2007年11月 Archives

Shibuya Toyoko Line
一日の仕事の締めくくりは、とある研究グループの会合だった。専門家をゲストに迎え日本の司法制度について話し合った。日本の司法制度が実態としてどのように機能しているか、詳しく知れば知るほど、希望の兆しもいくつか見えるものの、日本で実際に変化が起きる可能性について僕は悲観的になってしまう。

1時間半かかる家路につき、通勤電車へ乗り換えるための電車に遅れまいと小走りで移動しながら、僕は日本で革新的な活動を行うことがいかに徒労かについて反すうしていた。駅に入ると、妙に大勢の人がホームにいるのに気がついた。

放送が事故のために電車が遅延していることを伝えた。日本では年間3万人を超える自殺者が出る(これは世界でも最も多い部類に入る)が、そのうちの800人ほどは「列車事故」によるものだ。酔っ払いのサラリーマン、疲れたOL、元気のない老人たちですし詰めになった列車にどうにか乗り込みながら、今度はどんな人物が電車の前に飛び込んだのだろうかと思いを巡らせた。

事故が起きた駅に近づくと、乗っていた電車は止まり、運転手が再度遅れを詫びた。待っている間にモーターの電源が切られ、誰も何も言わないまま、誰もがただ静かに立っている時間が続いた。疲れた様子で虚ろな目をしている人々を見まわしていると、また一人、日本社会で力尽きた誰かに対して、皆が無意識に黙祷を捧げているようであった。

自宅の最寄り駅に着くと、Mizuka が迎えに来ていた。沈んだ気持ちを彼女に話すと、そんなに落ち込まないようにと叱られた。家に着くと飼い犬の Pookie がキャンキャン吠えてそんな考えを吹き飛ばしてくれそうになったが、ともかくみんなにも考えてもらいたいと思いこれを書いた。

Nonbeiyokocho

先日,僕たちはまたフォトウォーク(写真散歩)をした。今回は渋谷界隈をぶらついた。ここまで書いた時点で,フォトウォークについてはまだブログで紹介していなかったことに気づいた。今回撮影した写真はまとめてFlickrにアップしてある。他の仲間が撮った写真には「ccphotowalk071111」というタグでまとめてある。今回参加してくれたみんな,ありがとう。中でもすべてを準備してくれたFumiとMikaには,特に感謝したい。

Dancers in Niigata
新潟で行われた「Enjin01」のイベントから帰ってきた。今年のテーマは「笑い」だった。(Flickrにアップした写真 .)

エンジン01は僕が設立に手を貸した日本の非営利団体で、芸術家、ビジネスマン、政治家、学者、ジャーナリスト、小説家などを含む非常に多種多様な経歴の人々による面白おかしい集まりだ。会員制で、総勢180人程度となっている。完全にボランティア制の組織なので、開催する講演や活動で誰かが謝礼を手にすることはなく、会員からの会費と企業からの寄付金によって運営されている。通常の講演の謝礼金の何割かを寄付してくれている会員もいる。僕は当初、会員の選抜および組織の設立に関与したけれど、現在ではほぼただの会員となっている。

エンジン01の活動の一つに中学校に教えに行くというのがある。どこの中学校でも、登録すれば、ウェブサイトを通じてエンジン01に講師の派遣を依頼できるようになっている。これについてはこの前ブログにも書いた。政府に政策の変更、とりわけ非営利団体への寄付に対する課税の改定を働きかけるグループもいる。

エンジン01の主な活動は日本のいろいろな地方で毎年一回会合を開くことで、会員のほとんどがこれに参加する。会合はいくつかの本会議、複数のワークショップおよびパネル・ディスカッション、そして地元コミュニティの面々と夕食を共にする「夜学」で構成される。大抵はこれに加え、会員がスペシャルゲストを囲む非公開のミーティングもある。

