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2018年5月13日に、素朴な疑問を投稿してみた:

ちょっと青臭いと思われるかもしれないけど、仕事に関する分野の学術論文をたくさん読むようになって気づいたのは、引用される文章はブログよりも論文が多い傾向にあること。内容的にはブログ投稿のほうが優れている場合でも、論文の方が引用されてしまう。わからなくもないことだけど、実際に目の当たりにすることが多くなって、そうだったのか、という思いだ。

240ものリプライが来てはっきり分かったのは、ブログは学術誌の世界では掲載の対象とされていないこと。その理由としてよく挙げられたのは2つあって、リンクの寿命が短いことと、専門家同士による査読がなされていないこと。僕のブログのURLは2002年にウェブサイトをこのバージョンで発表して以来、ずっと変わっていないことを言っておくけれど、前者は理由としては妥当だと思う。解決策としてはいくつかのアイデアがあって、何人かの人たちが指摘した通り、The Internet Archiveは多くのサイトのアーカイブ保存を行っていて、かなりしっかりした実績も残している。

ピア・レビュー(専門家同士の相互評価・査読)に関する議論もかなり行われて、Karim Lakhaniが、ピア・レビューに関して自ら行った研究へのリンクを投稿した。



@joi
ピア・レビューに関する興味深い研究があるよ。詳しくはhttps://prt.pubpub.org/pub/draft とhttps://prt.pubpub.org/pub/appendix2 を参照。

@klakhani
私が行った研究から、これに関する悲しいお知らせもあるよ: https://pubsonline.informs.org/doi/abs/10.1287/mnsc.2015.2285 ... でも、本当はこの状態が最適なのかな?

Karimはこの研究で「評価者は、自分の専門分野に近い研究提案や新規性が高い研究提案に低い評価を与える傾向があり、これは制度として定着してしまっている」と述べている。

ツイッターでは何人もの人たちがpre-prints(プレプリント)について言及した。これは、査読に時間がかかってしまうため、査読前の原稿を発表するという、最近行われるようになった動向を指す。多くの分野では、ピア・レビューを省き、プレプリントのみを扱っているのが現状だ。いくつかの分野では、臨時のグループや非公式なグループがプレプリントを査読しており、こういった非公式査読グループを参考にしている学術誌もある。
これは、僕たちがお互いのブログの内容を評価し合うやり方にとても似ている。引用し、議論を交わし、リンクを共有する。そして、優れたブログ投稿が一番頻繁にリンクされる。グーグルが創立された当初は、こうして沢山リンクされたブログが検索結果の1ページ目に掲載された。Tim O'Reillyの"What Is Web 2.0"(「ウェブ2.0とは何か」)をはじめとする素晴らしいブログ投稿は、もはや正典といえる存在だ。このため、「教授に『論文ではブログを引用してはいけない』と言われた」という話を聞くたびに、それは違うんじゃないか、と思う。

ピア・レビューがその他の方法より優れていることは確かかもしれないけれど、向上の余地があることも間違いない。MITの研究者が2005年に発明したSCIgenは、無意味な論文を作成しており、そういったデタラメな論文が学会に提出されて受理された例もある。2014年に、120以上の論文がコンピュータに作成されたニセ論文だったことをフランスの研究者が発見し、SpringerとIEEEがそれらを除去した、という出来事もあった。ピア・レビュー自体でさえ、機械によって成功裏に模倣された例もある

Media LabとMIT Pressでは、PubPubなどの実験を通して、出版の新しい方法に取り組んでいる。ピア・レビューの未来についての議論も行われてきた。ASAPbioのJess Polkaなど、これらの課題に取り組んでいる人たちもいる。ワクワクするような進歩もあるけれど、まだまだ道のりは長い。

僕たちにできることといえば、まずは、ブログを引用しやすくすることだ。ツイッターでは何人かの人たちが「誰が何をしたかは、ブログよりも学術論文のほうが分かりやすく書いてある」と言っていた。僕はJeremy Rubinに促されて、誰かに助言などをしてもらったブログ投稿の場合、文末の謝辞欄にその人の名前を記載するようになった。その例として、FinTech Bubbleについての投稿などがある。また、つい最近、Borisが僕のブログの各投稿の終わりに「引用」ボタンをつけてくれた。みんなにも是非やってみてほしい!次は、各投稿にDOI番号をつけることを検討すべきかもしれない。ただし、個人でブログをやっている人がお金をいっぱい使わずにDOI番号を取得するには、どうすればいいか検討が必要だ。

残念なのは、ブログの引用フォーマットが非常にお粗末だということ。"Cite blog post"(「ブログ投稿を引用する」)をグーグルで検索してみると、"How to Cite a Blog Post in MLA, APA, or Chicago"(「MLA、APAあるいはChicago方式でブログ投稿を引用する」)というブログ投稿に辿り着く。そのブログ投稿によると、この投稿をAPA方式で引用する場合、"Ito, J. (2018, 6月 4日). ブログの引用表記. [Blog post]. https://joi.ito.com/jp/archives/2018/06/04/-00001.html"となる。これには納得がいかない。ブログの名前こそ掲載するべきじゃないのか?MIT Academic IntegrityのウェブサイトのCiting Electronic Sourcesの部分を見てみると、Purdue OWLのページへのリンクがある。Purdueの場合、ブログ・コメントを角括弧をつけて記載するという、やや謎めいた方式となっているが、おおよそ似ているものだ。僕から言わせれば、僕のブログの名前が持つ重要性は、どこかの学術誌に劣っていることはないので、イタリック体で記載することにする。APAのガイドラインなんか守らない。ブログの名前がURLの中でなく、引用文にちゃんと記載されるよう、APAのガイドラインを変更させるには誰に働き掛ければいいのだろう?

Credits

Boris AnthonyとTravis Richがこのブログの引用に関する作業を担当し、引用方式について話し合ってくれた。

Amy BrandがPeer Review Transparencyのサイトへのリンクを提供してくれ、Jess Polkaを紹介してくれた。

訳:永田 医

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1996年当時の本サイト

ブログのアップグレードと整理にご協力いただいた、Boris AnthonyDaiji Hirata のお二方に感謝!

プラットホームを Movable Type Pro 6.2.4 にアップグレードした。(そう、いまだに Movable Type を使っていたりする。) Daiji と Boris が Facebook の Instant Articles を使えるようにしてくれた。きっかけになった Dave Winer の投稿 と、協力してくれた Facebook の皆さんに感謝したい。Boris がブログのデザインをクリーンアップしてくれたし、レスポンスも改善してくれたため、モバイルフレンドリー度が上がった。

感心するのは、長年経つのにこのサイトのデザインが古くなっていない点だ。

僕ら(Eccosys の旗揚げメンバー)がウェブサーバーをセットアップしたのは1993年のことだった。1993年7月1日付けのこれが、僕がインターネットに投稿した最初の日記的なものだった気がする: 「Howard が Wired で僕のことを書いてる!」 2002年には Justin Hall の協力のもと、固定型だったウェブサイトを「ブログ」に変換した。固定型ウェブサイト時代も日記を載せていたが、この「ブログ」という新しい仕組みのおかげで更新がはるかに楽になった。

Boris が2003年の夏に僕のブログのデザイン担当を引き継いでくれて、2003年の7月にサイトを再ローンチした。2008年には Susan Kare が作ってくれた真新しいロゴも含む大幅なリデザインを行なった。

