村井先生はコンピュータシステムの設計やハッキングに詳しいだけでなく、政府関係でも腕を発揮してきた方です。今回のエピソードでは、日本政府とのかかわりを通じて、どのように日本のインターネットづくりに貢献してきたのかをお話しします。
- Joi
番組は各種ポッドキャストプラットフォームからお聞きいただけます
ようやくわかる話になってきた...
ここからはシナダがお届けします。 前回の暗号みたいな会話から一点、文系のシナダでもわかる会話になりました。インターネットってそういわれてみれば、ここ数十年で急速に浸透しましたもんね。その裏で村井先生をはじめとするたくさんの方々が奔走して実現してたんですね。 先生ありがとうございます!わたしたちがこうしてインターネットで映画を見れるのも先生のおかげです!
番組をもっと理解するための4つのキーワード
X.25
1976年にITU-T(国際電気通信連合標準化部門)が策定したパケット交換網のインターフェース標準。企業や研究機関が遠隔地とデータ通信を行う際の主要な通信プロトコルとして広く利用されました。シグマプロジェクトでは「国際標準に合っていながら品格のいいユニックス」を目指し、X.25などの技術が使えるよう開発が進められました。インターネット普及前は企業や研究機関の重要な通信手段でしたが、TCP/IPの普及とともに利用は減少しました。
アンバンドリング
通信インフラを持つ事業者が、そのインフラをプロバイダーなど他の事業者に開放することを義務付けるルール。日本では2000年代初頭のIT戦略会議において、NTTが持つリソース(元電電公社のリソース)は「みんなで使わなきゃいけない」というビジネス界リーダーたちの発想から政策転換が実現。この規制により新規参入業者は大規模なインフラ構築なしにサービス提供が可能となり、競争促進と通信料金の引き下げにつながりました。電気通信事業法でも規定され、日本のインターネット普及に大きく貢献した政策です。
BISDN
Broadband Integrated Services Digital Networkの略で、従来のISDNを拡張し、音声・データ・映像などの多様なブロードバンドサービスを統合的に提供することを目指したネットワーク規格。ATM(非同期転送モード)技術に基づき高い帯域幅と柔軟なサービス提供を特徴としましたが、ADSLや光ファイバーがより安価かつ高速に普及したため、商用サービスとして広く導入されることなく「日の目を見ずに亡くなった」技術となりました。
Wi-Fiのチャネル数
日本の「政策的な最大のアドバンテージ」として挙げられる通信政策の成功例。2.4GHz帯や5GHz帯のISMバンドから発展したWi-Fiについて、日本の政策担当者は「世界中でプロダクトがグローバルに流通する」という発想に基づき、ヨーロッパやアメリカで使われているWi-Fi製品が日本でも全て使えるよう、わずか半年足らずでチャネル数に関する判断を実施。電子レンジとの電波干渉という「常識」を乗り越えた迅速な政策判断が、現在の日本のWi-Fi使いやすさの基盤となっています。現在日本では総務省が電波利用の規制を管轄し、2.4GHzと5GHzに加えて6GHz帯も利用可能となっています。
今週のおさらいクイズの申請先
「おさらいクイズ」の申請先は以下の通りとなります。
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ヒント:大文字半角英数字で入力ください。
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