foolishは、スタンフォード大学の卒業式で行われたスティーブ・ジョブスのスピーチでも引用されていますね。

翻訳文は日経新聞にも掲載されています。

メンテナンスの本

ここに、現在のメンテナンスの本の構想が描かれています。この構想、まじで最初に読んだときに鳥肌が立ちました。なにって、すんごい読ませる企画書だから。これこのまま適用して番組企画書として提出できちゃいます。すんごい勉強になります。企画やられてる方、ぜひ読んでみてください。

部屋も心も整う片づけ学

池上彰さんが責任編集している教養本の第三弾。こんまりメソッドを「教養」として捉え直した一冊になります。

西田幾多郎

日本の哲学者。千葉工業大学の前身となる興亜工業大学の設立趣意書を作成したことでも知られています。西田は日常的な体験と坐禅の経験を融合させ、主観と客観が分かれる前の原始的な純粋経験という新しい視点を提供しています。千葉工大でJoiさんが教えている授業「気づきの原則」では訳もわからないまま課題として読むことを課されます。善の研究を。そして、全員が吐きそうになり叫ぶというのが毎年の風物詩となっています。青空文庫にありますので、是非読んでみてください。

純粋経験

西田幾多郎による善の研究には、「純粋経験は直接経験と同一である」と記載があります。主観と客観が分かれる前の原始的な純粋経験を指すそうです。「経験するというのは事実そのままに知るの意である。全く自己の細工を棄てて、事実に従うて知るのである。純粋というのは、普通に経験といっている者もその実は何らかの思想を交えているから、毫も思慮分別を加えない、真に経験其儘の状態をいうのである。たとえば、色を見、音を聞く刹那、未だこれが外物の作用であるとか、我がこれを感じているとかいうような考のないのみならず、この色、この音は何であるという判断すら加わらない前をいうのである。」 この純粋経験というのは、Joiさんが言うようにAIが学習する以前のデータ。言語化されていない生の経験や情報ということなんですよね。きっとそれこそがAIと人間を大きく隔てる重要なもの。そうか、だからJoiさんは最近、純粋経験である茶道にハマっているのか...。とインタビュー中にようやく納得した自分に気づきました。遅いよ、シナダ。

今週のおさらいクイズの申請先

「おさらいクイズ」の申請先は以下の通りとなります。

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