技術面で様々な変化が起きたにもかかわらず、このウェブサイトのコンテンツのほとんどが上記の度重なるアップグレードを経つつ今も存在しているのはかなりすごいことだと思う。また、Archive.org が大もとのデザイン版のこのサイトその前のeccosys.com のアーカイブを残してくれているのも嬉しく思う。1993年の一番最初のバージョンは、僕のわかる限りでは失われてしまっているようだけど。ウェブもその水準もとても強固なものだし、ずっとそうであってほしいと思う。

ここ数年の間に、僕自身、ブログへの投稿が少しずつ滞るようになり、中断寸前にまでなった。そこで原因の分析を試みた。

興味のある事柄全てについて書き終えてしまったのか? ただ単にブログに飽きたのか? 自分のブログのサイトのツールとデザインに飽きたのか? はたまたWorld of Warcraftのほうで遊びすぎなのか? はっきりとはわからないが、おそらくこれらの要素の組み合わせだったのだろうと思う。

また、ソーシャルネットワークのソフトウェアツールやそのための会議、またそれらを話題にすることさえも、嫌気がさしてきていたようなところもあった。

去年のいつ頃だったか、Anilと話していて、彼がMovable Type version 4について心底胸躍らせていることを知った。彼はその新しい機能の一つ一つについて、またSix Apartのスタッフらがその件でどれほど盛り上がっているかについて説明してくれた。そもそも僕が知る限りAnilが何かに熱中すること自体久しぶりのことだし、何だか僕もつられてしまった。サイトのリニューアルについてはBorisとの間でかなり前からやろうという話は出ていたので、このMT4を機会にやることにした。

MT4は確かにまだいくつか詰めの甘い箇所があるけれど、大幅に改善されてきてはおり、僕は大いに満足している。(もっとも、詰めの甘い箇所への対処は僕の担当ではないのだけれどね。)

というわけで、新生ウェブサイトがこれだ。まだあれこれいじっている最中なので、新しい枠組みをひとまず公開したといったところだろうか。トップページは、ブログというよりも、感じとしてはダッシュボード的にしてある。最新の投稿だけはちゃんと表示されるようにしてあるんだけどね。ソーシャルネットワーク系の要素をちょっと逆に使う感じで、僕自身のサイトを目的地に、各ソーシャルネットワークを枝的な位置づけにできないか試している。

次に我々が取り組むのは、MT4と連動して使えるコミュニティパックだ。意図通り機能してくれれば、友人のプロフィールを僕のほうから作成できるようになり、その友人のソーシャルネットワークに僕のリンクを追加してもらうということができるはずだ。これにより、僕が以前使っていたfaceroll(顔写真の一覧)よりももう少しダイナミックになるはずだ。僕のサイトが新たなソーシャルネットワークになるとは今思っていないけれど、僕と繋がっている人々同士の繋がりを、僕のサイト上で好みの方式で表示できればと願っている。これが軌道に乗ったら、何をすべきか、またすべきじゃないかについて、皆さんからフィードバックをもらおうと思う。

Twitter が持つ俳句的な制約は本当に素敵なんだけど、僕としてはまたブログが書きたくなりはじめている。 ;-)

素晴らしいデザインをしてくれたBoris、バックエンドを手伝ってくれたKuriとJim、我々をMT4に誘導してくれたAnilとSix Apartチーム、素敵な新しいロゴを作ってくれたSusan Kareにそれぞれ感謝したい。やったね!

PS:ちなみに、画面右上にいるJonkichi君の小さなアイコンをクリックすると、秘密でナイショのRupture埋め込み画面が表示される。

Jump-1
JUMP系列 Photographer:老0

ロサンゼルス発のフライトで昨日の午前5時に北京に到着して、今日の午後1時にニューヨーク向けて発つ予定だ。ロジスティックスおよび環境的な観点からは、今回はこれまでの旅行の中でもかなり無鉄砲な部類に入るだろう。けれども、その内容は,僕の人生で指折りのものだった。たった一日のうちにこれだけ大勢の面白い人たちに出会い、面白いものを目にして、面白い会話を交わしたのは本当に久しぶりだ。

昨日の朝一番のイベントは、Isaac Mao 氏が主催した cnbloggercon での講演だった。共有経済について話し、中国というコンテキストにおけるシェアリングについて面白い質疑応答や講演前後の雑談をすることができた。名前しか知らなかった中国系ブロガーの面々にも大勢会うことができた。この素晴らしい会議を年一回開催してくれている Isaac 氏率いるスタッフに感謝すると同時に、今まで足を運べなかったことを申し訳なく思う。

その後、北京にある中国国家図書館で開かれた Creative Commons China(知识共享)の写真コンテストの受賞式に出席した。様々なCCライセンス下のプロ・アマ作品が1万点も応募されていて、「社会人文」「自然環境」「人物肖像」の3つのカテゴリに分かれていた。受賞作品は有名な写真家、教授などの著名人を含む選考委員会によって選出された。写真の出来はいずれも素晴らしいものだった。受賞作品の紹介ページがこちらにある。優勝作品のすぐ下に次点作品の紹介コーナーがリンクされているので、見逃さないでほしい。

欧米諸国に「Flickr に無料写真が1枚追加されるたびにプロの写真家が1人失業する」なんて見当違いなことを主張する人もいる一方で、中国ではプロの写真家たちがCCライセンス下で傑作を世に出している。僕の見た限りでは、アマとプロが連携をとり、お互いを支え合っているようだった。

受賞式の後にはワークショップも実施され、高名かつ興味深い講演者の面々によるプレゼンがあった。総じて画期的で、手際良く実施されたイベントだった。Chunyan と CC China のスタッフに賛辞をおくりたい。

旅行の写真はまとめて Flickr にアップロードしているFirefox のプラグインを使えば、Flickr に適用されている、中国系ドメインからのアクセスブロックを回避できることを昨日知った。そうでなくちゃ!

親しい友人の間で、主に携帯電話を使って撮った写真を共有することに特化した便利なサービス「Radar」に、新しい共有機能が追加された。少人数のグループでプライベートな記録を共有することを目的にしたこれまでのサービスに加えて、みんなに見られても構わない写真の共有もRadarでできるようになったんだ。それを簡単に行うためのウィジェットなども用意している。

僕はこのRadarに投資した。なぜかというと、小規模なグループ内で互いに写真を共有することと、このブログのように「公開」することは別ものと考えていて、しかも前者の市場はまだまだ需要が満たされていないと思っているからなんだ。とはいえ僕は、撮った写真をグループ内で見せ合うだけでなく,不特定多数で共有したいと思う瞬間はあると本当に思っている。だから今回の流れはRadarにとってはいいことだと思っている。

おそらく今回の機能拡張によって、僕はますますRadarを使いたくなると思う。というのは、僕は普通の人より・・・ゴホゴホ(咳)・・・少しだけ「オープン」な性格だから。詳しくはRadarのブログを見てほしい。

何ヶ月にも渡るデジタルガレージテクノラティの努力の末、本日テクノラティジャパンのβ版サイトを公開することができ、本当に嬉しく思います。ブロガーの皆さんの中には、α版サイトを見つけてブログに書いてくださっていた方もいらっしゃいました。本日公開したβ版では、皆さんのフィードバックが反映されています。是非日本語のNEWSTALK(トップニュース)BOOKTALK(トップブックス)等新しい機能も試して、ご感想を聞かせてください。

私たちもまだバグを見つけたりしながら日本のブログ界の皆さんにとって最も便利な物は何か、模索しています。皆さんのフィードバックやコメントは本当にありがたく受け止めています。是非お気軽にこのブログにコメントを残したり、ご自身のブログに書いたり、トラックバックをしたり、メールを送ったりしてください。