プログラム委員会が会員を様々なパネルや夜学に振り分ける。僕は今年、ITに関するパネルに割り当てられたけど、まあ妥当なところだよね。

僕は他にも、稲越功一氏 が主導するワークショップでパネリストを務めた。内容はヌードモデルについて学び、実際の撮影も行うというものだ。ヌードモデルを撮影した経験がなかったため、最初はかなり緊張した。稲越氏は初めに「モデルの美しさについて考え、風呂で自分の体を目にする時のことを思い浮かべるように」と説明してくれた。想像力によって人体の美しさを見るように言われた。ヌード写真のいくつかを見せてもらった後、自分で写真を撮影してみるように指示された。

観衆も参加するよう呼びかけられた。観衆はおそらくは50%が女性で、そのまた50%がおそらく40歳以上といった構成だった。僕を含むパネリストたちで入選作品をいくつか選んだ。入選作品の一枚は着物姿の女性が撮ったものだった。着物の女性がヌードモデルを撮影している場面を写真に収めておけばよかった。 ;-)

このセッションの結果、手元に何枚かのヌード写真が残ったので、Flickr に「Moderate」(中程度)および「Hide this photo from public searches」(一般検索から隠す)のフラグ下で投稿した。それでも、驚いた、と何人かから言われたし、僕の撮った写真の一枚のところにヌードやヌード写真への感度についてのスレッドがついた。僕は「ヌードと裸の違い」を論じる投稿をいくつか読んでみて、これがオンラインで昔から掘り下げて話し合われてきた議題であることに気づいた。コンテキストが凝縮されるインターネットが持つ特性ゆえに、こういった文化的な差異は実にリアルなかたちで俎上に載る。ヌードに関しては、同じ社会集団の中でもそれへの感度は人により様々なんだろうと思う。ひとつ興味深いのは、ヌードを目にしたくないユーザーがどうして「セーフモード」を無効にするのかということなんだけどね。

Charles Robert Jenkins
会員専用非公開ミーティングの今年のスペシャルゲストは、39年間北朝鮮で暮らした元米兵のチャールズ・ロバート・ジェンキンズ氏だった。北朝鮮で過ごした時間について非常に率直に、そして具体的に聞かせてくれた。彼が話した事実や主張には、興味深いもの、ショッキングなものがいくつかあったが、北朝鮮での日々の暮らしに関する話が最も印象に残った。彼は現在、日本の新潟に住んでいる。

夜学パートは例年当たり外れがあるんだけど、今年はとても楽しかった。夜学の概要は、地元の料理屋などを十数か所選んでそれぞれに会員を何人かずつ割り当て、Enjin01の主催で地元の人々皆を夕食に招待するというものだ。我々は地元の文化について色々と学び、地元の人々には充実した時間を提供できるというわけだ。今年は、東京で富士通やインテルなどの企業で働いた後、結婚して新潟に帰ってきたという何人かの女性と同席した。最新情報についていく手段としてのネットについて話し合った。

Ken Mogi
僕にとってのこのイベントの大きな収穫の一つは、茂木健一郎氏の話を聞いて、会話をする機会を得たことだった。彼は僕が知っている中でも最も聡明な人物の一人であるだけでなく、とても愉快で奥行きのある人物であることがわかった。

来年のイベントは名古屋で開催する予定になっている。誰でも参加できるので、足を運んでみてほしい。

Technorati Tags:

Darth Vader, Stormtroopers come to ICANN meeting
初めの頃は、ICANN はこんな組織なのだろうと思っていた

更新が遅くなってしまって申し訳ない。どう表現すべきかをずっと考えていて、考えが古くなってしまわないうちに書き上げてしまうべきだろうとさっき思い立ったところなんだ。

ICANN の理事会の委員に就任したのは2004年12月、ケープタウンで開かれた会合でのことだった。3年間の任期を務め、僕にとっては最後となったロサンゼルスでの会合で退任し、再選に向けて立候補はしなかった。ICANN コミュニティの皆さん、および ICANN という複雑ながら重要なプロセスについて学び、参加するのに助力してくれた人々全員にお詫びしたい。

ICANN に参加する以前は、ICANN はインターネットの中でも唯一うまく機能していない部分だと思っていた。ICANN と同じ役割を果たすより良い方法があるはずだと確信していながら、それを具体的に突き止める気にはなれていなかった。当初は「割り当てるだけにすべきだ」とか「早い者勝ちにすべきだ」とか「撤廃するべきだ」といった意見に賛同していた。ICANN の面々が聞けば、「そんなに単純ではない」とか、「この時点ではそれは不可能だ」と反論したことだろう。