長らくお待ちくださっていた皆様、ありがとうございました。チームのみんなもありがとう。皆さんと一緒にテクノラティが日本のインターネットにとって役に立つ存在になれるよう、頑張っていきたいと思います。

僕のブログでは、クリエイティブ・コモンズ (Creative Commons: CC) ライセンスのバージョン "2.0" を採用しています。つまり、その帰属が僕となっている限り、誰でも僕のブログから許可なしにコピーまたは派生著作物を作ることができます。

NECがブログを開始するにあたり、僕のブログコンテンツの使用について相談を受けました。

ただ残念ながら、僕の書く内容はほとんどが英語です。掲載内容の翻訳を僕自身で試みたり、何名かのボランティアに頼んで翻訳してみてもらったこともありますが、翻訳作業というのはあまり楽しいものではなく、僕としては、翻訳に時間を費やすくらいなら、その時間を使って英語の記事をもう 1 本書きたいのです。

今回は、僕のブログに対する NEC の熱意と、クリエイティブコモンズ・ライセンスの概念のコンビネーションにより、NECブログへの掲載が実現されることになりました。NECは翻訳費用を負担する形で自由に僕のブログを翻訳して掲載する。一方、僕はお金は払われないけど、その代わりに僕の文章が日本語でも提供されることになる。

さらにNECは、半年たったコンテンツについては、非営利目的の利用を認める帰属ライセンス(Creative Commons by-nc-sa/2.0/jp)で再びクリエイティブコモンズに提供してくれるので、僕は自分のブログに再びコピーすることもできるのです。

翻訳は文化間の架け橋として不可欠ですが、大きな問題となるのは、時として翻訳は元の記事を書くより費用がかかる点です。今回のようにクリエイティブコモンズを利用して、翻訳費用を負担して成り立つビジネスモデルを構築するのは、非常に良いアイディアだと思う。NECさん、ありがとう!

NECのJoi Ito's Web

テクノラティ/Technoratiとデジタルガレージが業務提携に関して発表を行いました。
提携内容はデジタルガレージの子会社として、テクノラティジャパンを設立し、日本でテクノラティのサービスを提供すると言う内容です。

私はデジタルガレージの共同創業者であり、共同CEOでした。その頃、私が運営していたインターネット会社と、現デジタルガレージCEOである林郁氏が運営していた広告会社の合併でデジタルガレージは生まれました。我々はInfoseekJapan設立など様々な仕事を共にし、非常に面白い仕事を多く手掛けてきまし
た。しかし、Infoseek Japanがスピンアウトする際、私はデジタルガレージからは離れ、Infoseek Japanを経営する事になりました。

今回のプロジェクトは、デジタルガレージを離れてから初めてのジョイントプロジェクトになります。デジャブの様な気分です。

Infoseek Japanを立ち上げた当時、現在では一般的になっているWeb広告の概念は認知されておらず、アド・インプレッションや、クリックスルー・レートの概念とその有効性を認知してもらう事からはじめた経緯があります。

これからのテクノラティ・ジャパンに関しても同様の啓蒙活動が必要になるでしょう。

今回のポイントはカンバセーションです。企業や個人がどの様な発言をしているのか?が重要になってきており、既にバナーアドの世界ではなくなってきていると言う事です。

テクノラティ・ジャパンが日本のブロガーの皆さんに対して良いサービスを提供することが出来る事をうれしく思います。来年の早期からサービス提供出来る様、がんばります。当初はまず皆さんに「Real live Web」とBlog上のカンバセーションがどの様なものかを伝えていく時期だと思います。

Technoratiにとって、日本が国際戦略の第一歩になりますが、日本で信頼できるチームと一緒にこのプロジェクトをできる事が重要だと思います。

最後に新しいGenという人がテクノラティ・ジャパンのプロジェクトのためにデジタルガレージに入社しました。

Welcome to our family Gen!

シックス・アパートはソフトバンクと一緒に、日本でMovable Typeのパッケージ版の販売を始めました。パッケージ版とは言っても、実際の形はフォルダー型なんですけど。とにかく、非常にうまくいっていて、現在ソフトバンクのオンライン・ストアであるECBuyersで、法人向け売れ筋ランキングの第1位に輝いています。自慢に聞こえるかもしれませんが、とてもすごい出来事で僕らはとても興奮しています。

最近どうも「ブロガーの壁」に突き当たったみたいだ。自分のブログを読んでくれる人が増えるにつれ、より大勢の人に向けて書いているんだということを自覚するようになってきた。何か投稿する度に、いろんな視点からの、思慮深いコメントやメールが寄せられるんだから。
「素早く/頻繁な投稿」がブログの基本だという。それは確かに真実だと思うけど、自分が投稿したエントリーに関する議論の厳格さや、出会う人の中に占めるこのブログの読者の割合が増えていることを思うと、もっと面白くて「防御可能」なこと──自己弁護のために時間を費やさなくてもいいようなことを書くようにしないと、と構えてしまう。実際、何についてブログを書くかについては、ずいぶん保守的になってきていると思う。

デーナ・ボイドは、多面的なアイデンティティの決壊についてよく話をしている(僕はしょっちゅうリンクを張ることで彼女の言論のコンテクストを決壊させてます)。以前ダナが「お母さんにブログを見つかっちゃった」という記事を引用していた。これはアーヴィング・ゴッフマンが『行為と演技—日常生活における自己呈示』の中で言っていた「人間は相手によって言動を変え、異なるアイデンティティの一面を提示する」ということにも関連すると思う。
ウェブログで問題になるのは、読み手が多様なコミュニティに属するバラバラの人間であるがゆえに、書き手のアイデンティティの多面性は決壊し、結果として、公的なアイデンティティとしてはある意味「浅い」人格を選ばざるを得なくなるということだ。
シカゴでDJをやっていた頃からの友だちで米国国務省で働いている連中も、僕の会社の社員も、家族も、テキサスの思慮深い保守勢力も、サイファーパンク方面の友だちも、外交官も、日本で仕事のお付き合いがある方たちも、親しい友人たちも、みんな時々は僕のブログを読んでくれている。リアルの人生では、これらの人々に対する付き合い方はそれぞれかなり異なる。いろんなアイデンティティの一面を見せているわけだ。だけどブログでは、全員の反応のことを想像して書かなきゃいけない。それぞれに直接対話しているときのような「深み」に到達することは不可能だ。
だから、たとえば「お酒をやめた」というような個人的な話を露出することがあっても、ブログにおける僕のアイデンティティは浅くならざるを得ない。「深さ」の前提となるコンテクストがそこにはないからだ。僕の禁酒についてもらったコメントの中でも本当に思いやり深いものは僕(の酔態)をよく知っている人からのメールかIM(インスタント・メッセンジャー)経由のものだった。ブログって、自分の駄目さ加減を知るのに役立つようなものではないんだよね。

ハリーは「ヴァーチャルな親密さ」について書いている。どういうことだろう? 僕は彼女の言う「親密さ」はロビン・ダンバーの「魔法の数字150」に繋がる話だと思う。
さて、現時点で#joiitoのIRCチャネルにたむろしてる人間の数は87人。IMの友だちリストに入っているのは216人(同じ人が重複していることもある)。一方でLinkedInのサービスでは僕は490人の人と繋がっていて、携帯電話のメモリには510人分の登録があって、年賀状は約1000枚もいただく。ブログに関しては、1日に13,000のユニークアクセスがあり、ページビューは30,000。今日参加したとあるNPOの基金調達の会合で出会った政治運動家が言うには、選挙に当選するためにはだいたい50,000人と握手しなきゃいけないそうだ。

ロス・メイフィールドは、人間のネットワークを政治的、社会的、創造的という3つのレイヤーに分類している。政治的なネットワークは1,000人単位、社会的だと150人規模、創造的となると12人程度になる。僕の感触では、政治的なネットワークは10,000人単位で、次に来るのがビジネスのレイヤーでこれは500人規模、で、創造的なネットワークが12人くらいだということには異論はない。もちろん科学的な意見ではなくて、個人的な考えだけどね。
この仮説を前提にすると、このブログは政治的なレイヤーに近づきつつあることになる。そう考えると、仕事の連絡をLinkedInで済ませることが多くなった分、IRCやチャットで話をしている時間は気取らずにハッピーでいられることや、今でも何より夕食のおしゃべりが好きなのも肯ける気がする。もし、自分のブログの読み手の規模や人員構成を自分で決められるなら、それぞれのレイヤーに合わせて書き方を変えることもできるだろう。

ミーナは、ブログの本質は一部の評論家タイプの人間が「メディアに対抗する」みたいなものじゃなくて、むしろ普通の人たちが友人たちと一緒に楽しむところにあるんだ、と言う。僕もそう思うし、政治的なレベルに持ち込んでしまうよりは、気持ちとか感情のレベルでブログをやっている方が、よっぽどやりがいがあるのかもしれない。ただ、気をつけなきゃいけないのは、ある日突然有名になっちゃったり、母親に見つかったりして、それまで築いてきたコンテクストがいきなり瓦解しちゃうこともあるということ。
自分のブログのオーディエンス、およびアイデンティティの多面性を管理することはとても難しい。これを本気でやろうとすると、オンラインでも実生活でも、人生最大級の苦労を強いられる。

──以上、なんか最近うまくブログできないよ、ということをブログしてみました。

ジョン・ペリー・バーロウがとうとうウェブログを始めた!

オリジナル:Joi Ito's Web: Barlow blog

ゆうべのクリエイティブ・コモンズの記念日パーティーでアニルrebecca's pocketのレベッカ・ブラッドを紹介してくれた。僕がウェブログを始めるときにも彼女のよいウェブログのための10のTipsを読んだものだ。ここに書いてあることはずっと僕のブログの指針になっている。もし「ウェブログを始めようと思っているけど、どういう風に書けばいいのかわからない」という人がいたら、これを読むことから始めてみるといいと思うよ。

Tip #3
まずは自分の意図する読者層を決めること。友だち、仕事のお仲間、あるいは見知らぬ他人、顧客、さらにはお婆ちゃんに向けて書くのとでは、それぞれに当然書き方も変わってくるはずだから。
誰に向けて書くのかわかっていれば、それに適した文体で書けるようになるでしょう。

これが、簡単なようでいて難しい。意図していなかった人を刺激しちゃったり、文脈を逸脱しちゃったりというようなことはよくあることで、みんな一度は頭を悩ませる問題だ。
こういう問題については、最近ダナとよく議論している。社会学者アーヴィング・ゴッフマンの言ってることとも関連するんだけど、アイデンティティって実はひとつじゃなくて、対する人によって変化するものだよね。多面体であるアイデンティティをどう自己管理していくのか──難しいところだと思う。

訳注:レベッカ・ブラッドの著作については邦訳が出ています(『ウェブログ・ハンドブック—ブログの作成と運用に関する実践的なアドバイス』)


J-WAVEのインタビュー、超いい感じでした。たぶん30分の間に50回は「ブログ」って言ったんじゃないかな。スタジオにいたのが最近ブログにハマった人ばかりだったので、余計に楽しかった。
Blogをやったことのない人にもわかりやすいように一生懸命説明したつもりなんだけど、何度か話がコアな方に行ってしまいましたね。でもまあ、とにかく僕たちの興奮だけは伝わったと思うし、聞いた人にもBlogについてもっと知りたいと思ってもらえたと思います。 J-WAVEは日本で3番目に大きいラジオ局なのでリーチも広いし、ある程度のインパクトがあったんじゃないかな、と期待してます。番組中にもたくさんのリスナーからメールをいただきました。

進行役のSachiさん野中さん、ありがとう!

番組のMP3をアップしておきました(32MB)。

今日の夜、J-WAVEでBlogの話をします。
ついさっき、今晩インタビューしてくれるパーソナリティーのサチコさんのサイトからリンクが張られたというTechnorati経由のIMを受け取りました。今日、僕に会うことについてBlogに書いてくれてる。すごい、インタビュアーもBlogやる人なんだ! クールすぎる。たのしそう。

ちなみに21:15からの放送予定です。でもこれを読んでくれてるくらいの人にはもの足りないかも。;-)

Googleで「miserable failure(みじめな失敗)」で検索すると、ホワイトハウスのサイトにあるジョージ・W・ブッシュの略歴がトップにくる。これはBloggerが仕掛けたGoogle爆弾だ。

Newsdayの関連記事

説明ありがとう、Kev


TypePadの技術を利用したニフティのココログがスタートしました。代表取締役社長の古河さんも自分のBlogを始められたようです。 期待してます、古河さん! Blog on!

Junjiro Hara
BLOGを始めたわけ

私は一新聞記者です。しかも定年まであとわずかの。
伊藤穣一君に勧められてBLOGを開設したのはもうだいぶ前になりますが、使い方も分からず、放置していました。
しかし、定年まで残すところ1年を切り、そろそろ準備体操を始めないと、間に合わなくなる、と考え、一大決心をして、BLOGを試みることにしました。
決心といってもそんな大それたことではありません。定年になれば、新聞には書けなくなります。しかし、年をとったからといって、書きたいことが減るわけではありません。
既存メディアは依然大きな影響力を持ち続けています。情報をある意味で押し売りしているからです。押し売りする材料はメディアが決めます。その枠にはまらない情報はくずかごに直行し、世間の目に触れることはありません。
年をとるにつれ、書きたい記事は既存メディアの枠からはみ出すことがなぜか、多くなります。既存メディアのしがらみが疎ましくさえなります。
BLOGなら老年記者のわがままを通してくれるのではないか、と考え、老骨と老眼にむち打ってBLOGを始めた理由(わけ)です。
足腰は弱くなりましたが、原稿を書く早さだけはまだ健在です。
junhara

ブロッグの世界へようこそ。一緒に日本を変えましょう!

ひとつ前の投稿で触れたJoseph Urbaszewskiさんのウェブログは、ウェブログがマスメディアに勝つこともあるんだってことの好例だといえる。でも、だからといって職業ジャーナリストを叩くのはやめといたほうがいいと思う。

編集者の助けがなくては書けない、終身雇用じゃないと不安、訴えられたときに護ってくれる存在が必要、新聞配達少年なしでは読者に読んでもらえない、情報の正当性を主張するために会社のブランドが必要──そんなジャーナリストがいたとしても、それはそれで、彼らの自由だ。あんまりあら探しするのは意地悪だと思うよ……。

カリフォルニア州南部で起きてる山火事、あの現場のすぐ近くに住んでいるJoseph Urbaszewskiさんという学校の先生が、火災の状況を 自分のウェブログで伝えている。彼のウェブログは今、一種の情報センターみたいになっていて、マスメディアの報道よりも情報が速いようだ。

消防無線のfeedも配布されていて、ヘトヘトになりながら英雄的な消火活動を続けている消防士たちの交信を聴くことができる。

Kevin Barron
聞こえてきた音声:「避難勧告をしたんだが、自宅を離れことを拒否している住民がいる」

基地(?)からの返信:「その人たちの名前と、生年月日、それからかかりつけの歯科医の電話番号を訊いておいてくれ!」


情報とリンクをありがとう、Kevin。どうか無事で。

訳注:蛇足ですが「歯科医の電話番号」は、歯型の記録があるところ、という意味だと思われます。
July 14, 2003 11:38 AM

Joiさん、こんにちは。
坂本龍一さんに、blogに参加してもらいました。
すでに「codeblog」で、モブログされていますよ! :-)

Reaction遅くなってすみません。

This is cool!