3年の間、プロセスの一部として実際に関わってみると、自分が後者の立場で同じことを口にしているのに気づく。また外野席から ICANN に非難のヤジを飛ばしつつ本気で協力や物事を変える努力をしない人々には苛立ちをおぼえるようになった。そして、(ほとんどがボランティアとして)ICANN に参加し、プロセスの改善とインターネットの運営維持に力を注ぐ多くの人々に敬意を抱くようになった。

ICANNは、紆余曲折の歴史をもち、ほころびだらけではあるけれども、今の僕に言わせれば、インターネット上のネーミングやさまざまな数字を管理するための最善の方法であり、ICANN が果たしている機能の肩代わりとなり得るいかなる新しい試みも、きっともっと不公平なものになってしまい、おそらくは機能しないのではないかと思う。

ICANN の役割がそれほど重要ではなくなる技術的なアーキテクチャやアイディアも出てきており、そのこと自体は望ましいことだと思う。でも IPv6 や IDN 、DNSEC など、より具体性のある仕様さえも定着させるのに難儀しているのが現状だ。「DNS を一から再設計」して、人々に使ってもらえる状態にもっていく...なんてことはほぼ不可能ではないかと思う。航空機を、飛んでいる最中に再設計しようとするようなものだ。その一方で、ドメイン名の重要性が低下するような革新的な進歩もありえるだろう。

現在実施されている ICANN の業務においては、いくつかの支持組織がコンセンサス形成および方針決定の流れに寄与している。理事会は総員15名で、そのうち8名は NomComプロセスを経て一般から指名された、いわば中立的な立場であり、7名は各支持組織内から選出される。現在の理事会の顔ぶれは地理的にも他の観点からも、均等に割り振られ、バランスがとれているといえるだろう。業務そのものを目に見える形で「キャプチャ」するのはほぼ不可能だが、参加したいと思った関係者は現場に足を運ぶだけでいい。

ICANN が抱えている課題の一つは、不公平であるといったことではなく、難しい問題に関してコンセンサスを得ることの難しさ、およびそれにかかる時間なのだ。別の課題として、ICANN の決定によって影響を受ける人々の大部分、すなわち一般ユーザー層は、ICANN について知らず、関心もないという点が挙げられる。この層の意見を汲み上げるより良い方法を考案することは常に課題として挙げられ続けてきたが、これは ICANN に限ったことでもない。あらゆる政治的活動や集団活動には、影響を受ける一般大衆に関心をもってもらうことの難しさがある。

理事会に参加するようにと複数の人々に勧められた当時は、理事としての任期を裁判の陪審員を務める義務のようなものだと認識していた。僕は過去10年間、正常に機能し続けるインターネットを使ってビジネスを展開し、自身のソーシャルネットワークを構築していくという形で、恩恵を授かってきていた。3年の任期はいわば社会奉仕のようなもので、受けた恩恵の一部を還元する機会だと考えた。理事としての仕事は、毎月に近い頻度の電話会議、おそらくはおよそ数千ページ分になる読み仕事、理事会が実際に顔を合わせるワークショップが2回、そして会議が3回といった内容だった。会議はそれぞれ一週間かかる。合計すると毎年2ヵ月近い時間を割くことになるのだった。

新たに Creative Commons の会長に就任し、また、経営に関わる会社に費やす時間が徐々に増えていく中で、ICANNの理事をもう一任期務めるのは、どう考えても合理的ではなかった。計算してみたところ今年は、ドメイン「.xxx」を許可すべきかについて色々読んだりあれこれ話し合ったりするのに費やした時間が、経営に携わるどの会社にかけた時間よりも長くなっていた。だが結果的に僕の票は少数派となり、「.xxx」は却下され、結実せずに終わってしまった。