アメリカの大統領選で注目を浴びてるHoward DeanはLawrence LessigのBlogでGuest Blogします。

FOAFに日本語を入れる話がrdfweb-devのMLで出ました。

Thanks for the link Danny Ayers

My email notifications list is a combination of people who had subscribed to my blog, my old mailing list and random friends. I stopped sending blog entries via email when I started increasing my output. Some people have told me that they would rather receive email notifications. I just set up a Bloglet account and now you can get this blog via email. If you are receiving this via email, this will be the last time you get email from me. If you would like to subscribe by email, please go to my site and subscribe. The box to enter your email is towards the bottom of the bar on the left side of the page.

By Joichi Ito

(訳:Zachary)

あるミーム(※1)Ivanがどのようにしてアリスに作り出され、Weblog宇宙を旅したかというお話。僕はmicrocontentがblog間を行き来する様子をお見せしようとこのお話を書いた。自分が普段blogする時に使うアプリケーションやサービスを全部紹介している。多分これは自分用の用語集を作るのに良いきっかけになったと思う。もし技術的な間違いや、このお話をもっとおもしろくする内容があれば教えて頂けるとありがたい。

(※ 1Meme(ミーム)とは、「模倣する」という意味のギリシア語(mimeme)に「記憶する(memory)」を組み合わせた造語であり、「文化の伝達を担う遺伝子」という意味がある。英国オックスフォード大学の生物学者リチャード・ドーキンス(Richard Dawkins)が、著書『利己的な遺伝子(The Selfish Gene) 、1976』で提唱した言葉。)

アリスはIvanというアイデアについてしばらく考えていた。ある夜午前2時、Ivanの準備ができ、彼女はベッドの側でスリープしていたPower Bookを起こし、Movable TypeにエントリーをポストするクライアントのKung-Logを開いた。彼女はIvanが入るカテゴリーを選び、iTunesで聞いていた曲を追加するボタンを押し、そしてモpostモをクリックした。Kung-Logは彼女のサーバーであるAliceBlog上のMovable Typeに接続した。Kung-LogとMovable Typeは幼なじみのようなものなのでmetaWeblogAPIで交信し、Kung-LogはMovable TypeにIvanがどんなものか、誰が書いたか、そしてどのカテゴリーに入るべきかを正確に説明した。
Movable TypeはIvanを同じサーバー上で走るデータベースMySQLに配置し、それから作業を開始した。すべてのTemplateとIvanの仲間となるべきmicrocontentを呼び出し、それらをまとめてAliceBlog内の関連あるhtmlxmlファイルを再構築した。またweblogs.comや他の2,3のサイトとXML-RPCで交信し、Ivanの追加によってAliceBlogがアップデートされた事を知らせた。さらにAliceBlogで最新のmicrocontentとなったIvanをIndexページのトップに置き、すべてのカテゴリーページに加え、専用のhtmlページを与えてトップページにパーマリンクを貼った。
IvanはRSSファイルにもなった。そのRSSファイルはXMLファイルで、Ivan やそれ以外のmicrocontentを複数含んでいた。Ivanは誰が書いたか、いつ書かれたか、アリスがIvanの説明用に添付した写真、その解説へのリンクなどのメタデータによって非常に明確に示されていた。

ボブはAliceBlogの大ファンだった。東京に住んでいて、自分のPCでRadio Userlandを走らせていた。ニュース統合ページが開いていた。Radio UserlandはAliceBlogがアップデートした事を察知した。というのはweblogs.comがMovable TypeからアリスがAliceBlogをアップデートした知らせを受けてすぐchangesページにAliceBlogを加えたからだ。彼はIvanを見て非常に感心し、横のモpostモをクリックした。Ivanは新しいウィンドウに現れ、ボブは自分の考えをタイプしてモpublishモをクリックした。Ivanとボブのコメントは彼のPCのRadio Userlandフォルダに保存された。
Radio Userlandはテンプレートを呼び出しMovable Typeと同様ににすべてのファイルを転送した。一つ違うのはこれは全部ボブのPC内で行われたという事。それからRadio UserlandはすべてのファイルをBobsBlogが所属するcloudへ流した。この瞬間BobsBlogにIvan、AliceBlog上のIvanへのリンク、そしてBobの考えが加わった。RadioUserlandは同時にweblogs.comにBobsBlogがアップデートした事を知らせた。

チャーリーはBobsBlogのデザインが好きでインターネットにアクセスするときはいつも最初にチェックしていた。彼はそこでIvanを見て、とてもクールだと思った。彼はIvanがそれまで見たことがなかったAliceBlogからのものと気付いた。彼はAliceBlogへのリンクをクリックし、すごくきちんとしていると思った。他の人もAliceBlogを読むべきだと思った。そこには"blogroll me"と書かれたボタンがあった。彼がボタンをクリックするとスクリプトが走ってblogrolling.comにメッセージを送り、AliceBlogが彼のblogrollに追加された。チャーリーのBlogは誰かが見るたびに彼のblogrollをアップデートするようになっていたので、AliceBlogもそこに追加された。チャーリーはIvanについて書きたかったので、自分のBloggerページに行きIvanをウィンドウにコピーしていくつかコメントを加えてモpublishモのボタンをクリックした。この瞬間IvanはCharlieユsBlogとRSSファイルに追加された。チャーリーのRSSファイルはBloggerを作った人達が運営するBlogspotというサーバー上にあった。

デーブはチャーリーのサイトが好きだったが非常に忙しく、ネットサーフィンする時間が無かった。彼は自分のMacでNetNewsWireを走らせていた。30分ごとにリストにあるweblogを巡回しRSSファイルを拾ってくるソフトだ。RSSファイルはいつIvanが追加されたかという情報を含んでいたので、NetNewsWireはそれが新しいmicrocontentであると認識してハイライトした。デーブがスペースキーを押すとNetNewsWireが新しいmicrocontentを次々と表示した。
デーブはIvanを見て本当に興奮した。彼はNetNewsWireのモPost to Weblogモをクリックした。デーブはたくさんのweblogに書き込みしていて、NetNewsWireがそのどれにでもpostすることができた。というのもそれぞれが違うweblogシステムで運営していたが、みんなNetNewsWireが対応しているAPIで交信していたからだ。デーブはMovableTypeのweblogであるDaveBogにポストする事にした。かれはいくつかコメントを付け加えてモpostモをクリックした。
アリスのMovableTypeと同様、デーブのMovableTypeもDaveBlogを再構築し、weblogs.comへXML RPCメッセージを送った。デーブのMovableTypeはAliceBlogもそうであると認識したのでそこにあるIvanへトラックバックを送った。
アリスのサーバー上のMovableTypeはトラックバックを受け取り、AliceBlogを再構築してIvanのトラックバックセクションにDaveBlog上のIvanのパーマリンクを貼った。これでAliceBlog上のIvanを見たすべての人がDaveBlog上のIvanを見る事ができるようになった。それはボブ、チャーリー、デーブによってコメントを付け加えられより成熟しておもしろくなっていた。

数時間の間にIvanはあっちこっちに言った。Blogdexはウェブ上を行き来してみんながIvanへのリンクを持っているのに気付いた。他のmicrocontentよりもIvanにリンクしているウェブサイトの数が多かったの。BlodexはページをアップデートしてIvanをトップに置き、Ivanにリンクしているすべてのweblogのリストも表示した。

Technoratiも各weblogを徘徊して、AliceBlogにたくさんのリンクがついている事がわかった。Ivanがポストされて以来AliceBlogにリンクしているweblogの数が急増していて、他のweblogよりも多くなった。TechnoratiはAliceBlogをリストのトップにした。

アリスはTechnoratiが彼女のためだけに作った彼女へリンクした人全てを含んだRSSフィードを受け取った。職場では彼女はPCでFeedReaderを走らせていて、それがTechnoratiからフィードを受け取りデスクトップの下部のちいさなバルーンウィンドウに彼女にリンクしている人全てを表示した。彼女は嬉しくなった。Ivanがミームへと進化して世界中に広まっていた。
とてもたくさんの人がAliceBlogとIvanにリンクしていたので、GoogleはIvanをページランキングのトップに位置づけた。Ivanに似たアイデアについての情報を探していた人はAliceBlogにたどり着き、そこでのIvanについてコメントを残した。このコメントはAliceBlog上でのIvanについての意見交換となった。
彼女は特におもしろいコメントを見たので引用と他のweblogからのリンクを集め、職場のブラウザからMovableTypeを開けてIraを作り出した。IraはIvanよりもさらにスマートで大ヒット間違いなしだった。

エヴァンはIvanとIraのようなアイデアを探しながら論文を書いていた。AliceBlogからNoteTakerへそれをドラッグして他のアイデアと一緒に自分のoutlineに加えた。彼はモsave as web pageモを選んだ。Note TakerはIvanとIraへの新しいエントリーを含んだノートをポストして、IvanとIraはエヴァンのオンラインノートの一部となった。エヴァンのノートは他のほとんどのweblogが時系列的に構成されているのに対してトピックごとに構成されていた。
エヴァンはノートをOPMLとしてもセーブして、それをフランクとグレッグに送った。フランクはOPMLを開ける事ができたので、それを自分のOmniOutlinerのアウトラインに追加した。
グレッグはRadio Userlandのユーザーで、そのファイルを開けて自分のアウトラインフォルダにセーブした。ActiveRenderはOPMLファイルをhtmlファイルとjavaスクリプトに変換して閲覧者がアウトラインを操作できるようにするアプリケーションで、Radio Userlandはnifty outlineをGregBlogにアップストリームした。

[Translated by Ken-chan and Zachary]

コメントの RSS feed ができました。(ちょうどHowardとこのことを話していたら数分後にテンプレートを作ってくれました。thanks, Hirata!)
英語でも日本語でも可能です。

大晦日にかけて試みた「New Year's moblog」企画だったんですが残念なことに画像アップロードができる時間帯が12月31日0時から1月1日0時まで(日本時間!)になってしまってたので海外の方からのアップロードができなくなってしまっていました。大変失礼しました。是非次回はうまくやりたいと思っています。

今はサイトは元に戻っていますのでご覧になっていただけることができます。せっか
く送っていただいた画像など、スライドショーなどで表示できたらいいんですけれ
ど。。。興味ある方はご連絡ください。
(translated by ichi)

大晦日、オープンな moblog を一つ作り、だれでも大晦日の写真を投稿できるようにします。オープンだけど、常識、良識の範囲で送ってください。URL は http://www.bloggers.jp/ で、そこに載せるためのメールアドレスは、 misoka@bloggers.jp です。サイトとメールアドレスは、世界標準時で 2002年12月31日の 0:00- 23:59 だけ動かします。

JPEG ファイルを添付して送ってください。メールのサブジェクトがタイトルになります。送ってきた写真は、高さを 120 にして表示するので、120x120 にして送ってくれると一番いいです。

ほかの人にも伝えてください ;-)

mobloggingにかんするリソースをちょっと整理してみました。まだドラフトですのでぜひみなさんフィードバックをください。

「moblog* =mobile + weblog」に関してのリソースをまとめてみました。ウェブ上に現在同時進行形で進んでいる動きですが僕が分かる範囲で「moblog」について、それからどうやったらmoblog」ができるかをオンライン上に整理してみました。決して完璧なものではまだないので、是非皆さんのフィードバックがもらえたら嬉しいです。いただいたフィードバックはその都度反映させていきますね。
(translated by ichi)

moblog resources

メールからMTにPostするための簡単スクリプトをNeoteny Blogging Teamで書きました。GPL v.2 licenseで公開します。まだこれから開発をするつもりですので、feedbackをよろしくおねがいします。 ファイルは http://joi.ito.com/archives/src/mail2entry-2002-12-25.tgzにあります。

すみません、Pythonと英語です。

インストールについて

Warning

This is a first attempt -- there are some things missing, but someone w/appropriate UNIX experience should be able to succeed in installation and configuration. I may update the instructions as I get feedback.

Prerequisites

The ability to read English and follow simple instructions.

A host connected to the Internet which can receive email [1] and:

Python >= 2.2.2
MT
enabled w/ the XML-RPC interface
a blog (determine your blog id)
a blog user, the associated password [2]

Please note that this code was designed to run on the host which the blog itself is running on. Other configurations may be possible, but I don't recommend them and don't plan on supporting them at the moment.

Thanks for all the work on this Sen

あとで担当がかわるかもしりませんが、とりあいず僕にFeedbackを送ってください。

PS The GPL license on this code overrides the CC license on this site.

BloggerのAPI 2.0が発表されました。. それにたいしてScripting NewsのDave WinerがWeblog APIを使うようにお願いする。 Movable TypeのBen Trottもコメントする。 BloggerのEvanがこのリリースは評価用のリリースだと説明する。それと基本的にポジティブなコメントが多いと報告する。 Ben TrottはSteve Jensonから評価に対するレスがあったことを報告し、セキュリティーの話をする。(BenはPERLのPGP Module等を書いていて、セキュリティーには詳しい。)
これが今のブロッグのコミュニティーのいいところ。バブル中だとすぐバナーの話とか他社に対する参入衝撃の話が多くて今のコミュニティーみたいにデータフォーマットとAPIのCompatibilityの話なんかなかなか実現できなかった。これから、ブロッグのフィーチャーが笛、競争がはげしくなっていくなか、今みたいにCooperationが続くことが重要な課題でしょう。

昨日かなさんの結婚式でした。おめでとうかなさん、としひささん。ブロッガーだらけでした。結婚ブロッグもあります。


サーバをMT2.5にアップグレードしたので自分のMacKung-Logをインストールしました。Kung-LogはOS X用のMTクライアントです。日本語も大丈夫みたい。

最近話題になっている”ブロッグってなに?”についてアメリカの方でも話題になってます。色々日本でも議論されている事とほとんど同じ結論。”だだのウェッブページとブロッグの違いはよくわからん。ちょっと考えさせて”
Blog - A conversation between Grumpy Girl and The Questioning Ant