とはいえ、後悔は一切していない。素晴らしい人々に出会うことができて、インターネットの仕組みについて多くを学び、ICANN を構成し、支える各組織や人々に深い尊敬の念を抱くようになった。僕の任期を実りと刺激の多いものにしてくれた ICANN のスタッフ、理事、関係者各位に対して重ねての感謝を表したい。

Jump-1
JUMP系列 Photographer:老0

ロサンゼルス発のフライトで昨日の午前5時に北京に到着して、今日の午後1時にニューヨーク向けて発つ予定だ。ロジスティックスおよび環境的な観点からは、今回はこれまでの旅行の中でもかなり無鉄砲な部類に入るだろう。けれども、その内容は,僕の人生で指折りのものだった。たった一日のうちにこれだけ大勢の面白い人たちに出会い、面白いものを目にして、面白い会話を交わしたのは本当に久しぶりだ。

昨日の朝一番のイベントは、Isaac Mao 氏が主催した cnbloggercon での講演だった。共有経済について話し、中国というコンテキストにおけるシェアリングについて面白い質疑応答や講演前後の雑談をすることができた。名前しか知らなかった中国系ブロガーの面々にも大勢会うことができた。この素晴らしい会議を年一回開催してくれている Isaac 氏率いるスタッフに感謝すると同時に、今まで足を運べなかったことを申し訳なく思う。

その後、北京にある中国国家図書館で開かれた Creative Commons China(知识共享)の写真コンテストの受賞式に出席した。様々なCCライセンス下のプロ・アマ作品が1万点も応募されていて、「社会人文」「自然環境」「人物肖像」の3つのカテゴリに分かれていた。受賞作品は有名な写真家、教授などの著名人を含む選考委員会によって選出された。写真の出来はいずれも素晴らしいものだった。受賞作品の紹介ページがこちらにある。優勝作品のすぐ下に次点作品の紹介コーナーがリンクされているので、見逃さないでほしい。

欧米諸国に「Flickr に無料写真が1枚追加されるたびにプロの写真家が1人失業する」なんて見当違いなことを主張する人もいる一方で、中国ではプロの写真家たちがCCライセンス下で傑作を世に出している。僕の見た限りでは、アマとプロが連携をとり、お互いを支え合っているようだった。

受賞式の後にはワークショップも実施され、高名かつ興味深い講演者の面々によるプレゼンがあった。総じて画期的で、手際良く実施されたイベントだった。Chunyan と CC China のスタッフに賛辞をおくりたい。

旅行の写真はまとめて Flickr にアップロードしているFirefox のプラグインを使えば、Flickr に適用されている、中国系ドメインからのアクセスブロックを回避できることを昨日知った。そうでなくちゃ!

Changes at ICANN

彼のチームが解散したことに伴って,Vint Cerf氏がICANNの会長から降りた。新しい理事会は新会長にPeter Dengate Thrush氏を選出した。

同時に僕のチームも解散した。このことについては,このブログで改めて書こうと思っている。ともかく,Vintのことを先に書いておこうと思ったんだ。

24/7 Video Summitには、最近開かれたどのカンファレンスよりも多くの友人たちが参加する。盛り上がること間違いなしだ。つまらない人間になりたくなかったら、参加した方がいいよ。

24/7: A DIY VIDEO SUMMIT

February 8-10, 2008 School of Cinematic Arts, University of Southern California

[Howard says] I'm thrilled to moderate a session on Feb 9 that will include Yochai Benkler, John Seely Brown, Joi Ito, Henry Jenkins, and Lawrence Lessig. I don't think this particular group has ever been on stage together.

Conference web site: http://www.video24-7.org
Blog: http://diy.video24-7.org/

Spaces are limited for attendance at the academic panels and the workshops. The video screenings are free and open to the public.

24/7: A DIY Video Summit will bring together the many communities that have evolved around do-it-yourself (DIY) video:artists, audiences, technology providers, academics, policy makers and industry executives. The aim is to discover common ground, and to chart the path to a future in which grassroots and mainstream, amateur and professional, artist and audience can all benefit as the medium continues to evolve.