2hiptops.jpg米国ではこのDANGER Hiptopデバイスを使ったブロッギングサイト、Hiptop Nationがかなり最近はやっていて、Halloween Scavenger Huntをこの間やりました。Howard RheingoldのSmartMobsでもブロッグされ、参加した人も論文を書いてます

このゲームはチームを組んでモバイル端末を使って皆で色々な指定されたものをみつけてブロッグにアップするレースでした。やっぱり、これからはモバイル、写真、ゲームなどのインフラになっていくのも面白そうですね。

実はもうだいぶ前ですが、テレビのSURVIVORの番組をまねして、ブロッグでやった人たちもいます。かなり面白かった。

日本でも面白いモバイルブロッグゲームやりたいな。新しいCLIEとか、カメラ付きの携帯でもいいよね。

こういうとき、本当に日本語をもっと勉強するべきだと思う。。。

yomoyomoさん。。。ちょっと違うんだよ。ブロッグはオープンでこういう形でお互いのコメントを読んで、リンクして、CONVERSATIONがもてる分散型のウェブページです。本当に新しい文化が生まれると思います。もちろん日記サイト、BBSなどで同じようなことは出来ますし、していましたが、ブロッグとあえてここで新しい名前で呼んでるのや、僕は新しい書き方とコミュニティーの作り方だと思います。

それで、JBAは別にINSIDERな組織を作ろうとしてるではなく、これからもっとブロッグをどうやったら広げられるか考える会です。ちょっとダサいけど英語がうまい僕と、デザイの面白さいっぱいなENOさんとメディア美学なら任せての武邑先生と一緒に考えよう!と最近思っただけです。ここで、”特権意識、権威主義”なって言っていないで、一緒に話をしましょうよ。別に何かを否定してうわけではなくて、もっともっと今までウェブで発言していなかった人を引き出そうとしているだけです。JBAもオープンにしますし。それがブロッグの面白さではないですか。もちろんCRITICALなコメントもいいですし、自分の事を考えるのにはいいきっかけですが、僕らに対して”特権意識、権威主義”はないでしょう。

yomoyomo
I can't blog

そしてこの辺の人達の流れと連動して、伊藤穣一飯野賢治あたりが Japan Blog Associations なる組織を作るという話があるようだ.

伊藤穣一については Paint A Vulgar Picture という文章でボロカスに書いたことがあってどうしても色眼鏡で見てしまうところがあるのだが、基本的には僕などより遥かに有益な仕事をしてきた人である(当たり前だが)。それはちゃんと分かっている。また飯野賢治については、彼のゲームでプレイしたことがあるのは「Dの食卓」だけで、それはものすごく楽しませてもらい、幸運なことにそれ以降の作品をまったくプレイしたことがないので彼に対して個人的な悪感情はまったくない。

しかし上の「blog草創期」という物言いやその周辺の顔ぶれを眺めると何か胡散臭さ、もう少し失礼な言葉を使うなら山っ気を感じてしまうのだ。彼らはこの十年間日本において独自の展開を遂げてきた個人サイト(ウェブ日記、個人ニュースサイト、テキストサイト)史を踏まえた上で「これからは blog だぜ」と言えるだけの、サイトの見た目の瀟洒さ以上の新規性、独自性、必然性を見せてくれているだろうか。自身の blog で実際にバリューを見せ付けてくれるのはこれからだとしても(今現在、何らかの形を出しているのは伊藤穣一だけ)。結局は Japan Blog Associations のお手並み拝見ということになるのだろうが、そっち系業界人の特権意識、権威主義がもろに出そうな気がするのはワタシという卑しい平民の偏見に過ぎないのでしょうね。

gears.gifもしかしたらもしかしたらMSのSharepointってブロッグのソフト?MSのLISTSってブロッグのこと?大変。

Elizabeth Lane Lawley
so it'll be microsoft, not aol...
Looks like the possible "aoling" of blogspace that I discussed earlier might come from Microsoft, not AOL. Anil Dash has an article about Microsoft's easy-to-install-and-use "Sharepoint" software, which is basically a blog tool. But, of course, they don't call it that (shades of the conversation on Joi Ito's blog about whether this will be called "blogging" when it goes mainstream). They call it "lists." (Cue "Jaws" music here...)

アメリカの裁判官が判例を下した後人のブロッグを読んで、自分の間違えに気がついて判例を修正した!すごい!ブロッグパワー!
Boing Boing
Judge amends decision after reading correction on blog
A former law clerk noted an error in a Fifth Circuit decision on his blog. The judge who wrote the decision turns out to be a regular reader of said blog, and he immediately amended the decision and wrote to the blogger with the news. Judges read blogs. Judges correct Federal court rulings based on blogs. Wow. Link

ブロッグの一つのよさはスパムがなかったことだったのですが、"referral marketing"で始まりました。ブロッガーには自分にリンクしてる人が気になるので、皆よくロブを見て"referer"(どのリンクから人が飛んできてるか)を一生懸命見ます。それで、そのrefererのサイトを見ます。でも、"referral marketing"は、スパムサイトからいんちきトラッフィックを送ってブロッガーを自分のサイトに呼ぶ。しかも、MTなど新しいブロッグソフトは自分へリンクしてる人を勝手に"trackback"しますので、ブロッグの読者も引っかかる。フム。どうしよう。

Wired News
When the Spam Hits the Blogs
By Michelle Delio
02:00 AM Oct. 26, 2002 PDT

Strange things are afoot in blogland.

Owners of the conversational websites known as weblogs have recently noticed that their referral logs have become the newest target for spam.

Referral logs, intended to collect information on who visited a website and how they happened to arrive there, are being stuffed with bogus links. Curious bloggers who click on a logged link to see who visited their site are instead led to pornography or advertising sites.

Some bloggers publish a list that automatically updates links to sites that have linked to them. So visitors to spammed blogs who explore the link lists also find those sites full of porn and sales pitches.

In most cases the link spam appears to have been added to logs by one of several companies that are selling a service they describe as "referral marketing."

plantronics.jpg
Plantronics vista
joicallcenter_thumb.jpg
ENOさんが自分のブロッグを始めてから多い時は10分間に3回電話あります。CSSのサポート、ブロッグのマナー、等色々なサポートコールを受けます。あまりも多いので、最近はPlantronicsのVistaヘッドセットと、Kenesisのキーボードで快適サポート体制を設置しました。でも、24時間体制ですので、車には携帯電話用のヘッドセットもおいています。

blogshirt.jpg
Enoさんがブロッグを始めました。やっぱりデザイがかっこいい。Enoはやっぱりこれからプロブロッガーになるべきだと思う。;-)

keigo_thumb.jpg
ブロッグに付いて考える圭吾
今日僕の従兄弟(本当ははとこ)の小山田 "Corelius" 圭吾にブロッグの説明をしました。村上龍も坂本龍一もいまいちまだ感動してくれていないので、ちょっと心配だった。かなり長く篤く話したので分かってくれたと思う。やってみてくれるって。

圭吾とは実は昔お互いの家族があまり経済的に安定していないとき、同じ渋谷のアパートに住んでいました。変なラブホテルを改造して作ったアパートでした。彼はまだフリパーズギターを作っていなくて学校で起こられてばかりでした。僕はアメリカンスクールの友達と渋谷で与太っていました。それから彼は音楽の方でうまくいきだして、僕にはコンピュータの世界が広がっていった。

ryu_thumb.jpg
今日村上龍さんがネオテニーに来ました。ブロッグの話住基ネットの話をしました。本当にブロッグは村上さんにパーフェクトだと思います。がんばってやってくれるといいな~

今日はPhoto Album Blogの実験をしてます。ありがとう平田君とジャスティン。

今日正式にネオテニー ブロッギング チームを設立しました。これから、いろんな変なフェイチャーを開発してみたり、面白いブロッガーのサポートをしたいと思います。

先週武邑先生に会ってブログの話をしました。本当に武邑先生にはブログはPerfectだと思います。セットしたらあっという間にすごいブログにないました!いま電池が切れそうなので東京に戻ったらちゃんと辞書引いてよみます。Welcome to blogging! 武邑先生は僕に最初にアートの話と美学の話をしてくれたMy Masterです。Takemura Blogを本当に楽しみにしてます!また日本語を勉強する理由が出来ました。

エバンジェリズム成功!