This three-day summit features:

SCREENINGS OF DIY VIDEO

On February 8 and 9, there will be screenings of DIY video that are
open to the public. These will feature curated programs on design video, activist documentary, youth media, machinima, music video, political remix and video blogging. The video program will culminate in an evening program and reception on February 9 that will draw from all of these video genres.

ACADEMIC PROGRAM
Registered attendees will have access to the academic program on February 8 and 9 that features panels on The State of Research, The State of the Art, DIY Media: The Intellectual Property Dilemma andDIY Tools and Platforms. Featured speakers include Yochai Benkler,
John Seely Brown, Joi Ito, Henry Jenkins, Lawrence Lessig, and Howard
Rheingold.

WORKSHOPS AND BIRDS-OF-A-FEATHER MEETINGS

On February 10, the day will be devoted to practical and hands-onworkshops for registered attendees on topics such as intellectual property, media creation, distribution and new-media design tools.
Attendees will also have the option of organizing their own birds-of-a-feather meetings to connect with other attendees.

My new Hello Kitty World of Warcraft UI
最近使い始めたハローキティ・バージョンのWorld of Warcraft用インタフェース

Yusufからの問いかけ

いや,僕はこれに関わっていないれど・・・;-)、とてもよくできている。
どこでこれをダウンロードできるか知っている人がいたら教えて欲しい。

追加:見つけた!Hello Kitty Island Adventure UI

Nagai Minami Jr. High School students
長井南中学校の生徒たち

僕は数年前、日本で「Enjin01」という非営利団体を立ち上げる手伝いをした。この団体のリーダーは三枝成彰氏。時々無茶なこともするけれど、とても寛大で思いやりがあって、意欲的な人物だ。彼は著名人をたくさん集め、企業の役員や作家、建築家、女優、教育者、教授、芸術家、政界の有力者、音楽家といった様々な文化人グループに呼びかけた。Enjin01には、今や100人以上の会員がいる。

僕らは1年に1度、日本国内の一地方を訪問し、地域のコミュニティーと緊密に活動し、一般公開のセミナーや会議など、ボランティアの無料イベントを開催している。

また最近、このイベント以外に,Enjin01の会員が全国の中学校を訪れて講義するプログラムを始めた。講義を希望をする中学校の先生は,Enjin01のサイトあるフォームを使って申し込めるようになっている。僕が知る限りでは、今のところ依頼を断ったことは一度もなく,たくさんの講義を行ってきたはずだ。

先週、僕は初めてその講義を受け持った。僕を含めて4人で、山形県の小さな町にある長井南中学校に行って来た。中学校は新幹線の駅から20分の所にあったので結構便利だったけど、それでも家から片道3時間以上かかった。でも、大変だったのは移動のことじゃなくて別のことだった・・・。

僕は西町インターナショナルスクールというところの理事をやっていて、そこには中学校もある。けれど、今まで実際に中学校の教壇に立たたなければならなくなくなったことは一度もなかった。長井南中学校では、35人程度のクラスを対象にした授業を2つ予定していた。

その講義は、僕が今まで担当した中でおそらく一番大変な講義だったと思う。中学校という場所がどんなところかすっかり忘れていたし、山形の中学校と西町インターナショナルスクールがおそらく全然違うことにも気づいた。僕は、生徒たちと一生懸命コミュニケーションを取ろうとしたんだけど、彼らがシャイだったのに加えて僕が事情をよく理解していなかったので、それは大変なことだった。

けれども最終的には、山形での講義は僕にとって非常にいい経験になった。一部の生徒たちは見るからに興奮していたし、生徒と先生がみんな教室に集まって報告する「まとめ」の時間では、少なくともその場で報告した子に関しては話を聞いてくれていたことがわかった。

実社会での自分の地位や名声を全く知らいい、あるいは関心がない中学生を目の前に話をすることは、心の安らぎになるし新鮮な気持ちにさせてくれると心底思う。業界の会議で同じ人種にばかり話をしている人にお勧めだ ;-)

ともあれ、僕達をもてなしてくれた山形の人達に心から感謝したい。また僕達の講義が、講義を聴いてくれた全員の役に立ったらいいと願ってる。

画像をいくつかFlickrにアップしておいた