Blogを始めた
昨日Joiと食事をしていてBlogの話題になった。記事では見かけていたが、Joiの熱い語りに自分で始めてみようと思い、早速立ち上げた。This is my first Blog.

blogman.jpg
こんにちは!
東京の空は真っ白ですね。
昨日に引き続きまして、ゲスブロの飯野です。

ジョーイから「自己紹介はいいからブログらしく
なんかサイトでも紹介しとくれ」というメールが
朝から20Mのmpegで届いたので
「それもそうじゃな」と思い、なにか紹介してみます。
といっても、カテゴリにある「Cool Web Sites」とかではないですが、さっぱり。

まず、日本を代表するWEB-SITEであると勝手に思い
いつも「私のブックマーク」などいう企画の雑誌などに推薦したり
(ホントはブックマークなんてしていないのだが)
海外のヤツに「日本で一番ホットなWEBを教えてけろ」など言われた時
教えるWEB-SITEがこれです。

で、何かと申しますと、僕もちょいと前までゲームを作っていたのですが
昔(1987)のゲームでJALECO(現:PCCW!)の「燃えろ!!プロ野球」なる
ファミコンのゲームがありまして
なんつーぅんですかね? スゴいゲームでした。
当時、namcoのファミスタという優良なゲームもありまして
そちら(は売れてた)のゲームっぽさの作りに対抗して
リアルさを追求したんですね。
だけど、それはグラフィック的な部分だけであって
実際は、バントでホームランが出てしまったり、ストライクゾーンがめちゃくちゃだったり
とまぁ、ずいぶんとデタラメなゲームだったわけです。
そういった、言ってみれば「よそでは味わえない魅力を激しく持っていたので」
その過激なデタラメさを愛するファンも多くいました。
彼が、そういう方かどうかは知りませんが
そんな15年も前のファミコンのゲーム(カセット)を集めだしたんですね。
確かにゲームにはマニアも多くおりまして、好きなゲームを10本とか
集めてしまう(市場在庫が無くなることもあり)輩もいるのですが
彼はその比ではありません。

どのくらいかと言うと・・・、でまぁ、サイトを見てくださいな。
そんな素晴らしいWEB-SITEです。

悶えろ!!モエプロゲッターズ


(こうやってタグ書けばリンクできるのかなー?心配・・)

ということでしたー。

HUH )

eno.jpg
今晩ENOさんと晩御飯を食べながらブログの話で盛り上がりました。日本語が下手で僕のブログの日本語の方がなかなか盛り上がらないことを話しました。それで、彼はゲストブロッガーとして参加してくれることになりました。ENO-さんよろしく!

 2001年の後半に「blog」という言葉を聞くようになったと思ったら、アメリカでのウェブログの流行り方はここ数ヶ月なかなか尋常ではない。Weblog...略してblog。私の知ってる人たちもやたらblogに手を出している。なんでみんなこんなにハマってるのか? これは、以前日本で流行った日記サイト作りとどこが違うのか? はたまた2チャンネルとはどう違うのか?

 ウェブログをよく見ていくと、実は立ち上げてる人には二種類の傾向があることに気がつくはずだ。一つは、現役ジャーナリストたちで普段の仕事とは別に立ち上げているもの。もう一つは、プロのライターではないけれどいろいろなアイデアがあって、今までに自分のサイト構築もトライしてきた自己表現を求める人たちのもの。しかし両方に共通している点が一つある。「言いたいことがあったらその場ですぐ書く」ということだ。

 紙の世界では一度印刷されたらその記述から逃げられない。そこで現役ジャーナリストたちは、編集デスクとの交渉や干渉を気にせずダイレクトに自分の記事をアップでき、違うと思えば後でも変更できることに意義をたぶん見いだしている。
 そのひとりは、ウェブログを「Journalism 3.0」と呼ぶ、シリコンバレーのSan Jose Mercury News紙の記者 Dan Gillmor だろう。有名なのは、彼がEsther Dysonが主催するベンチャービジネスイベント「PC Forum」でのパネルディスカッション中に客席から無線LAN経由で自分ウェブログに記事をアップしていたら、それをステージ上で同じく無線LAN経由でチェックしていたパネリストから「その発言の要約は違う」と指摘され、その場でアップデートしたという話だ。
 また、SF作家Bruce Sterlingは「Hacker Crackdown」「Schismatrix」などのサイバーパンク作品で知られているが、blogデビューも果たしている。(Schism Matrix)

 自己表現を求める人たちは、bloggerやMovable TypeなどのXML化されたツールの出現のおかげで、今までのウェブの構築よりもHTMLいじりから解放されることで、ずっと内容に集中できることに意義をたぶん見いだしている。(http://www.blogger.com/, http://www.movabletype.org/)
 Justin Hallは、「Justin's Links from Underground」でウェブの生成期の94年ごろから注目されていたが、彼も最近はウェブログ・エバンジェリストになりつつあるようだ。 Justinはこのblog (http://joi.ito.com/) の立ち上げも手伝っている。

 「言いたいことがあったらその場ですぐ書く」というなら、実はアメリカにはウェブ以前からその下地があった。アメリカでは書店とは違った雑誌のみを扱うニューズ・スタンドがどこにでもある。その流通網には大出版社以外の自主制作誌も流れていて、それらのことを「Magazine」の後ろだけ残して「Zine」と呼ぶ。だが日本語で「自主出版雑誌」と言ってしまうと語感がかなり違ってしまう。なぜなら「Zine」とは発音的に「Gene」(遺伝子)との掛言葉だからだ。
 「bOING bOING」(http://www.boingboing.net/)は、その流れで非常に面白い立場にあるウェブログだ。これを始めたMark Frauenfelderは元US版ワイアード誌の編集者だが、それ以前89年から「bOING bOING」を出していて、一時は15000部くらい流れていた。MarkとCarlaのインタビューを読むとその歴史がわかる。(http://www.zinebook.com/interv/boing.html) 余談だが、Markは最近Appleの「Switcher (WindowsからMacOSへの乗り換え組)」のTVコマーシャルにも出ている。
 ただ当時からMarkの視点はgeekから見た世界の面白さを出していて、それが紙メディアに収まらず、かといって単純にウェブだけでも不十分といった感じがあった。しかしそれが、雑誌のように定期発行する必要もなくウェブのデザインの手間に労力を取られることもないウェブログだと、全開に出来ている印象がある。さらにJustin Hallの指摘するところでは、関連リンクをトピックスの最後に置くboingboing.netの形式には、紙の出版の経験が生かされているという分析もある。

 ということで無理やり結論に持ち込もう。アメリカでのblogの爆発は、実は「Zine」カルチャーの流れに乗っていたから起きたのだ。

(text modified and added for this weblog. originally writen for Books & Computer magazine but did not fit into 800 chracters limit for printing. )